"滝澤撃破"という事変を起こせるか~浅川紫悠のシングル王座挑戦に寄せて~
5.27に行われたKAIENTAI-DOJOの新木場大会
新木場が満員となったこの日は、4月の後楽園大会でヒールユニットの凶月が、同大会で復帰した真霜派(真霜、十嶋、佐藤)と、真霜欠場中のユニットを支えつづけたタンク永井派(タンク永井、木高イサミ、本田、最上)に分裂した事による、両派閥の激突がありました
荒れにあれた試合は、試合後にタンク永井とイサミが凶月から追放される衝撃の結末に!
そして、大会後に更なる衝撃のニュースが!
何と、RoSに所属していたGO浅川が凶月に電撃加入!!⚡
【試合結果詳報】滝澤大志がSTRONGEST-Kを防衛するも、GO浅川が造反。凶月に合流!?/復帰の佐藤悠己はタンク永井&木高イサミにクビ宣告/不惑のラビリンスもチーム再編成!?…K—DOJO新木場詳報https://t.co/T274rMRfru
— 週刊プロレス (@shupromobile) May 27, 2018
#週プロモバイル #kdojo pic.twitter.com/16hqxNdfWk
【速報バックステージ】
— KAIENTAI DOJO (@kdojooffice) May 27, 2018
本日の佐藤悠己復帰戦ならびに凶月vs凶月全面戦争の6人タッグマッチは本田アユムと最上九によるタンク永井への造反、さらにタンク永井と木高イサミの凶月追放という結果に!?
試合直後のバックステージコメントです。#kdojo#凶月 pic.twitter.com/FPdHXEdRhj
【浅川、凶月へ】
— KAIENTAI DOJO (@kdojooffice) May 27, 2018
STRONGEST-K王座を防衛した滝澤大志へ挑戦表明に現れた凶月。新たな刺客はまさかの「元」RoSのGO浅川!?
急転直下の凶月入りとなったGO浅川、凶月の全試合終了後バックステージコメントです!#kdojo#凶月 pic.twitter.com/zG4VgbBmLV
しかも、真霜、タンク永井に次ぐ3代目リーダーにいきなり就任というサプライズ!!
期待度の高さが窺える人事になりました
さようならGO浅川。
— 浅川紫悠 (@syu_kaientai) June 3, 2018
名前もそれまでのGO浅川から"浅川紫悠"に改名するなど、RoSの若大将的存在が、一転凶月のリーダーに変貌を遂げた瞬間でもありました
その後、ヒールターンした浅川は、CHAMPION OF STRONGEST-Kのベルトに照準を絞っていき、7.29TKP千葉大会でタイトルに挑戦することになるのですが、今回はその辺りの事を、個人的な意見を交えながら取り上げていきたいと思います!✊💥
■ヒールでのST-K王座獲得を選んだ浅川
ヒールターンした浅川がまず牙を剥いた相手は、RoS時代の先輩であり、現在CHAMPION OF STRONGEST-K王座を保持する滝澤大志でした
今のチャンピオンになんの魅力がある?
— 浅川紫悠 (@syu_kaientai) June 3, 2018
あのチャンピオンが就いてからKAIENTAI-DOJOは変わったか?
あいつは強いチャンピオンを体現してるのか?
誰も言わないなら俺が言う。
くだらないチャンピオンは排除する。ベルトは俺が取る。#kdojo
確かに、滝澤が現在持っている団体内のシングル最高峰のベルトに挑戦するなら、同じユニットに属する浅川がユニットを離脱する、というのは分からなくも無いのです
しかし、(後述しますが、)そのタイミングが今か、と言われると、唐突過ぎる気がした感も否めないんですよね…
真霜や佐藤といった先輩選手を差し置いて、いきなり凶月のリーダーに指名された事もまた、その唐突な感じに拍車をかけている気がしました
実際、王者獲りに気勢を上げる浅川に対し、王者の滝澤からは厳しい一言が…
自分が強くなれないのはRoSのせい
— 滝澤大志@7/29 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉 (@takizawa_kdojo) June 3, 2018
KAIENTAIが変わらないのはチャンピオンのせい
他人を批判するだけなら楽だろうね
だったら前々挑戦者の吉田に負け、前挑戦者のダイナソーに負けた紫悠くんがチャンピオンになったらKAIENTAIの何がどう変わるのかをお客様に示してくれよ
お前の魅力は何?#kdojo
正直言って、ぐうの音も出ない正論!
