レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

ここがヘンだよ「いつでもどこでも挑戦権」~入江茂弘の問題提起について私なりに思うこと~

現在、DDTでKO-D無差別級王座を保持している入江茂弘

 

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その入江が、6月の後楽園大会のメイン後に、「いつでもどこでも挑戦権」のルールと、団体のプロデューサーである男色ディーノに異議を唱えました

 

私自身、色々と考えたり、感じたりしたことがこの件であったので、今日は入江の反逆について徒然なるままに書いていきたいと思います!✊💥

 

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DDTでは珍しい、ガッチガチの"反体制派"の登場

個人的に、DDTという団体には、明確なヒールユニットがいない(強いて言うとDAMNATIONぐらい)という印象があります。

外部参戦選手は定期的にいても、外敵のような、団体を荒らしに行く形で乗り込んでくるケースを想像しづらい風土がある、と言いましょうか

 

今から3年程前、ある方が私に、DDTについてこんな感想を述べていました

 

DDTのファンって、自分の推してる選手でなくても『○○選手はこういうところが良いよね』と褒めたりする人が多い」

 

確かに、DDTにはそういう良い雰囲気があると私は思います

選手だったりファンだったり、お互いを認め合える関係が、非常にオープンかつクリーンな形で見える稀有な団体だなあ、と個人的に感じていたりします

 

 

そんなDDTにおいて、団体への不満を明確に表明したのが入江だったのでした!

 

「いつでもどこでも挑戦権の不要論」

 

「熱の無い選手が多いのではないか」という指摘

 

そして男色ディーノに向かって「お前が一番気に食わない」、「俺はお前を絶対に認めない」という発言

 

いわば、団体という既存の権力に対して、入江は真っ向から反発した訳です。

団体内でこういうハッキリした主張を掲げる選手が現れた事の衝撃は、その後のネット上の反応を見ていても賛否さまざまだったなあ、と、私自身見ていて感じた次第です

 

https://www.ddtpro.com/results/897

 

■「いつどこ権」の"否定"ではなく、"拡大"

HARASHIMAさんが出てきてくれて僕は嬉しいです。待ってましたよ。でもHARASHIMAさんほどの選手がいつでもどこでも挑戦権、そんなものがないと挑戦できないんですか。

 

この団体腐ってないですか。HARASHIMAさんぐらいのすごい選手なら、熱い気持ちぶつけてくれればタイトルに挑戦できるんじゃないですか。

 

挑戦者、王者、この2人がこのベルトを懸けて試合をするって言ってんだから、こんな飾りいらねえだろ。

 

入江が、HARASHIMAの挑戦表明を受けた際に、DDT名物の「いつでもどこでも挑戦権」に対して異議を唱えた件

 

個人的に、ただ単にこの発言で「いつどこ権を否定した」、「いつどこ権から逃げている」と捉えられてしまうのは、非常に勿体ないと思っています

 

何故かと言いますと、直近の大会で入江自身の口から、そのヒントになるような発言があったからなんですよね

 

その大会とは、前月(5.20)の後楽園ホール大会

 

この日、メインイベントで石井慧介から勝利し、無差別級王座初防衛に成功した入江に、今林APからリング上で「いつでもどこでも挑戦権」の争奪レースが始まることを告げられます

 

その際、入江はキッパリとこう言い切ったのです

 

「自分はどこの誰とでもタイトルマッチをやるつもりだから、そんな事はどうだっていいんだよ」

 

https://www.ddtpro.com/results/645

 

そうなんです!

 

入江のスタンスは、「いつでもどこでも誰の挑戦でも受ける」というもの

 

いわば、入江政権だと「いつでもどこでも挑戦権」が常時発動してる状態!

 

 

 

こう考えてしまうのは、少し考え過ぎでしょうか?

 

■「いつでもどこでも挑戦を受けなさいよ」というディーノの反論について

 

入江の発言に対し、男色ディーノ自身も後に公式サイトのインタビューでこのような反論をしています

 

https://www.ddtpro.com/news/957

 

“いつどこ”がなくても挑戦できるだろうと言ってはいるものの、“いつどこ”がある期間があるんだから、“いつどこ”のルールに従わないと。“いつどこ”がある期間で、“いつどこ”がベースで挑戦者が決まってるわけだし、そういう世界で動いているわけだから、“いつどこ”を受け入れてもらうしかないわよね。

 

チャンピオンの「熱い気持ちがあれば挑戦すればいい」という気持ちもわかるわ。そういう世界を見せたいならワタシも後押しをしたいけど、いつでもどこでも挑戦権を無力化してくれというのはちょっと違うし、そこを関係ないと言われても「じゃあいつでもどこでも挑戦権を廃止します」とはならないし。

 

現実問題、それで走り出しているわけだし。だからチャンピオンとして覚悟を持って、いつ・どこで挑戦されるかもわからない。チャンピオンなら、それを受けて立つんでしょ。だったらルールに則ってやってくださいよ。

 

こうして見ると、入江の主張を認めつつも「『いつでもどこでも挑戦権』で挑戦権を決める期間はそれに従ってほしい」「王者ならいつでもどこでも挑戦を受けなさい」と反論しています

 

しかし、反論の内容の中で「ルールに従ってほしい」としかやり返せていない辺り、入江のような反対派が今まで団体内にいなかったんだろうなあ、という部分も個人的に感じました

 

「王者を中心に回してるつもり」と言う反論も、ぶっちゃけ「団体トップのベルトを持った選手を中心に回すのは当然の流れだと思うし、それをプロデューサーが開き直って言っちゃってもなあ」という感じですし…

 

実際この反論だと、「入江が『いつでもどこでも挑戦権』というルールでの挑戦を嫌がってる」ような、「逃げ」の捉えられ方をされているようで、引っ掛かるんですよね

「自分はいつでもどこでも誰とでもやってやるので、そもそも権利の必要がない」から否定してる気がするんですけど…

 

それに入江って、初戴冠した2013年の王者時代には、「いつでもどこでも挑戦権」期間中に権利を行使した選手の挑戦を全て退けているんですよね

これは、現時点で入江と竹下しか達成していない快挙!

