レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

うちで滾ろう〜5.3プロレスリング・ノア TVマッチ 観戦記〜

5.3に、ABEMA(旧:AbemaTV)で放送された、プロレスリング・ノアのTVマッチを観戦しました。

 
この日は、NOAHの「杉浦軍」と「金剛」による、ユニット全面対抗戦として開催!
 

 

2019年に結成され、これまでも幾度となく対戦の機会があった両ユニット。
 
 
 
しかし、意外なことに、本格的なユニット対抗戦は今回が初めて!
 

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今回は、そんな「杉浦軍vs金剛」の対抗戦が行われた、TVマッチの観戦記になります!
 
Beat! Beat! Baby! 始めようぜ
世界がどんなに乾いても 関係ない
史上空前の未来へもう一度手伸ばして 始めようぜ
ヤバすぎるイメージで夏を燃やせ Ya Baby!
君がぶっ倒れそうな日も 必ず味方でいるぜ
冒険者たちよ 進め 新しい水を求めて

 

 
 

大会概要

今回の対抗戦は、両ユニット・各6選手が登場し、「シングル6試合+6vs6の時間無制限イリミネーションマッチ」の計7試合で争われる形式に。
 
昨年11月に行われた、「RATEL'S vsスティンガー」の対抗戦とほぼ同様の形式で、唯一異なるのは、「今回は事前にシングルのカードが決まっていた」点くらい(前者では綱引きでカードが当日決定)。
 
「金剛」はヘビー級が6選手中4選手に対し、「杉浦軍」は2選手(杉浦貴、レネ・デュプリ)のみ。
正直、試合前は両軍のパワーバランスに若干の懸念を抱いていましたが、蓋を開けてみれば、シングル6試合は「杉浦軍」の3勝2敗1分という結果になりました。
 
それでは、今から、メインのイリミネーションマッチを含めた、全7試合の個人的感想をば!
 

①大原はじめvs仁王

年始にJrタッグ王座に挑戦はしているものの、今年はJrヘビー戦線で結果を残したい両者の一戦から、対抗戦はスタート!
 
大原が首や足を決めに行ったり、仁王が持ち前の機動力を活かした攻めを見せたり、オープニングから濃密な攻防が展開!
 
試合は、大原が中盤以降の徹底した腰攻めから、最後はムイビエンに繋げて、仁王から勝利。
「杉浦軍」がまずは先勝!
 
ストゥーカスプラッシュにトランスレイブと、重い技をぶち当てていった仁王ですが、大原が全体的に押していた印象のある試合でした。
 

②吉岡世起vs覇王

吉岡のハードヒットな攻めと、覇王の受けっぷりが見事に噛み合う好勝負!
個人的に、対抗戦6番勝負の中で、1,2を争う素晴らしさでした。
 
ただ、覇王も受けだけでなく、トップコーナーからのミサイルキックや、コーナーにいた吉岡を撃ち落とすドロップキック、スイングDDTなど、攻めの動きがキレッキレ!
 
正直、これまで多人数のタッグマッチに組まれると、体格的にどうしても覇王が集中砲火される、というシーンも少なくなかっただけに、覇王の良さがめちゃめちゃ出ていたのは嬉しい所!
 
吉岡にフィニッシャーであるクラッシュドライバーの体勢に2度持っていかれても、しっかり技を切り返して決めさせなかった辺り、事前研究の跡がバッチリだったと感じました。
 
試合は、クラッシュドライバー狙い(2度目)の吉岡を、覇王が切り返すと、全体重を載せたスクールボーイで3カウント!
 
どちらも今後を考えると負けられない一戦ではあっただけに、覇王がこの試合を制した事は、非常に大きかった気がします。
 

 

 

 

桜庭和志vs稲村愛輝

昨年7月にNOAH参戦を果たして以降、これが初シングルとなる桜庭の相手は、若手成長株の稲村愛輝。
 
サブミッション主体の桜庭と、パワーファイターの稲村。
体格もスタイルも全く対象的な両者の一戦でしたが、稲村が序盤から、桜庭の土俵で引かずに勝負してきた所は意外でした…
こういう一面もあるんだ、と。
 
中盤以降、力で押す攻めに切り替えて、優位に立った稲村でしたが、終盤にまさかの落とし穴が…。
前のめりになった稲村に対し、桜庭が一瞬の隙を逃さず、足関節技で稲村を捕獲。
そこからキッチリとギブアップ勝利!
 
体格差のあるカードながら、ここで1勝を拾ったのは大きかった!
 
しっかし、フィニッシュ前に、稲村の重戦車のようなぶちかましを、両手で突いてストップしてきた桜庭、しゅごい…!!
 

 

 

NOSAWA論外vs拳王

井上光記者から「ちょっと金剛としてはメンバーの配置を間違えたかも知れませんね…。」と、暗に論外が見くびられていた試合前…(よせ)。
 
しかし、試合が始まってからは、拳王が論外を瞬殺、という展開にもならなかったのが、また面白かったと言いますか。
 
論外のショルダークローだったり、金的攻撃だったり、思いの外苦戦を強いられた拳王でしたが、最後はダイビングフットスタンプで勝利。
 
フィニッシュ前、拳王が論外の背中にぶち当てた蹴りが、あまりにも重い&鈍い音を発していて震えました…。
 
 

レネ・デュプリvsマサ北宮

「マサ北宮が試合を決めきる事が出来なかった」と見るか、レネ・デュプリの粘りが異様に凄まじかった」と見るかで、評価は大きく変わる試合だったように思います。
 
タッグリーグ公式戦でデュプリに敗戦している北宮は、徹底した足攻め⇒フィニッシャーの監獄固めに繋げる試合運びで、中盤以降は絶対的優位に。
 
しかし、北宮に足をエグい角度に極められても、最後までギブアップしなかったデュプリが本当に粘り強かった…。
 
「普通ならギブアップするだろう」という角度で、北宮に足を極められてましたが(「変型監獄固め」)、20分時間切れのゴングが鳴らされるまでの間、決してタップアウトしませんでしたから。
 
正直言うと、「北宮の詰めが甘い」と片付けるのは酷だと思うレベル。
ただ、「杉浦軍」としては、普通なら敗戦確実の展開から、見事ドローに持ち込んだのは、勝ちにも等しいものがありました。
デュプリ、すごい!
 