私がそのように感じるのは、それまでの浅川の実績が大きく関わっているからでした…
■ベルト未戴冠の若大将
GO浅川こと浅川紫悠は、2015年9月に行われたK-DOJOの千葉TKPガーデンシティ大会でデビューしました
その後、同日デビューの最上九、少し後にデビューした吉田綾斗、ダイナソー拓真の4人で、当時「NEX4」というユニットを結成
2017年には、毎年恒例の若手選手中心のリーグ戦「K-METAL LEAGUE」と、所属選手によって争われる1dayトーナメント「海王トーナメント」を優勝するなど、成長著しい若手選手の一人です
一方で、 過去にUWAミドル級王座、ST-K王座、千葉6人タッグ王座などに挑戦経験があるものの、意外にも「NEX4」のメンバーで唯一ベルトを巻いた経験がありません
試合内容にしても実力にしても、ベルトには近い選手ではあるんですよね
一方で、滝澤が指摘したように、直近のST-K王座挑戦者である吉田などに敗れているのも事実…
そして、タイトル獲得経験が一度も無い中で、短期間で支持率をどれだけ上げていけるか
この二つをどう乗り越えるか、というのが、今の浅川にとって重要な宿題のような気もします
■鍵は、凶月を追放されたメンバーにあり!
浅川の挑戦表明に異議を唱えた滝澤でしたが、その後、7.29千葉TKPガーデンシティ大会で、「滝澤vs浅川」のCHAMPION OF ST-Kシングル王座戦が正式に決定しました
凶月加入&リーダー就任、ベルト未戴冠の経歴、奮わない直近の成績etc…
正直、浅川がタイトルマッチ当日の7.29までに、実力者である滝澤から勝利出来るだけのイメージ、観客からの支持率、実績を上げるには、かなり高いハードルを乗り越えなければいけない気がしますね…
その一方で、浅川が滝澤から勝利する可能性は決して0ではないと、私は考えています!
浅川の勝利の鍵を握る要素ですが、個人的に、浅川と入れ違いで凶月を追放された、2人の元メンバーの試合に隠されている気がするのです
■ケース1 タンク永井の初戴冠に見る"反則&介入"
1つ目は、元凶月リーダーのタンク永井の試合から!
浅川がプロレスラーとしてのキャリアをスタートさせた2015.9.6、メインイベントで「火野vsタンク永井」のCHAMPION OF ST-K王座戦が行われました
私はこの試合を会場で観戦していたのですが、今振り返ってみると、この日のメインであった「火野vsタンク永井」と、今回の「滝澤vs浅川」には、王者と挑戦者の関係性において、幾つか似ている所があると感じるんです
①本隊vs凶月
②挑戦者は当時ベルトの戴冠経験無し(タンク永井、浅川)
③王者は絶対的な実力者
⇒火野は真霜に勝利して王者戴冠、滝澤は後楽園大会2連続でメインと安定の防衛ロード
④大会前は王者側が優位に立つ情勢
「火野vsタンク永井」にはそんな雰囲気がありましたが、試合はタンク永井が大方の予想を覆す形で火野に勝利し、自身初のベルトとなるCHAMPION OF ST-K王座を戴冠したのです!
その試合で鍵となったのが「凶月のセコンド勢」でした
凶月の面々は、メインのタイトルマッチで火野という強敵に対し、反則&介入の連続と、タンクを徹底的に援護射撃!
流石の火野も、複数人相手の介入には苦戦を強いられる展開が続き、敗戦…
個人的に、最近では凶月の介入攻撃という展開が以前に比べて減った印象もあるんですけど、当時の火野同様、負ける要素の少ない滝澤相手に流れを握っていくなら、反則&介入ありの攻め方も一つの手段なのではないか、と私は感じています
正直な所、体格も経験も実力も勝る滝澤相手に正面から突破していける選手は、浅川でなくても中々難しいのでは無いでしょうか?
「反則&介入が無いと~」と言っている私ですが、個人的に、タンク永井も最初は反則&介入ありのファイトから、1年近くにわたる防衛ロードを築く中で、団体の立派なメインイベンターの一人になりましたし、反則無しでもガッツリ戦える選手に急成長してますから、戴冠ならその流れもアリかと!
