SECOND COMING~2018.12.29WAVE後楽園大会観戦記 前編~
2018年12月29日の夜に、プロレスリングWAVEの後楽園ホール大会を観戦してきました。
この日は、GAMI社長による現体制のラストにして、WAVEの主力選手である大畠美咲の引退興行という、一つの節目になる大会でした。
今回は、メンズWAVEやバトルロイヤル、4大スペシャルシングルマッチの個人的な感想を述べていきたいと思います。
新体制でWAVEのACEの座を射止めるのは、どの選手になるのでしょうか?
楽しみです!
■メンズWAVE
第3試合では「後藤恵介&新井健一郎vs竹田光珠(666)&怨霊(666)」のタッグマッチが組まれました。
丁度1年前の後楽園大会では、アラケンの前に辛酸を舐める結果となった後藤ですが、今回はタッグを組むことに。
序盤、666勢に押される後藤に、会場からは厳しい声も…。
しかし、中盤以降、後藤が竹田に強烈なエルボーを放ったり、パートナーであるアラケンを構わず排除する姿勢が見えるようになってから、試合も良くなった気がします。
試合は、怨霊のエクトプラズムが竹田に誤爆すると、そこから最後は後藤がダイビングセントーンで勝利!
■個人的考察~後藤に一番必要なもの、とは~
試合後、アラケンは後藤に対し「お前、もっと太ってみろよ」、「お客さんをワクワクさせる選手になってみろよ」とマイク。
ここからは個人的な意見になりますが、後藤に「だらしない身体だから」と肉体改造をせまる声もある中で、「もっと太ってみろ」というフレーズにある種のヒントが隠されているんじゃないか、と。
締まった身体は対外的に評価されるポイントの一つではあると思うんですけど、対戦相手の竹田光珠のようなバッキバキな身体になることが、今の後藤に一番求められている訳でもない気がするんですよね…。
伊橋剛太のように肉体改造したら、凄いと評価されるとも思いますが。
名前は控えますが、上手い選手でも、そういうぽっちゃり系統のタイプは何人かいますし。
個人的に、体型云々よりも、後藤は試合全体を通した安定感が一番欲しいかなあ、と私は感じました。
試合後半に見せたエルボーやダイビングセントーンなど、良いものは持っている訳ですから。
それに、後藤はあの不器用さを味にしていければ化けそうな気もするんですよね。
デビューから2年半近くが経ちますが、不器用でも必死さが見えればそれだけでも変わりそうかと、私は思ってます。
個人的には、比較的キャリアも年齢もタイプも近い、GOING-UPの室田渓人とかと、ライバル関係を築いていく展開とか、あったりしないかなあ、と妄想してしまうのです。
実際、最近もガッツ石島がWAVEに上がったり、他団体でガッツと後藤がタッグ組んだり、というのもあったので、それが是非実現してほしいです!
■バトルロイヤル
志田光や高瀬みゆき(アクトレスガールズ)など、WAVEに定期参戦しているレギュラー選手によるバトルロイヤル。
コミカルも交えつつ行われた試合は、チェリーがフェアリー日本橋から勝利し、バトルロイヤル優勝!
個人的に印象的だったのが、大会前にアクトレスガールズを事実上の解雇という形で契約満了となった万喜なつみが、高瀬や沙紀といったアクトレスガールズの選手と絡む機会があったシーンでした。
ああいう出来事があった後だからこそ、そんなシーンが見れたのは、どこか感慨深いものがありました…😭
■「Road to Phase2」な4大シングルマッチ
この日はZABUNグループの4選手のシングルマッチが組まれるなど、2019年4月から始まるWAVEの新体制「Phase2」に向けた動きも見られました。
個人的に、この4試合は新体制下でのエース争いの序章になりそうな好試合だったと、私は感じました!
では、その4試合を個人的に振り返っていきたいと思います。
■長浜浩江vs松本浩代
12.15新木場大会で、次期社長の桜花由美から「貴方が新体制のWAVEを引っ張っていかなくてはいけない」と厳しい檄を飛ばされていた長浜浩江。
大会後、松本浩代に直訴して実現したのが、今回のシングルマッチでした。
序盤から松本のパワーを活かしたファイトスタイルに苦戦を強いられる長浜。
こうして見ると松本って、現世代の女子レスラーの中でもかなり大きくて、「強さ」を表している選手の一人だと実感させられました。
長浜も松本という高い壁に向かって全力ファイトを見せるも、試合は松本が急角度のロックドロップ(バックドロップ)で勝利。
敗戦を喫した長浜でしたが、個人的に二つ程、良かったと思うポイントがありました。
一つ目は、松本に投げ技を決められなかった時に、相手の意表を突く形で丸め込みを出した事。
二つ目は、ロープワークからスピアーを決める際、相手にカウンター攻撃を喰らわないよう、敢えてロープワークの最中に、別方向から攻撃を繰り出した事。
二つとも、「相手選手との駆け引き」という部分で上手さが出ていたという記憶があります。
2017年の10周年大会でタッグベルトを獲得するも、王者陥落後はイマイチ波に乗り切れていない感ある長浜。
ただ、大畠にシングルリーグで2年続けて勝利している選手ですし、決してダメではない訳で。
桜花新体制で是非エースになって欲しい選手ですし、選手層を考えても、彼女がエースとして出てくるぐらいの活躍に今年は期待したいです!