 

「いつでもどこでも挑戦を受けなさいよ」と入江に反論したディーノですけど、かつて入江は"いつでもどこでも挑戦権での挑戦をキッチリ受けて防衛しきった"実績を持っている選手ですから、尚更逃げのように思われるのが「うーん」って感じなんです…

 

■挑戦者決定後は権利が移動しない「いつでもどこでも挑戦権」期間

個人的に一番気になったのが、「『いつでもどこでも挑戦権』で挑戦者を決める期間は~」という箇所

 

別に、「いつでもどこでも挑戦権」の期間中であっても、挑戦者は別の方法で決めても良いんじゃないのかなあ、と私は思うんですよね

 

「いつどこ」期間中のDDTは、毎月の後楽園大会を中心に、その時点での権利保持者に挑戦するか否かをプロデューサーが問い、そこで手を挙げた選手が挑戦するという流れが多い印象

 

そこで挑戦が決まった選手は「権利が移動すると挑戦できない」とプロデューサーから告げられるのがお約束なのですが、正直カード決定後に挑戦者が変更になったケースって、そんなにあったかなあ、と

 

個人的に、挑戦者決定後に権利が移動したケースって、2017年5月に「いつどこ権」での挑戦が決まっていたものの、高山の負傷によるレフェリーストップ負けで、ヤス・ウラノに移動⇒挑戦という時しか見てないんですよね…

その時も本当にアクシデントだったので、今までの流れだと、基本は挑戦者決定後の権利移動が想定されていないシステムのように感じます

 

それだったら、先の大会の挑戦者は「いつどこ権」で決めるというルールに縛られず、挑戦する熱量を持った選手が出てくる展開で挑戦者が決まっても面白いような気がするんですよね

 

■権利期間中に"権利不所持"の状態で噛み付く選手、C'mon!!

個人的に、今の入江政権において、一番パンクでカッコイイ流れって「『いつでもどこでも挑戦権』の期間中にも関わらず、権利を持っていない選手が挑戦表明」する事じゃないか、と私は思っています

 

正直、「いつでもどこでも挑戦権」の期間中は、権利を持っていないと挑戦表明しにくい流れがあるんですよね

 

でも、今の入江は前述した通り「いつでもどこでも誰の挑戦も受ける」というスタンス

 

この絶好とも言える状況下で、ある種会社のルールを破って挑戦表明する選手がもしいたなら、私は凄くカッコイイと思うし、入江もきっと挑戦を認めてくれるのではないか、と私は妄想してるんです(笑)

もしも今の入江が、そういう挑戦の仕方をしてきた選手に「お前は顔じゃないんだよ」とか言い出したら、矛盾が生まれちゃいますから…

 

なので、この入江政権での「いつでもどこでも挑戦権」期間中に、権利を持っていなくても熱量で挑戦表明する選手が出てくれると、ある意味一番オイシイんじゃないかと勝手に私は考えています(笑)

 

その方が、より一層DDTが面白くなりそうな期待感が生まれやすいと思うんですよね

 

■必要かつ重要なのは「ブレない主張」と「防衛ロード」の確立

 

個人的に、今の入江にとって一番必要だと思う点が2つあると思ってます

 

①ブレない主張

 

まず①ですが、今のような強気かつ自信満々な姿勢を、入江にはドンドン貫いていって欲しい、ということ

以前に比べると自信も見えるようになった入江のマイクですが、正直入江は雄弁なタイプではないし、マイクも決して上手い方ではないと思っています

 

そうした中で、今後相手からの反論にぐらつく場面が出てしまうと、入江の現在の「反体制」というスタンスが揺るぐことになってしまいかねません

 

なので、相手から何を言われようと、自分の主張を押し通していく強引さを、今後も貫いて行ってほしいんですよね!

 

実際、発言に十分な威力を持たせるほど、試合内容は安定していますし、6月の後楽園大会ではディーノに反旗を翻した入江に自然発生的な「イリエ」コールも観客から起きている訳ですから、間違いなく今の入江には追い風が吹いている状況!

 

それだけに、マイクでブレない事が一番大事なのかなあ、と私は思っています

 

②無差別級の防衛ロード

 

今の入江の反体制というスタンスを支えている要因の一つに、現在保持しているKO-D無差別級王座の存在は外せないでしょう

 

どの団体でもそうですが、団体最高峰のベルトを持っていれば、団体のメインストリームに立つ機会も増え、自然と発言権や注目度も大きくなりやすいです

 

現在「DDTを壊す」と掲げている入江にとって、KO-D無差別級王座を失うことは、「=自身の革命・改革の停滞」を意味する事に繋がりかねません

いわば、入江にとってKO-D無差別級王座は、革命を起こすための立派な武器であり、革命を成す為の鍵と言えるのでは無いでしょうか?

 

そういう意味でも、個人的に無差別級王座の防衛ロードや防衛期間が重要になってくるのではないか、と考えています!

 

過去に持っていた最多防衛回数を超えて欲しい、という思いもありますが、それ以上に防衛ロードをしっかり築き上げていく事が、自身の改革の支持者を増やし、入江のメインストリームでの輝きを増す事にも繋がっていくような気がしています!!✊💥

 

終わり