変わり続けるキミは美しい~11.25NOAH後楽園大会観戦記~
11.25の夜は、後楽園ホールでプロレスリングNOAHを観戦してきました。
この日は、約1ヶ月にも及ぶシングルリーグ戦「GLOBAL LEAGUE」の優勝決定戦が開催!
過酷なリーグ戦を勝ち抜き、優勝決定戦に進出したのは、丸藤正道(Aブロック1位)と清宮海斗(Bブロック1位)!
「方舟の象徴・丸藤vs方舟の新星・清宮」という優勝決定戦は、今年6月にスタートしたノアの「世代闘争」を象徴するカードでもあったのですが、大会前日に丸藤が負傷によるドクターストップで欠場することに…。
そんな緊急事態もあった大会でしたが、終わってみれば個人的に満足度の高い大会になりました!
今回は、そんなノア後楽園大会の雑感を述べていきたいと思います!
- ■「もう2度と見れない気がした」優勝決定戦進出者決定戦
- ■主役はヘビー級だけではない~Jr.2大タイトル戦~
- ■「中嶋の"強さ"がとにかく目立った」GLOBAL LEAGUE優勝決定戦
- ■まとめ~12.16横浜文体に向けて加速する情景~
■「もう2度と見れない気がした」優勝決定戦進出者決定戦
前述したように、GLOBAL LEAGUEの優勝決定戦進出を決めていた丸藤(Aブロック1位)が急遽欠場…。
そのため、この日は急遽第1試合に「Aブロック代表進出者決定戦」が組まれました。
勝ち点10の丸藤の次点(勝ち点8)で並んでいた3選手による3WAYマッチが実現したのでした。
この3選手が三角形を形成するようにしてリング上に並ぶ姿を目の当たりにしてみると、「この3人が3WAYで対戦する機会って、この先あったりするのだろうか」と考えちゃいました(笑)
それくらい豪華!
試合が始まると、蹴りを得意とする3選手ならではの、蹴りの応酬に!
蹴り合いだけでも、見応え十分過ぎました(笑)。
そんな中で、冷静に勝負を決めてきたのが中嶋でした。
中嶋が場外で拳王と耕平の対決を眺めていた姿、どこか余裕を漂わせていたように感じたんですよね…。
それでいて、ガツガツ攻める時は勝機を逃さず攻める、と。
すると、耕平が場外にいた&拳王に一瞬の隙が生まれたタイミングを逃さなかった中嶋が、拳王からウラカン・ラナで3カウント!
豪華な3WAYマッチはあっという間の決着に終わった訳ですが、オープニングから満足度の高い試合でした!👏👏👏
■主役はヘビー級だけではない~Jr.2大タイトル戦~
■GHCJr.タッグ王座戦
GLOBAL LEAGUEの優勝決定戦が行われた今大会では、「GHCJr.ヘビー級王座」、「GHCJr.タッグ王座」のJr.2大タイトルマッチも行われました。
第6試合のGHCJr.タッグ王座戦では、Hi69&田中稔の王者組に、大和ヒロシ&金本浩二が挑戦。
田中稔と金本の名タッグチーム「ジュニスタ」が対角線に立っていたり、偶然にも武藤全日本時代の面々が揃っていたりと、珍しい顔合わせとなった試合は、連携面で一日の長があった王者組が勝利!
元々、今年春の石森太二の退団や、小川良成のJr.タッグベルト返上により、互いにパートナー不在の中で結成された「Hi69&田中稔」。
前のチームでは、両者のカラーリングもファイトスタイルも異なっていましたが、いざタッグを組んでみれば、段々と穴の少ない、安定した強さを持ったタッグチームになりつつある印象を個人的に受けました。
試合後、そんな王者チームにバックブリーカーズ(熊野準&大原はじめ)が挑戦表明!
今年は、春に行われたJr.タッグ王者決定トーナメントでの敗退、Jr.タッグリーグ準優勝と、あと一歩の所でタイトルに届かなかったバックブリーカーズ…。
大原、熊野共に決して試合内容は悪くないですし、個人的に、ここでバックブリーカーズの二人がベルトを巻く瞬間を、是非とも見たいです!!🔥
■タダスケの猛追に燃えたGHCJr.王座戦
セミファイナルのGHCJr.ヘビー級王座戦では、王者・鈴木鼓太郎にタダスケが挑戦しました。
調印式では「普通にやって普通に勝つだけですね」と言い切っていた鼓太郎。
試合が始まると、タダスケの得意とするラリアット封じのためか、右腕を執拗に攻めていきます。
しかし、中盤に入るとタダスケも猛反撃を見せます。
鼓太郎の必殺技であるタイガードライバー、自慢のラリアットで一気に鼓太郎を追い込んでいきます。
あとは必殺技が決まるだけ、という状況で、タダスケがアウトキャストを決めに行きますが、これは鼓太郎も回避。
結局、このピンチを凌いだ鼓太郎が、最後はタダスケから勝利!