今回のタイトルマッチでは、若くして凶月のリーダーとなった浅川を、年長者のユニットメンバーがどれだけ援護射撃出来るか、という所がポイントになりそうな気がします
CLUB-K SUPER in TKPガーデンシティ千葉 | KAIENTAI DOJO
■ケース2 2017.8.19~イサミとの対戦に見る"遠慮しない姿勢"~
2つ目は、2017年8月に浅川がCHAMPION OF ST-K王座に初挑戦した試合から
この時の王者は、"プロレスリングBASARAの大将"・木高イサミ!
確か、私の記憶だと、当時の浅川は、イサミへの挑戦が決まった後で、毎年夏に行われる1dayトーナメントである「海王トーナメント」に優勝し、確固たる実績と勢いを作った状態で臨んでいた気がします
勢いをつけて、新木場ビッグショーでイサミに挑戦した浅川でしたが、激闘空しく敗戦という結果に…
イサミ「俺はデビューして2年は、勝てばそれで良いと思ってた。ただ、そのためには勝ちつづけないといけない。これはキツイよ」
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 19, 2017
「俺は、ある男が帰ってくるまでこっち側(赤コーナー)にいなければいけないんだよ」
「GO浅川、恐れ入りました」#kdojo #basara_pw pic.twitter.com/ehRAp9sYVg
試合後、イサミは浅川にあるエールを送ったのです
「(若い)お前のキャリアで人に譲るな」
イサミ、「お前のキャリアで人に譲るな」とGO浅川に熱いエール!!
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 19, 2017
「お前はこれから強くなる。今のままでも充分強いよ。」
イサミ、リングを下りるGO浅川に「もう一回」と言って肩叩いてた…
アカン、泣けて来る#kdojo #basara_pw pic.twitter.com/oUGHw9GD2P
イサミって、SNS等でもBASARAの後輩選手に対して、「前に出ていく」重要性を説くような発言があったりするんですけど、他団体の浅川に対しても、そんな言葉を送っていたんですよね
【木高イサミST-K防衛】
— KAIENTAI DOJO (@kdojooffice) August 19, 2017
本日新木場で行われたCHAMPION OF STRONGEST-Kタイトルマッチは王者 木高イサミが、挑戦者 GO浅川を退け防衛に成功いたしました。
試合直後のバックステージコメントです!#kdojo pic.twitter.com/zjyHH81ici
あれから約1年…
4月後楽園メインでのシングル王座挑戦者決定戦など、ベルト挑戦のチャンスまであと一歩という所に来ながら敗戦するなど、苦杯をなめてきた浅川
正直、王者の滝澤は、実績も体格も浅川を圧倒している状況…
個人的に、この流れを覆すには「若いキャリアでも相手に遠慮しない姿勢」が必要になるんじゃないか、と私は思うのです!
実際、ヒールターン後のコメントなんかをちょいちょい見ていると、そうした自信やふてぶてしさは出ている気がするので、後は本番でどういう試合をするか!
イサミから言われた「人に譲るな」という姿勢を、滝澤との試合でどれだけ貫けるかも、重要な鍵になると私は思います!
■まとめ
今回、凶月の反則介入なんかも肯定してしまっている私の意見ですが、今回のK-DOJOのTKP千葉大会は、凶月にとって3年前の再来を予感させる大会になるのではないか、と私は感じているんですよね
2015年9月のTKP千葉大会では、タッグ王座を防衛した上、シングル王座を奪還するなど、凶月時代の到来を印象付けた大会だったと私は思うんです
しかし、今回はシングルだけでなく、タッグの防衛戦に加え、千葉6人タッグ王者にも挑戦するなど、上手く行けば「主要ベルトを凶月が制圧」というシチュエーションが完成するのです!
このタイトルマッチに全勝すれば、3年前の時以上に流れを凶月に持って行けるチャンスなので、果たしてそれが出来るか、というのが個人的に気になる所
個人的に、浅川が滝澤に勝って、事変を起こす瞬間を是非とも見たい!😆😆
7.29の昼は、KAIENTAI-DOJOの千葉TKP大会にDon't Miss it!!!!