■野崎渚vs彩羽匠
ZABUN専属フリーながら、長期欠場から復帰した2017年8月以降はシングル戦線でトーナメント優勝やリーグ戦上位進出、タッグではベルト獲得、と好成績を残していった野崎渚。
この日はMarvelousnのエースにして女子プロレスの未来を担う一人・彩羽匠との一騎打ちでした。
彩羽の総合力の高さに対し、野崎は持ち前の手足の長さを活かした攻め、というカラーが出ていた試合は、野崎がドルミル(胴締め式ドラゴンスリーパー)で彩羽を締め上げると、レフェリーがたまらず試合をストップ!
女子プロレスの新世代をゆく彩羽から、野崎がシングルで勝利したのは、何物にも代えがたい程大きかった気がします。
試合後、ガックリと膝をつく彩羽と、喜びを見せる野崎が対照的でしたね…。
このシングルが、新体制のWAVEでは後々ライバルストーリーとして線になっていくのかなあ、と何となくですが感じました。
■山下りなvs世志琥
2017年8月の大田区総合体育館大会でシングル王座をかけて争った両者の一騎打ちが、Phase1 Finalで実現!
その間、両者はBORDERLESSというタッグチームを組んで、OZアカデミーとSEAdLINNNGのタッグ王座も戴冠するなど活躍するも、両者の仲間割れにより解散…。
「喧嘩WAVE」と題されたカードでしたが、まあ文字通りバッチバチな試合が繰り広げられました。
試合序盤から睨み合う二人がただただ凄すぎてですね…。
直後は互いに容赦ないエルボー合戦!
時には椅子攻撃も持ち出されるなど、まさに喧嘩そのもの。
山下が椅子攻撃の後で、こういう「してやった」感のある表情を見せるのもゾクゾクしました(笑)。
終盤は互いにラリアットの応酬に!
そして、試合は両者ダウンによりドローという結果に…。
決着つかなかった所が、また最高な試合でした!
山下と世志琥は組んでも十分素晴らしいチームだと思うんですけど、やっぱり対角線に立ってバチバチやり合う方が、ライバルストーリーという部分で見ても面白いと、私は感じたのでした。
■朱崇花vs高橋菜七永
12.15新木場大会でシングル王座を失うも、2018年はボーダーレスな活躍を遂げた朱崇花が、SEAdLINNNGのシングル王者・高橋菜七永に挑んだ一戦。
WAVEって、当日になって急遽タイトルマッチになる、という事があったりしたので、今回もSEAdLINNNGのタイトル戦になったりするのかなあ、と思ってたんですけど、当初の通りノンタイトルマッチに。
朱崇花の王座防衛によっては王者同士の対決、という可能性もあったカードでしたが、試合はタイトルマッチでも良いくらいの好勝負だった気がします。
身体能力の高さを見せる朱崇花と、パワーファイトで立ちはだかる高橋!
試合は、高橋がスライディングDにワンセコンドEXをぶち込む形で朱崇花から勝利!
朱崇花が女子の試合で負ける姿って、中々印象にない気がしましたが、高橋もフィニッシュで奥の手とも言えるワンセコンドEXで勝負してきた、というのが最大のリスペクトの表れだったのかなあ、と感じました。
しかし、朱崇花は2018年、女子プロレスという団体の枠を越えて、男子団体にも参戦するなど、女子プロレスの凄さを伝えた一人だと私は思います。
それだけ、彼女は評価されるだけの活躍をしていた気がします!
後編へ続く…
rembrandt38hentai.hatenablog.com
※追記
この記事を書いた直後、2018年12月31日付で朱崇花、後藤、石黒レフェリーが、今年3月いっぱいで山下りなのWAVE退団と、長期欠場中だった下野佐和子の引退が発表されました…。
記者会見…寂しいお知らせ編 ー アメブロを更新しました
— GAMIあと50年生きる! (@gamilibre) January 8, 2019
https://t.co/UWz7N2E9iB
うーん、これは予想していなかった出来事で、正直ショックが大きい…。
新体制に向けて、このリリースは非常にショックではありますが、今後どうなるか、ですね…。
良いニュースが来ることを楽しみにしております!