平成最後の夏に「電流爆破マッチ」を観戦してみた~8.5ZERO1川崎大会観戦記~
火祭り優勝決定戦から僅か一週間後の大会となったこの日は、ZERO1、超花火、シードリングの3団体合同での「電流爆破フェス」として開催され、その大会名の通り、セミファイナルとメインで電流爆破マッチが行われました
私自身、競馬場に来るのも、電流爆破マッチを見るのもこの日が初めてだった訳ですが、まあ凄かった(笑)
「百聞は一見に如かず」とは至言だと思わされた大会でした!
■地域の夏祭りの雰囲気を放った「電流爆破フェス」
前述した通り、私自身、電流爆破マッチはおろか、競馬場に行くのも初めてだったもので、どのようにリングが設営されているかとか、会場の雰囲気とか、未知数の状態で行った部分が大きかったです
会場の川崎競馬場の周辺は、マンションが多く建ち並ぶ住宅街といった様相
競馬場に入ると、電流爆破マッチという形式ながら、席数は意外にも少なめ
会場到着!
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
私、人生で初めて競馬場に来たのですが、まさか人生初の競馬場が電流爆破観戦になるとは思ってもみなかった!(笑)
多分一生忘れられない(笑)😳
外だけど、夜風が凄く涼しい!😆
楽しみしか無い!🙌#pwzero1 #超花火 pic.twitter.com/wKG9lJ7K6r
競馬場内ではレモンサワーなどの酒類も売られ、室内では多くのテーブルにグッズが並べられる様は、地域密着の夏祭りのようでした
個人的に印象深かったのは、試合が始まってからの観客の反応!
制空権を支配した動きを披露するSUGI
女子プロレスタッグマッチで、ラリアットや蹴りの凄まじい音を会場に響かせた、アジャコングや世志琥達
タッグ王座戦で、田中将斗と火野裕士を二人まとめて放り投げた、クリス・ヴァイスの怪力etc…
これらは、後楽園ホールや新木場1stRINGなどのプロレス会場ではよく見られる光景だと思うんですけど、それを見た時の反応が「(初めて見たけど、スゲー、スゲー!)」みたいな驚きに溢れていて、とても新鮮だったんですよね
何か言葉では形容しづらいですけど(笑)
■電流爆破マッチは「過激な花火大会」
第1試合の6人タッグマッチから、第5試合のタッグ王座戦まで休憩無しで駆け抜けた大会は、今大会注目の「電流爆破マッチ」がセミファイナル⇒メインと立て続けに行われる事になります
正直、私自身「電流爆破マッチ」という形式がそれほど好きだった訳ではありません
寧ろ、どちらかというと苦手でした…
以前Twitterでも見かけたんですけど、「電流爆破マッチ」って、どうしても選手同士の攻防や、アイテムを使った攻撃に滲み出る各選手のアイデア力よりも、電流爆破自体のインパクトが先行してしまうイメージがあったからです
でも、実際に試合を見てみると、「電流爆破バット」や「有刺鉄線電流爆破ロープ」といったアイテムに代わっただけで、「いかにして相手から勝利をもぎ取るか」という根本の部分は一切揺るがなかったんですよね
まさに"百聞は一見に如かず"!
自分の偏見っぷりを大いに恥じたのでした…
■電流爆破、バットを"活かすか"、バットを"振るか"
この日のセミファイナルとメインで行われた電流爆破マッチですが、「ノーロープ&有刺鉄線電流爆破」といった微妙な形式の違いがあったものの、2試合とも「電流爆破バット」が使われる共通点がありました
この「電流爆破バット」は、以下のような仕組みになっています
①コーナーに設置されたスイッチをONにする
②電流爆破バットのスイッチが起動
③そのバットに衝撃を加えると、バットが爆破!
こういう仕組みだったんですけど、2試合共、毛色の違う内容の電流爆破マッチだったんですよね
「電流爆破バット」の使い方だったり、試合のスタンスが異なっていたと言いましょうか
■電流爆破バットを「一切振らなかった」大谷晋二郎
個人的に、シードリングとかで組まれそうなミックスドマッチという印象があったこのカードですが、高橋の強い要望もあって「電流爆破マッチ」で行われることになりました
当初、大谷はこの電流爆破に対して乗り気では無い旨をTwitterで述べていたんですよね
実際、試合中に「何で電流爆破なんだよ!」と大谷が言う場面もあった程
確かに…、万里ある!
大谷「(高橋を蹴りながら)何で電流爆破なんだよ!」
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
「(制止するレフェリーに)反則OK(のルール)なんだろ?」#pwzero1 #SEAdLINNNG pic.twitter.com/XRPHUJv6r5
この試合、電流爆破バットによる爆破は二度ありました
ぎゃあああああああああああああああ😲😲😲😲😲😲😲😲😲
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
大谷が電流爆破喰らってもうたー!!!
ビックリしたあ!😲#pwzero1 #SEAdLINNNG pic.twitter.com/fa2sbjsxC7
一度目は、高橋が大谷にバットを振った時
そして二度目は、高橋のバット攻撃に対して、大谷がカウンターでニールキックを敢行した時
大谷晋二郎選手。
— 高橋奈七永 (@nanaracka) August 5, 2018
シングルマッチを、電流爆破マッチを受けてくださりありがとうございました!!
皆さん、どうでしたか、、?