 

 

⑥杉浦貴vs征矢学

ここまで2勝2敗1分の戦績で迎えた両軍の対抗戦は、杉浦と征矢による頂上決戦に。
 
実況・解説でも触れられていましたが、「もっと溜めても良かった」カード。
これを(試合順のあやはあれど)対抗戦で実現させてくるとは…。
 
杉浦が征矢にコーナーへのジャーマンスープレックスを喰らわせると、征矢も同じ手で反撃!
杉浦のエルボー連打にも、怯まず向かう征矢が良かった!
 
そんな一戦は、杉浦がニーリフト⇒オリンピック予選スラムで征矢から勝利という結果に。
正直、20分以内で決着のつく二人だと思わなかったので、この結果は意外…。
 
とはいえ、内容的には杉浦が余力を残して勝った感も。
中盤、杉浦に奥の手とも言えるフロントネックロックを出させた辺り、征矢もNOAHシングル初戦で上々の立ち上がりではあったと思うんですが、杉浦、強い強すぎる…!
 
(秋にどうなっているかは分かりませんが)個人的には、『N-1 VICTORY』辺りで、この再戦は是非とも見たいところ!
 

 

 

 

⑦メインイベント

メインは6vs6の時間無制限イリミネーションマッチ!
 
約1時間にも及ぶ激闘となりましたが、個人的に熱かったシーンを箇条書きで…。
 
・稲村、(階級の違いこそあれど)キャリアが上の吉岡からスプラッシュマウンテンで勝利。

・大原、ヘビー級の稲村から技ありのムイビエンクラッチ

・征矢の「弾道」(ラリアット)受けの素晴らしい大原。

・桜庭のスピニングトーホールド!!

・杉浦を場外に落とし、論外をピンフォールで下す、覇王の大活躍っぷり。

・最後は桜庭vs拳王の一騎打ち!

 
最後は桜庭と拳王の一騎打ちになった訳ですが、この1vs1が決まった瞬間、それまで両陣営からガンガン飛んでいた声援が"しん"と止んだんですよね。
この空気感…、たまらんたまらん!!
 
個人的に、素人考えで「Road to 田村潔司」的な一戦だなあ、と思いながら、この一騎打ちを見ていたのですが、桜庭は、サクラバロックに足4の字と、得意の関節技で拳王に対し優位な状況を作っていきます。
 
拳王のダイビングフットスタンプを避けた後に、すかさず足を攻めていく、この嫌らしさが素敵!
 
自分のペースに持ち込めない苦境が続いた拳王でしたが、腕ひしぎ十字を狙ってきた桜庭に対し、相手の上に乗るような形で丸め込むと、これが3カウントに!
イリミネーションマッチは、拳王の1人残りで決着!
 

 

 
個人的に、フィニッシュの形にこだわらない、拳王の泥臭さが勝因だった気かと。
一方、試合を支配していた桜庭としては、非常に痛い1敗…。
 
試合後は、拳王がカメラに向かってこのマイク!
 

 

 
今、プロレスの無観客試合が続く中、拳王が生きているプロレス」という、賛否双方に行きそうなフレーズを叩きつけてきたのも、ある意味凄いと言いますか。
こういう時に、マイクでしっかりリードできる拳王がNOAHにいるという、この心強さたるや…!
 

 

 

 

 
奇しくも、真裏の新日本プロレスWORLDで、過去映像の新規解説を放送していた時に、この挑戦的なフレーズを投下してきたという…。
ひいい!!
 

まとめ

「杉浦軍」と「金剛」の対抗戦となった、今回のTVマッチ。
中継の最後に井上光記者も触れていましたが、12選手だけで、これだけ熱量のある大会をやってのけたのは流石!
5.9、5.10のTVマッチに向けて、更なる期待感が膨らみました!
 

 

 
そして、今回ゲスト解説として登場した、山田邦子の話も色々面白かったです。
 
大原と鍋パ、鈴木秀樹と高円寺でラーメン、北宮はぽっちゃりな子が好き、なんてプライベートから、「覇王は外国人選手のアテンドもしてる」といったエピソードまで、プロレス誌の記者でも中々網羅できないような裏話が盛り沢山!
 

 

 

 

 

それでいて、「NOSAWAは腹黒い」、杉浦を「岩とか壁」と評した所はめちゃめちゃ分かりみが深かったり。
覇王と吉岡を「彼氏にしたいサイズ」と表現していた点なんかは、この人にしか出来ない着眼点だったのではないかと。
 

 

 

 

 
「これで(翌週ゲスト解説の)松井珠理奈のハードルが〜」なんて意見も見ましたけど、身銭を切って(by解説)NOAHを観戦している山田邦子と、プロレスを初めて見る人に対して訴求力のある松井珠理奈とでは、求められているポイントはそれぞれ違う気がするので…(震え声)。
 
ただ、これが初解説だったとはとても思えない好内容!
また是非、ゲスト解説で、どうぞ!!!