2022.1.8に、横浜アリーナで行われた新日本プロレスの『WRESTLE KINGDOM 16 in YOKOHAMA ARENA』を観戦してきました。

新日本プロレスとプロレスリング・ノアによる全面対抗戦と銘打たれたビッグマッチは、発売開始から全席完売という盛り上がりに。
2022年の日本マット界、一発目に投下された重大シチュエーション。
今回は、そんな『新日本vsノア』の観戦記になります。
率直に言うと、『対抗戦』ではなく『満足度の高い対バン』でした!
(ポジティブな感想です。)





会場概要
今回のビッグマッチが行われたのは、新横浜駅から徒歩5〜6分に位置する『横浜アリーナ』。
多くのアーティストのライブでも有名な大規模会場てすが、最近のプロレスでは意外と聞かない会場…。
(大日本プロレス伝説のビッグマッチ、WJプロレス旗揚げ戦くらいか…?)
新日でも、開催したのは2014年が最後だった気がするので。
会場はとても広かった為、手持ちの300mmレンズで撮れるか不安だったものの、ギリギリいけたので安堵しました…。
(今度からバズーカみたいなレンズを買おうと決意)

今回、後方ながら殆ど真正面という衝撃の席…。

そして、隣はマスコミ関係者と思しき方々が、ゴルゴ13よろしくバズーカのようなカメラを構える圧巻の光景(笑)。
とにかく、いい会場でした!
大会概要
今大会は、ダークマッチ2試合、本戦9試合の全11試合。
『鈴木軍vs杉浦軍+KENTA(※)』という越境カードはありつつ、基本的に全カードが対抗戦という図式でした。
(※KENTA負傷により、Xとして矢野通が参戦)



今回の対抗戦が発表された時点で、「対抗戦ならファンもバチバチにやり合え」とか、「そういうの無しで双方楽しもうよ」とか、ファン間でもハト派とタカ派で意見が大きく分かれた印象でしたが、終わってみれば素晴らしい興行だったのではないか、と私は思いました。


『対抗戦』という視点で見てしまうと、今回の評価は分かれる気がしましたが、新日主催のライブにノアがゲストで来た『対バン(=2マンライブ)』と捉えれば、不満もない、満足感に溢れた興行だった気がします。
新日もノアも、『今自分のところでやっている良さをぶつけてきた』と言いましょうか?
個人的に、『良さをぶつける』点でキーになったのは、新日本プロレスの『ハウス・オブ・トーチャー(以下:HOT)』が出場した2試合でした。
(『SHO vs小峠篤司』、『EVIL&ディック東郷vs潮崎豪&マサ北宮』)

この2試合では、HOTの面々が凶器攻撃や介入を駆使するなど、vsNOAHでも通常興行と同じスタイルを崩さず。

SHOのスパナ攻撃とか、当初は正直ゲンナリ気味に見てましたが、寧ろアレがあったからこそ『互いの今やっているスタイルをぶつけている』と、私は好意的に捉えられました。
そういう点でも、この日の個人的裏MVPはHOT!
勿論、その良さがぶつかりあった結果、上手く拡がらなかった試合もあった訳ですけれど、それもまたご愛嬌か。

ただ、そういうのを踏まえたとしても、個人的に一番悔しかったのは、先陣を切った『藤田晃生vs矢野安崇』の試合結果。



矢野が序盤戦のレスリングで圧倒も、結果は引き分け。
試合内容は矢野が勝っていた印象なので、この結果だけは腑に落ちなかった…。
でも、火を点ける意味では、間違いなく良い試合でした!

共通項は多いけれど、CFフェスに無かった『満足感』
今回の『新日本vsノア』は、前述のような『対バン』として考えれば、100点に近い内容だと感じました。
実際、双方の良さがぶつかっていた訳ですし、ノア推しの私からしても、見てみたい、気になる選手は多かったです。
対バンライブ自体、私も2〜3回位しか行ったことが無いのですが、『知らないバンドを知れる』、『何か知らないけど楽しい』みたいなメリットと、最後は満足度高めで帰れる所が、今大会に被る所を感じたので。
個人的には、NOAH視点だと歯痒さを感じた『Cyber Fight Festival2021(以下:CFフェス)』よりも、今大会の方が、NOAHにとって明確なプラスになっていたんじゃないかという気もしてます。
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NOAH側がトータルの勝敗で負けたり、清宮海斗が重要な一番で負けたりした点は、CFフェスとほぼ一緒。
ただ、CFフェスの場合、『金剛vsDDT』なんて【NOAHだけ良いように使われて終わり】な感じでしたし、「NOAHファンが満足して帰れたか?」という点で疑問符を拭えなかったので…。
『金剛』とか、正直ロスインゴとやった今回の方が、圧倒的にイキイキしていて噛み合っていたので、余計に対比が…。
(カラーの違い、と言われればそれまでですが)


そして、メインに登場した清宮海斗にしても、CFフェスで負けた直後に笑顔を見せていた所から、今回敗れて退場時に涙を隠さなかった点も、私には決定的な違いとして映りました。

当たり前かも知れないですが、「竹下ではなく上野に負けた」事よりも、「オカダに負けて泣いた」事のほうが、エポックメイキングとしてもデカかった、という感想。
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少なくとも、『鈴木軍』侵攻期に蹂躙されっ放しだった2015年〜2016年当時に比べれば、一度新日から距離を置いた後、こういう企画まで持ってこれたNOAHは、間違いなく前進している。


そして、新日本プロレスは、本当に本当に強かった。


この2つは、今大会の存在無しには実感できない事だったと私は思いました。
まとめ
コロナ禍にありながら、横浜アリーナで観客動員7,077人を叩きだした、今回の『新日本vsノア』。
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恐らく、2020年春の新型コロナウイルス禍以降、プロレス興行では最多動員でないかと。
(多く入ったと思われるCFフェスが、主催者発表で4,800人だったので)
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CFフェスのDDTの時には、「もう双方、対抗戦で絡まなくて良いんじゃないかな…」と思いましたが、今回の新日との絡みは「新日にノアの選手が馳せ参じる展開があっても面白いのでは?」と前向きな気持ちになれました。
それこそ、『BEST OF THE SUPER Jr』に(今回ウケが良かった)YO-HEYが来ても面白そうですし、オカダのコメントキッカケで浮上した、清宮の新日参戦という導線を活かすのもアリ。


ただ、食傷気味とかマンネリに繋がる事を考えてしまうと、今回の企画は単発で良いかな、とも。
オカダの言うように、団体内の闘いを充実させる事が、一番最初に来ると思うので。
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賛否飛び交った『対抗戦』ではありましたけれど、興行面でも、全体の内容でも概ね満足感をもって終われたのは、新日とノアにとって成功だった気がします。
2020年初夏、清宮が「レインメーカー」と名指しした時なんて、まさか対決が実現すると思わなかったですし、それを叶えてくれた新日には本当に感謝感謝です。

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次に新日とノアが交わるのは、いつになるでしょうか…?
(生きていれば、繋がる線もあるさ…!)