私は満足しないぞ。負けたんだ。
だから、男とか女とかの垣根を突破らってこれからどんどん相手を見つけて闘っていくから。
視野に入ってる選手、もういますので! pic.twitter.com/E7UYn6w3by
大谷、実は未遂に終わった攻撃も含め、自分から一度もバットを「振りに行ってない」んですよね
未遂に終わった攻撃というのも、大谷が高橋に顔面ウォッシュをかます際に、大谷が電流爆破バットをセットした時くらい(結局避けられてしまいましたが)
試合自体も、二度目の電流爆破バットによる爆破から、大谷が最後は袈裟切りチョップで決着と、10分未満で終了する結果に
セミファイナル 大谷vs高橋菜七永
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
電流爆破マッチ!
試合は、大谷が袈裟切りチョップで勝利!
何と10分足らずでの決着
大谷も高橋も凄いわ!
大谷、高橋が電流爆破バットを振るタイミングで蹴りで迎撃してきたのがマジで最高でした!😆#pwzero1 #SEAdLINNNG pic.twitter.com/lxDN1AR4bS
あくまで個人の推測になってしまいますが、電流爆破マッチという形式を受け入れつつも、その中で純プロレスで決着をつける事にこだわっていたような…
そんな試合に感じたんですよね
爆破一発で試合の勝敗を決める威力を持つ電流爆破バットを、敢えて「デスマッチアイテムの一つ」という形で使用した大谷の姿に、そんな思いを見ました
実際、電流爆破が無くても、試合の面白さは失われなかったんだろうなあと思います
試合後、大谷から「男子とか女子とかではなく、一レスラーとして純プロレスで試合したい」と高橋に申し出たのも、その表れだったかと
高橋との電流爆破マッチ形式での試合に疑問を呈していた大谷、試合後に「男と女じゃない。一レスラーとして純プロレスでやりましょうよ!」と高橋に熱いマイク!
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
「この会場で、胸に沁みるプロレスをしてくれて、ありがとうございました!」
感動の試合!😭#pwzero1 #SEAdLINNNG pic.twitter.com/Fv2pYo6FTM
今度はシードリングで是非実現してほしいと感じたカードでした!
■電流爆破バット「ありき」だった宮本vsTARU
メインイベントで行われた「宮本裕向vsTARU」は、宮本の持つ「爆破王」のタイトルをかけた一戦でした
この試合は、セミとは対照的に「電流爆破バット」の爆破で決着をつける、非常に見ていてシンプルな攻防が展開されました
南北はノーロープ、東西は有刺鉄線爆破ロープ、そして電流爆破バット…
この全面デスマッチの環境ならば、当然それを活かさない手は無いですよね(笑)
という訳で、試合序盤から爆破バットが火を噴きまくります(笑)
メインの最中だけで、合計で3回は爆破したでしょうか?
爆破した時に耳をつんざく爆撃のような音!
爆破の数秒後、会場にたちこめる火薬の匂い!
この雰囲気、まさに花火大会のそれと完全に一致!!
火薬の匂いが物凄い…😂😂😂😂😂
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
花火大会みたい!(笑)🎆🎇#pwzero1 pic.twitter.com/ZzBPXKOwBz
試合は、額から大流血する宮本に対し、TARUがファイヤーサンダー連発⇒電流爆破バット&有刺鉄線電流爆破ロープのダブル爆破!
本年度火祭り優勝者・宮本と、VOODOO MURDERS総帥・TARUによる激しい爆破王選手権試合!
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
制したのはTARU!
ファイヤーサンダー2連発⇒電流爆破バットで宮本から勝利!
いやあ、激しい試合でした!😲
最高!😆#pwzero1 #pr666 pic.twitter.com/V01pu4BWie
■TARUのマイクから垣間見た「プロレス少年の心」
一週間前に火祭りを制したばかりの宮本から、電流爆破マッチで勝利したTARU
試合後のマイクではTARU節が炸裂しまくってました(笑)
TARU「もっと涼しい体育館で(電流爆破)やれや!」
— レンブラント (@rembrandt_kbs) August 5, 2018
「最近のプロレス界、何じゃ長州力!怖くなったから靴脱ぎます?ふざけんなよ!お前の背中見て育ったんや!お前が引退する前に挑戦させたるからな!」
「大仁田!何アイドルのプロデュースやっとんねん!お前も復帰待っとるからな!」#pwzero1 pic.twitter.com/icu9dcgxf2
引退を示唆した長州力や、引退した大仁田を電流爆破マッチに引きずる事を表明していたTARUのマイク
私の推測ですが、TARUは大仁田や長州の事がプロレスファン時代から好きで、二人がプロレス界から距離を置こうとする姿に対しての名残惜しさが、あのマイクになって出ていたのかなあ、と
VOODOO MURDERSのリーダーであり、「悪の総帥」と称される事も多いTARUですが、この時は「プロレス少年の心」みたいな純粋さが垣間見えた気がしました
TARU、実は凄く良い人でしょ?(笑)
■まとめ
試合は火祭り覇者の宮本が敗戦する衝撃の展開でしたが、照明の少ない薄暗闇の中でVOODOO MURDERSの面々が退場するシーンで、ARBの「HARD BOILED CITY」という退廃的かつ攻撃的な曲が流れた所が凄く印象的でした(笑)
いつものZERO1なら、女性ボーカル(Superfly)やパンク系の曲が大会終わりに流れる印象なんですけど、電流爆破マッチ、非日常の空間でこの曲が流れたのが、個人的にグッと来てしまいました!(余談)
平成最後の夏、各地で花火大会が行われましたが、花火大会に行かなかった私にとって、電流爆破フェスこそが花火大会だったのかも知れません(笑)
でも、平成最後の夏に見た電流爆破マッチが花火大会でした、と言うのも、何か素敵ですやん?(自画自賛)
冒頭でも書いたように、電流爆破マッチの凄まじさは生の方が格段に伝わる気がしました
「百聞は一見に如かず」のこの感動を、皆様も、是非!