レンブラントの変態漫遊記

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プロレスが大好きな変態の日記です

使徒、襲来〜1.12 WRESTLE-1後楽園ホール大会観戦記〜

1.12の昼に、WRESTLE-1後楽園ホール大会を観戦してきました。

 
WRESTLE-1(以下:W-1)を観戦したのは、昨年5月以来。
今回観戦を決めた一番の理由として、メインイベントでシングル王座に挑戦することになっていた、中嶋勝彦(NOAH)の参戦が大きかったです。
 
そんでもって、大会を生で観てきたのですが、正直言うと、見終わった後で色々考えさせられる内容の大会だったなあ、と…。
 

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 ダークサイド中嶋勝彦の真髄を見たメインイベント

今大会のメインイベントでは、「稲葉大樹vs中嶋勝彦WRESTLE-1チャンピオンシップ戦が組まれました。
 
何でも、昨年末の大晦日にあった大阪大会のバックステージで、中嶋が稲葉を批判した事から、稲葉の逆指名により実現した一戦とのこと。
 
キャリアやこれまでの実績は、完全に中嶋が上。
この差があるのは当然な訳で、稲葉としては、それを埋めるだけの試合内容や、観客へのインパクトを残していく必要が、今回の防衛戦で求められていたと私は思うんですよね。
  
しかし、試合が始まると、王者の稲葉が終始中嶋に苦戦を強いられる、厳しい展開に…。
 

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野球で例えるなら、中嶋の「1安打完封勝利」感…。
 

 

 
結果以上に、内容で「挑戦者に完敗を喫した王者」というケースも、中々見ないので…。
 

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卍固め、強烈なエルボー一発、顔面ウォッシュ…。
稲葉は反撃を線に繋げられなかったのが痛かったか…。
 

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一方、中嶋は稲葉の攻撃を「スカす」(≒敢えて受けない)事無く、技の一発一発で稲葉の心を折りに行く容赦の無さを発揮!
 

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中嶋が試合を決めたバーティカルスパイクも、稲葉を持ち上げた際に、観客から手拍子が自然発生する程。
 

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それくらい、中嶋がリング・客席・熱量を支配してました。
 
試合後は、レフェリーから渡されるベルトを放り投げたり、笑いながらベルトを踏みつけたり、やりたい放題。
 

 

 
2015年、武藤敬司からベルトを獲得したKAIの初防衛戦で、鈴木秀樹が勝利し、ベルトを投げた事があったんですけど、そのシーンがフラッシュバックするような外敵っぷり!
 
2018年頃から、髪にパーマをかけ、攻撃中に時折笑みを浮かべるなど、ギラギラした雰囲気を纏うようになった中嶋ですが、意外にも、シングル王者になるのは約2年半ぶり(2017年8月以来)。
 
私自身、2018年頃からNOAHを見に行くようになって以降、「今の中嶋がシングル王座を獲得したら、一体どんな化学反応が起きるのか?」という部分は絶えず気になっていました。
ただ、いざそれが実現してみると、普段NOAHでは見せる事のない、中嶋の外敵としての振る舞い方がズバ抜けていて震えました…。
 

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唯一残念だったのが(王座戦の決まった経緯が経緯だったので)、中嶋のシングルベルト姿がガッツリ見られなかった点。
まあ、これは致し方なし…。

 

ベルト流出より気になる、試合全般の「無味無臭」感

今回の生観戦を通じて、私自身、凄く気になった部分がありました。

それは、殆どの試合において、見ていて印象に残る場面もあまり無いまま、ただ淡々と"消化"されているように感じた事。
 
(これに関しては、人それぞれの好みもあると思いますし、
そもそも私自身、WRESTLE-1を生で見に行く機会が年に1〜2回程度なので、戯言ではありますが…。)
 
個人的に、今大会で行われた全9試合中、見ていて満足感も面白さもあったのは、第7試合の「近藤修司vs征矢学」くらい。
 

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その試合も、伊藤の乱入によりノーコンテストという悲劇…。
 
試合中の乱入自体は否定しないですが、よりによってその日一番良かった内容の試合で乱入、というバッドタイミング…。
それまでの試合で良い場面が幾つかあったなら、乱入に対する評価も大きく変わっていたんだろうなあ、と。
 

 
個人的に、所属選手で印象に残ったのも、芦野祥太郎、熊嵐、近藤、征矢、土肥孝司ぐらい(+ヘビー相手に受けっぷりが良かったアレハンドロもでしょうか?)
 
外に対する発信だったり、己の牙を研ぎ続ける事を怠らなかった人と、そうでなかった人とで、残酷な程に明暗分かれた気もします。
 
試合だけでなく、「入江vs土肥」、田中将斗ヨシタツの参戦がイマイチ話題性に欠けるなど、プロモーション面においてもチグハグだった感は否めず。
 
今大会について、「レッスルワンのファンは熱量が無い」みたいな意見も見かけましたが、私はそうは思いません。
 
ファンが盛り上がるだけの試合を提示できていない、団体や選手に責任があるんじゃないかと。
 
ベタですけど、アンファンテリブルや#STRONGHEARTSの対抗馬で複数のユニットを作るとか、世代闘争を仕掛けるとか、今ぼやけている相関図をクッキリさせる何かが欲しいと私は思うんですけど、数年前のNEW ERAみたく、ユニット作っても発信力無かったら意味ないよなあ、なんて、これ書きながら思ってみたり…。
 
うーん…。
選手は良いと言われるだけに、歯車が、少し歯車が噛み合えば…。
 
 

まとめ

W-1の至宝が、他団体に流出するという結果で幕を閉じた、年始の後楽園大会。
 
その至宝奪還に立ち上がったのは、団体を背負う元シングル王者・芦野祥太郎

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3月に大田区総合体育館でビッグマッチを控えるW-1ですが、「中嶋vs芦野」を切ったのは大田区ではなく、2月の後楽園ホール
 

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初防衛戦で、かつビッグマッチ前の後楽園ホールで、いきなりジョーカーを切った感あるW-1。
ここで芦野が取り返せないと、「次は誰が取るの?」という状況にすらなりかねない、この感じ…。
 
ただ、芦野が挑戦表明した時も、会場のファンからの反応はイマイチで、中嶋がファンを焚き付け、芦野も拍手を煽った程でした。
 

 

 
あれから約1ヶ月経ちましたが、TLを見ても、(キャンペーンツイートという仕掛けもあれど、)その時の状況とさして変わっていないような気もします。
 
ただ、前述したように、ビッグマッチ前にこのカードを切ったW-1に、勝負をかける矜持を垣間見たのも、また率直な感想でして…。
 
さあ、どうなるか?
いざ、尋常に、勝負!勝負!!!!