レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

「令和元年のファイティングピープルズ」 Case5:butterfly swimmer〜2019年のIFTTに寄せて〜

今年10月、プロレスリングBASARAで毎年恒例となっているタッグトーナメント・「IRON FIST TAG TOURNAMENT(以下:IFTT)」が開催されました。

https://www.ddtpro.com/news/3782

 
トーナメント前には、2016年のBASARA旗揚げ以降、初となるベルトの新設(IRON FIST TAG王座)が発表され、今回の優勝チームは、初代タッグ王座の称号も与えられる事に!
 
全8チーム参加となった今回のトーナメントは、一回戦から、ヤス・ウラノと組んで出場した塚本拓海が直接敗戦を喫したり、前大会の優勝経験者である中津良太(パートナー:瀧澤晃頼)と関根龍一(同:藤田ミノル)も敗退したりと、まさかまさかの展開に…。
 
そんな波乱含みのIFTTで、トップ戦線に台頭せんとする、1人の新星が現れました…。
 
その選手の名は、下村大樹!
 

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BASARA所属となってから1年が経つ下村…。
木高イサミと組んで出場した今回のIFTTでは、トーナメント決勝戦まで駒を進めるなど、大会初出場とは思えぬインパクトを残して見せました。
 
今回は、そんな「IRON FIST TAG TOURNAMENT」を、下村大樹に注目して書いた観戦記になります!
 
↓過去記事はこちらから!↓
 
 

■Prologue:BASARA移籍で躍進した下村の1年

 2016年3月に、DDTプロレスリングの「DNA(DDT New Attitude)」でデビューを果たした下村大樹。
 
 
私自身、DNA時代の下村の試合は、DDT本隊の興行で見る事の方が圧倒的に多かったんですけど、奥田啓介とバッチバチにやり合ったタッグマッチ(2017.12.24DDT後楽園)だったり、AbemaTVの「DDTマジ卍」の本放送に流れずともマッド・ポーリー相手に好勝負を見せたダークマッチ(2018.7.3DDT新木場)だったり、良い試合をしていた印象が今でも残っています。
 

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その一方で、DDTの本興行だと、比較的人員の足りていない、バラエティ的な試合に組み込まれる事もしばしば…。
(これは何も、下村に限った話では無いですが)
 
2018年5月の後楽園大会では、「次世代のアントーニオ本多として、島谷宣寛や飯野雄貴らと共に試合をする、なんてこともありました。
 

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そんな下村に転機が訪れます。
 
2018年8月、所属先のDNAが活動休止を発表。
そのままDDT本隊に移籍する選手が殆どだった中、下村はBASARAへの移籍を志願!
 
これが了承され、下村は晴れてプロレスリングBASARAの一員となったのでした。https://www.ddtpro.com/news/1209
 
 
BASARA入団直後は、ユニオンMAX王座、インディペンデントワールド王座にそれぞれ初挑戦。
 
同時期に、木高イサミ、関根龍一、藤田ミノルと共に、新ユニット・「戦闘民族」の結成に参画。
直後に勃発した、「戦闘民族」とガンバレ☆プロレスとの対抗戦では、リーダーである木高イサミが負傷欠場で不在の中、ハードコアマッチでガンプロ勢とやり合うなど、戦闘民族の切り込み隊長として、存在感を高めていきます。
 

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2019年に入ると、WRESTLE-1管轄から暫くの間空位となっていた、UWA6人タッグ王座に「戦闘民族」のメンバーとして挑戦(7.21大日本プロレス大阪大会)。
この新王者決定戦に勝利した下村は、自身初となるタイトル戴冠を果たしたのでした。
 

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そして、BASARA所属として初めて出場した、今回のIFFT…。
タッグパートナーは、第1回大会で優勝した経験を持つ、BASARAの総大将・木高イサミ
大会中には、イサミが下村について、こんな熱いコメントを残してました…。
 

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■羽化を予感させたトーナメント公式戦

トーナメント一回戦(10.13王子【昼】)

タッグトーナメント1回戦は、前年度覇者である中津良太がリーダーを務める「スパーキー」(瀧澤晃頼&中津良太)との一戦。
 

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中津とイサミによるマッチアップも当然のように素晴らしかったんですけど、この日は年齢もキャリアも比較的近い、下村と瀧澤のマッチアップも熱かった!
 

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終盤は、この下村と瀧澤の一騎打ちに!
 

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制したのは、下村!!
 

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下村が瀧澤から見事勝利し、一回戦突破を自らの力で切り開いたのでした!
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BASARA所属ではない瀧澤ですが、思えば今年2月のASKA PROJECTでもやり合うなど、下村とは互いに良いライバル関係が築けているんじゃないかと、見ていて感じた一戦でした!
 

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トーナメント準決勝(10.23新木場)

約2週間近く空いて行われた準決勝は、トランザム☆ヒロシ&SAGAT組と激突。

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ヒロシの醸し出す空気感に代表される、対戦相手の独特な間合いに対して、主導権を上手く掴むことができない下村&イサミ組…。
 

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そんな戦況の中、イサミはヒロシに生まれた一瞬の隙を逃さず、変型サムソンクラッチ!!
 

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勝ったイサミもこの表情…。
 

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しかし、この一戦に勝利した二人は、遂にトーナメント決勝まで進出したのでした!
 

トーナメント決勝戦(10.23新木場)

そして、迎えたトーナメント決勝戦
決勝の相手は、IFFTの提唱者でもあるFUMAと、BASARA旗揚げ当時からFUMAと行動を共にしてきた久保佑允。

 

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トーナメントの提唱者でありながら、過去2大会で優勝経験のないFUMA達にとっても、今回の決勝戦は絶対に負けられない一戦…。

 

この決勝戦、何とYoutubeで公開されているので、是非!是非!
 
 

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試合自体は当然ながら素晴らしく、凄まじい内容だったんですけど、FUMA、久保、イサミと、キャリアも中堅~ベテランの選手が揃う中で、身体は決して大きいとは言えないし、キャリアもまだ3人に比べると浅い下村が、先輩の攻撃を喰らっても、何度だって立ち上がり、這い上がってきた。
 

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個人的には、そんな下村の姿が最高に熱かったし、この試合における一番エモいポイントだったとのではないか、と感じています!
 
終盤、FUMAとの一騎打ち状態になった下村は、FUMAのフィニッシュ級の攻めを返し、立ち上がり、反撃していきましたが、最後はFUMAの必殺技・Heavy Metal Anthemは返すことが出来ず、勝負あり…。
 

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久保&FUMA組が、念願のタッグトーナメント初優勝にして、IRON FIST TAG初代王座チームに輝いたのでした!
 
 

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■まとめ~一人前の蝶になるため~

今回、惜しくも決勝戦で敗れてしまった下村&イサミ組…。
 

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しかし、この準決勝・決勝が行われたこの日の新木場大会、個人的MVPは下村大樹でした。
下村がBASARAに入団して1年が経ちましたが、この1年で、立派なメインイベンターを務め上げるだけの力をつけただけでなく、(久保やFUMAへの声援も大きかった中で)成長の跡も、多くの声援にこたえる活躍も示してみせたのですから!
 
しかも、彼はまだ21歳!
これから、どんどん、どんどん、成長していくはず。
この悔しさをバネに逆襲する彼の姿がこれから見れるんだって考えるだけで、これからが楽しみでしょうがない。
 
個人的に、今年のIFTTは、そんな期待に胸を膨らませてくれる大会だったと感じています。