レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

はじまりの日~BASARA独立元年に思う事~

1月22日に新宿FACE、1月26日に王子BASEMENT★MONSTER(昼・夜)で、それぞれプロレスリングBASARAの大会を観戦してきました。

 
2016年1月、DDTプロレスリング内の新ブランドとして旗揚げしたプロレスリングBASARA。
 
2015年10月に「ユニオンプロレス」の解散後、事実上の後継として、木高イサミが「家を建てた」団体も、4年目を迎える2020年より、DDTグループから独立!
 
そんな独立直後のBASARAを是非見なければ!
 
という事で、今回はBASARA3大会を見て感じた事、思った事を書いてみたいと思います。
 

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独立後も変わらない&揺るがない面白さ

1月に行われたBASARAの3大会を観戦しましたが、私が一番に感じたのは、BASARAの面白さは独立後も変わらなかったという点でした。
 
今回の独立にあたり、大手企業で母体でもあった、サイバーエージェントの傘下から外れた事により、独立前に出来ていた事が出来なくなる(予算規模、DDT UNIVERSEでの動画配信etc…)不安は少なからずありましたが、試合内容等々に、そうした点は一切無し!
 
今振り返ってみると、2016年1月の旗揚げ当初から、将来的な独立に向けた準備は、着々と進めていたような気がするんですよね。
 
旗揚げ当初から、(一部の例外を除いて)DDTとの選手間交流を"敢えて"避けてきた印象にありますし(※1)、他団体からの参戦に関しても、大日本プロレスやFREEDOMS、ダブプロレスが中心になるなど、DDT本隊とは独自の路線を築いてきた事が大きいのかなあ、と。
 
練習生の募集も、当初からDDT本隊とは別でしたから。
 
※1
ユニオンプロレス解散後〜木高イサミKO-D無差別級王座戴冠〜BASARA旗揚げ直後(2015年10月〜2016年3月)
・BASARA勢のKO-D6人タッグ王座挑戦(2018年2月)
DDTビッグマッチ(両国国技館etc)のアンダーカード(提供試合)
・選手・ユニットプロデュース興行(ビアガーデンプロレスetc)
・壮行試合
・高梨の王座挑戦(2019年秋〜)
 
 

いぶし銀、バイプレーヤー、新人が主役に躍り出る、フラットな空間

1.22新宿FACE

1.22に行われた新宿FACE大会では、ユニオンMAX王座、
IRON FIST TAG王座の2大タイトル戦が開催されました。
 
「いぶし銀」のトップ戦線浮上を見た、タッグ王座戦
まずは、セミファイナルのIRON FIST TAG王座戦から。
 
初代王者チームの久保佑允&FUMA組が、「SOS」(バナナ千賀&ツトム・オースギ)の挑戦を受けた一戦。

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関節技を得意とする久保と、鋭い蹴り等の打撃技に優れるFUMAに対し、小柄ながらスピーディーかつ滑らかな連携攻撃を見せる「SOS」

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終盤、千賀が王者チームに捕らえられて、絶体絶命のピンチに陥る場面がありましたが、オースギが間一髪で千賀を救出すると、そこから「SOS」が猛反撃!

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FUMAを孤立させる事に成功すると、最後はオースギがFUMAから完璧な3カウント!

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大日本プロレスの最侠タッグリーグで準優勝の実績もある「SOS」ですが、(大日参戦時にタッグ王座挑戦こそあれど、)「SOS」としては、ここ2年タイトル戦線に出ていく事も少なかった印象があるので、まさかタッグベルトを巻く瞬間が生で見れるなんて…(感激)。
 
なお、新宿大会から僅か4日後の王子BASEMENT★MONSTER大会(昼)のメインで、早速タッグ王座戦のダイレクトリマッチが実現!

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この時は、FUMAや久保がラフファイトも織り交ぜるなも、なりふり構わない姿を見せましたが、目には目を、とばかりに、「SOS」が久保にベルト攻撃⇒丸め込みで王座防衛に成功しました。
 
何が言いたいかというと、この2チームの試合は面白いから、また是非ともやってほしいってこと!
 
