プヲタ目線で語る『キングオブコント2021』1回戦(2021.7.8・第1部)
2021.7.8に、南大塚ホールで行われた『キングオブコント2021』1回戦(第1部)を鑑賞してきました。
私自身、テレビを見ない(今は置いてすらいない)環境にあったので、お笑いに触れる機会といえば、毎年GWに開催されていた『Tシャツラブサミット』(※2020年、2021年は中止)か、吉本主催の『DEATH演芸』(2019年に鑑賞)くらい。
『キングオブコント』も、バイきんぐが優勝した年以降見た記憶が無いという…。
そんな私が、何故ライブを観に行く事になったのか…?
キッカケは、この2日前に行われた、7.6スターダム後楽園ホール大会後のツイートでした。
大会のメインイベントは、『アーティスト・オブ・スターダム王座』の防衛戦。
このメインで見事王座防衛を果たしたのが、中野たむ&ウナギ・サヤカ&白川未奈によるユニット・『COSMIC ANGELS(以下:コズエン)』。
試合後、バックステージにおいて、ウナギと白川が『キングオブコント』出場を宣言!
1回戦が7.8に行われると聞いて、「このシチュエーション、めちゃめちゃ面白いのではないか?」と感じた私は、すぐさまチケットを確保!
しかし…、翌7.7の昼に、『スケジュールの都合』でコズエンの出場が急遽取り止めに…。
スケジュールの関係でキングオブコント出れなくなってしまいました🥲
— ウナギ・サヤカ🐯🦊🦖 (@unapi0902) 2021年7月7日
次チャンスがあれば3人で出たいと思います🥲
期待させてしまってごめんね🥲🥲 pic.twitter.com/XP2wLFzXsu
スケジュールの関係でキングオブコント出れなくなってしまいました🥲
— ウナギ・サヤカ🐯🦊🦖 (@unapi0902) 2021年7月7日
次チャンスがあれば3人で出たいと思います🥲
期待させてしまってごめんね🥲🥲 pic.twitter.com/XP2wLFzXsu
ただ、買ってしまったチケットは手元にあるし、何ならチケ代も500円だし、過去のプロレス観戦で『誰かが突如不在になった時の興行こそ、奇跡が起こるものだ』と思っていたし…、という事で、観戦!
今回は、お笑いに疎い一プヲタが、『キングオブコント2021』1回戦を見てきた話になります。
結論から言うと、非常に刺激的で面白かったです!
概要
2008年にスタートしてから、今年で14回目を迎える『キングオブコント』。
【優勝賞金1000万円】という、コント師の賞レースとしては代表格に立つ大会ですが、1回戦は大体こんな感じで行われていました。
①1組の持ち時間は2分。
2分を超えた段階で1度目の警告音が鳴り、2分30秒で強制終了。
「審査に影響しないですが…」と前置きされてましたが、まあ、建前でしょうね(笑)。
②審査員は放送作家2名のみ。
故に一般客の投票は無し!
とはいえ、(後述しますが、)一般客にガンガン受けてた組は、総じて1回戦を突破している印象でした。
また、一般客でも、ノートとペンを持ってネタの感想を記載してる人は多し!
審査は無くとも、ファンも笑いに対して真剣勝負…!
③アルファベット順(A,B,C…)で分けられたブロックに、1ブロックあたり8〜9組がラインナップ。
大体1時間おきに、換気も兼ねて休憩が入る為、1時間に3〜4ブロックは見ていた(はず…)。
ただ、意外と当日キャンセルする組も多く、第1部だけで100組近いエントリーのうち、ネタを見れたのは80組ちょっと…(90組はいかない)。
ちなみに、この1回戦は、都内だけでも複数日に分けて行われた為、かなりの組が篩いにかけられる事に…。
凄まじい!
④とにかく長丁場
私が観に行った第1部だけでも、10:30スタートで3度の休憩を挟み、15:00近くまで審査が行われていました。
故に、メモでも取っていないと、演者のコンビ名と、身体につけているエントリーナンバーが一致しないくらい、参加者がとにかく多い(笑)。
エントリーナンバーだけが頼り。
私もGmailの下書きで、ひっそりメモ代わりにエントリーナンバーを控えてはみたものの、内容も抑えていないと、後から見ても分からない状況でした…。
7.8『キングオブコント2021』一回戦(第1部)の雑感
— レンブラント🍻🤼🎸🍴🍹 (@rembrandt_kbs) 2021年7月8日
・10:30から行われた一回戦。キャンセル組を除き、80組近くは見たけど、印象に残ったコンビは少ない印象(画像はエントリーナンバー)。パイナップルカレーラーメンの人と、画像★印のコンビ(合コンネタ、ギャルゲーネタ)が個人的に面白かったです pic.twitter.com/OIpfE1Jku3
まさにネタのマシンガン!
感想
上記に列挙した概要を踏まえた上で、今回の個人的感想をば…。
①2分間でいかにインパクトを刻めるか
複数日に分けられた都内の1回戦・第1部でさえ、エントリーしている組がとても多いのです…。
個人的に、90組近く見ていて、確実に2分間腹の底から笑い続けた組のは3組。
笑いを1回でも取っていた、という組だけで見ても、約1/3〜半分程度。
なので、全部見終わった後で、良くも悪くも記憶に残っている組は、インパクトを刻んだと言えるのではないか、と。
結構大事。
勿論、ネタが飛んだり、時間オーバーで強制終了した組もありますが…。
②『非日常感』・『声の大きさ』・『他人にどう思われてもやり切る力』の3大要素
書き出すと、我ながら曖昧模糊としている基準ですが、見ていて面白かった組は、上記の3つが全て揃っていた気がします。
取り敢えず一度目の休憩
— レンブラント🍻🤼🎸🍴🍹 (@rembrandt_kbs) 2021年7月8日
寄席の木戸銭より安い価格(500円)でこれだけ多くのコンビが見れるのは得すぎる
あと、持ち時間2分だと、超絶シュールな非現実的世界観と、フックになるフレーズを持ってるコンビが共通して面白い印象
これは来て良かった
色々気付きがある😊
『非日常感』は、ネタの設定だとか、定番シチュエーションで誰も投げないコースと球種を選ぶとか、観客を斬新に裏切る箇所。
ただ、この箇所が強かったとしても、肝心の演者の声が大きくなかったり、コント内のキャラクターを迷わずやり切れていなかったりするだけで、受ける印象がまるで違う事を実感させられました。
二度目の休憩
— レンブラント🍻🤼🎸🍴🍹 (@rembrandt_kbs) 2021年7月8日
ここまでコントを多く見てくると、純粋にもう、オモロイ人が強いって思う
あと、設定や世界観が良くても、フックになりそうなワードがあっても、「他人からどう見られても、やり切っている」人達は総じて強い印象
こういうのに気づけるのは刺激的👏👏
「あと一つでも揃っていたら…」という組は、意外と多かった印象。
その差が勝負を分けた感。
例えば…、
・ツッコミ役が、一点集中型でツッコミ所(パイナップルカレーラーメン)を突き続ける。
・女性二人が、下ネタ全開な合コン宴会芸を徹頭徹尾やり続ける。
・ギャルゲーのガイド役キャラに一目惚れした主人公が、他のキャラには目もくれず夢中になり続ける。
みたいな。
なので、冒頭で触れていたコズエンに関しても、今回出ていたらワンチャンスあったのではないか、と贔屓目抜きで感じた次第です。
実際、リング上で、『声の大きさ』や『やり切り力』を間違いなく証明できている2人だからこそ、「即興歌ネタ」(※削除された白川のツイートから考察)の成否次第では、十分通過もあり得たと確信。
あと、残念ながらキャンセルとなった『COSMIC ANGELS 2/3』でしたけど、持ち時間2分間+元々マイクはガッチリ出来る+即興歌ネタ(※ツイートからの予測)の条件で参加してたら、割とマジでワンチャンあったんじゃないか、という感想。
— レンブラント🍻🤼🎸🍴🍹 (@rembrandt_kbs) 2021年7月8日
それくらい、ハッキリ話してやり切れる人に分があった印象でした🚀
そう思うくらい、この3大要素が鍵を握っていたと私は感じました。
③ネタの傾向
今回数多くの組のネタを見ていて、個人的に興味深いと感じたのは、多くのコンビがいる中でも、ネタの傾向に時々のトレンドが反映されているんだろうな、という点。
色々なネタがあっても、
・『心の声』式ツッコミ
(※ツッコミ役が、ボケ役に直接ツッコまず、漫画の『心の声』のような形で激しくツッコむ)
・『音楽+ダンス』ネタ
(見た目やらなそうな人がキレッキレでやってる時は、ギャップが最高)
・シュール
(安部公房とか、サキの小説にこういうのありそうだな、という世界観)
というように、ネタを通じて、基本型の今の流行りだとか、王道パターンとかの一端を感じさせる点が多々ありました。
(お笑い知らないので、誰がパイオニアとか、よく分からないまま書いてますが…)
ヴィジュアル系なら黒夢・X JAPAN・LUNA SEAなどの影響、プロレスのテクニックなら新日本プロレス・全日本プロレスの系譜、みたいな部分を、お笑いにも感じたと言いましょうか。
(その点を、明確に言語化できる語彙力がない私…)
三度目の休憩
— レンブラント🍻🤼🎸🍴🍹 (@rembrandt_kbs) 2021年7月8日
・音+ダンスのネタ
・ボケ役に聞こえない、『心の声』式ツッコミ
この辺りは、元の流派があったりするのだろうか?
V系なら、LUNA SEAやX JAPAN、黒夢とかは絶対通ってる、みたいな
或いは、新日派、全日派の違い、みたいな
お笑い見てないけど、凄くその辺は気になった
面白そう☺️
この辺は、色々掘り下げてみたらハマるし止まらなくなるかも知れない、と感じた瞬間でした(笑)。
まとめ
予定されていたコズエンの出場こそ流れてしまったものの、初見のお笑い素人にとっては色々刺激的だった、今回の『キングオブコント2021』1回戦・第1部。
1回戦で多くの組がエントリーされながら、通過した組はごく僅かという、非常にシビアかつ狭き門。
ただ、2回戦、準々決勝、準決勝、決勝と進むに連れ、戦いはより厳しいものになるとのこと…。
今回の1回戦鑑賞後、立ち寄った行きつけのバー・シエロにて、偶然にも、バカツルさん、ジグザグジギーの宮澤聡さんと、『キングオブコント』を含めたお笑いの話で盛り上がる奇跡が起きたのですが、宮澤さん曰く、準決勝では【1組の持ちネタ2つ】で総合的にジャッジされるんだそうな…。
き、厳しい…!!
そんな審査を勝ち抜いた組に凄みを感じると共に、「コズエンが出ていたらどんな感じになっていたのか、この目で見てみたかった」という後悔を感じた私なのでした…。
個人的に、実現していたら、『GLEAT』旗揚げ戦ばりにエモかったろうなあ(泣)