バイプレーヤーによる17年目の新境地を見た、ユニオンMAX王座戦
続いて、新宿大会のメインで行われたユニオンMAX王座戦では、現在DDTの高梨将弘に流出している団体の至宝を、元王者の中津良太が奪還に挑む、注目の一戦に。

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試合が始まると、双方がグラウンドで主導権を取り合う展開に。
 

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ヒリヒリするような緊迫感。

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思わず息を呑み、声を出せない程の静寂。

 

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その静寂が一気に破られたのは、高梨の仕掛けた足4の字固めでした。
 

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苦悶する中津。
 

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容赦なく足を殺しに行く高梨。
 

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観客から両者に注がれる、悲鳴にも似た歓声。
 
高梨って、特に目立つような、派手な攻防をしている訳では決してないのに、オーソドックスな攻めだけで、会場中の熱量を一気に引き上げてしまう所が本当に凄いと思うんです。
 
今年の1.4 NOAH後楽園の時の小川良成もそうですが、こういう事が出来る人って中々いない気がしまして。
 
中津も中津で、得意の蹴りをこの試合ではそれほど押し出すことなく、高梨の土俵でグラウンド勝負しにいった所が、この試合をより面白いものにしていた印象を受けました。
 
そんな熱戦は最終盤、互いにフィニッシャーを投入する一発勝負に切り替わりますが、目まぐるしい攻防を制したのは高梨でした!
一瞬の隙をついて決めた、タカタニックの技あり一本感!

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試合後は、「DDTでもメインに立つことはない」と言いつつ、観客への感謝を述べる高梨。
言われてみると、DDTで大会のメインを締める高梨の姿って、正直そんなに無かった気がしますね…。

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だからこそ、BASARAのメイン後に見たこの光景は、私にとって、非常に新鮮に感じられました。
外敵とはいえども、17年目にして、王者としてメインストリームで躍動する高梨、凄い!
 

1.26王子編

新宿大会から4日後の1.26には、王子BASEMENT★MONSTERにて昼夜興行が開催。
 
昼は若手vs中堅・ベテランのシングル3試合にタッグ王座戦と、割りかしカッチリ決めたのに対し、夜は「阿部軍vsイサミ軍」による対抗戦でワイワイ盛り上がる内容になりました。

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そんな昼夜通じて、一番インパクトを刻みつけたのは、デビューからまだ1ヶ月も経っていない、新人の薄井鉄央でした(2019.12.28デビュー)。
 
昼に行われた木高イサミとのシングルでは、強いエルボーを打ち込むなど、負けん気の強さを見せた一方、夜の対抗戦では、場外乱闘中に相手チームから拉致⇒ボッコボコにされたり、いじられ放題やられたい放題(笑)

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選手全員が身銭の1万円をかけて臨んだ対抗戦で、先輩選手に「勝って1万円ほしいよな!?」と聞かれた際に、カタコトで「欲しい…」とつぶやいた所も強烈でした(笑)

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結局、両軍の2勝2敗で迎えた対抗戦も、特別試合の18人タッグマッチで薄井が敗れたことにより、阿部軍勝利の結果に…。
しかし、負けて1万円を失ったこと以上に、強烈なキャラとインパクトを残し、先輩達を押さえて大会の主役へと躍り出た薄井は、実は"勝者"だったのではないか、と私は思うんです。

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デビュー1ヶ月足らずで、観客の印象に刻みつける個性を持っているのは、非常に強い!
将来楽しみです!

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まとめ〜選手が全力で楽しむから、客も楽しい〜

1月に観戦したBASARA3大会を、駆け足で紹介した今回…。
 
個人的にBASARAって、選手が全力で試合や大会を楽しんでいるから、観客も楽しく盛り上がれる素敵な空間があると思っています。
1月末の王子の夜興行なんかは、特にそれが顕著でしたから。

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大手から独立したことで、今までにない苦労は今後出てくるのかもしれません。
しかし、BASARAの選手や観客が、旗揚げ以降少しずつ築き上げてきたカラーリングは、独立後も揺らぐことはない、とも思っています。
 
だから私は、新しいBASARAから始まるドラマが楽しみでなりませんし、今後のBASARAから目が離せないのです!