個人的に、キャリアと地力の差が勝敗を分けたような気もします。
ただ、鼓太郎が戦前に言っていた「普通にやって普通に勝つ」という、イージーな試合にはならなかったと私は感じました。
タダスケがめちゃめちゃ粘ってましたし、今後のタダスケのシングルマッチに注目せずにはいられない、そんな良い試合でした!
試合後、前王者の原田が挑戦表明し、「鈴木鼓太郎vs原田」のリマッチが決定。
「RATEL'S以外にも主張してほしかった…」という意見も聞かれましたが、個人的に、Jr.シングルリーグで鼓太郎に勝利している大原がJr.タッグ王座に挑戦表明したので、そういうのも大きかったのではないか、と思います。
このカードが文体で見れる幸せを噛み締めたいと思います!
■「中嶋の"強さ"がとにかく目立った」GLOBAL LEAGUE優勝決定戦
約1ヶ月にも及ぶ「GLOBAL LEAGUE」の優勝決定戦は、オープニングのAブロック進出者決定戦を勝ち抜いた中嶋勝彦と、Bブロック代表の清宮海斗による新世代軍対決となりました。
結果から言ってしまいますと、清宮が中嶋からタイガースープレックスで勝利し、デビュー約3年でシングルリーグの頂点を極めるという結果になりました。
しかし、個人的にこの試合を見ていて感じたのは、中嶋勝彦の"強さ"でした。
負けた選手に対して、"強さ"を感じる、というのも不思議な感じはしますが、試合の雰囲気を支配していたのは中嶋だったなあ、と。
この試合の中嶋は、いつになくギラギラしていたような気がします。
この日2試合目とはいえ、そんな事は微塵も感じさせないくらい、何もかもがキレッキレでしたから。
重く鋭い蹴りを、何発も清宮の身体に浴びせていく中嶋
見ているこっちがのけ反りそうな蹴りを放った後で、笑顔を見せる中嶋
しゅ、修羅やあ…
清宮の髪を鷲掴みにしていくシーンなんか、興奮と恐怖でゾクゾクさせられるものがありました(笑)。
中嶋の圧倒的優位に思われた試合終盤、清宮も反撃を見せます。
タイガースープレックスをかけようとして、中嶋に抵抗されてしまう清宮
すると、清宮がすかさず変型のネックロックに移行して、中嶋の首をギイギイと締め上げていきます!
この清宮の攻めの柔軟さは、流れを変えるキッカケという意味においても、この試合のターニングポイントだったのではないかと感じました。
そして、フィニッシュのタイガースープレックス前には、公式戦のマイバッハ谷口戦でも見せた「背後へのドロップキック」も決めるなど、攻めのパターンを徐々に確立しつつある姿も見せていました。
ただ、やはり、中嶋が負けても「強かった」という印象がありました。
これはキャリアとかを考えると致し方ないのかも知れませんが…
個人的に、今の中嶋の姿を見ていると、どこかロスインゴ初期の内藤哲也の姿とダブらせてしまう所があります。
ベルトを持っていなくとも増し続ける存在感とか、特に。
今のギラッギラした中嶋が、もしシングルのベルトを獲得したら、一体どんな化学反応が起こるのか、考えるだけでワクワクしてしまうんですよね(笑)
■まとめ~12.16横浜文体に向けて加速する情景~
この日は約1ヶ月後の12.16に横浜文化体育館でのビッグマッチが控えていることもあり、様々な出来事が動きました。
ザッとまとめると…
・岡田欣也のデビュー戦が決定(12.7後楽園)
・フーリガンズの新メンバー加入発表(12.7後楽園)
・12.16横浜文体での3大GHC王座戦(GHCヘビー、Jr.、Jr.タッグ)が決定
大会後、丸藤正道&齋藤彰俊が保持していたGHCタッグ王座が返上となった事により、12.7後楽園大会で全4チームによる「タッグ王座決定1dayトーナメント」の開催も発表されました。
GLOBAL LEAGUE優勝を果たした清宮は、横浜文体で杉浦貴の持つGHCヘビー級王座に挑戦することが正式に決定しました。
今年の清宮の公式戦を生で見た感じだと、「7~8割攻められる中で、逆転への勝機を掴む」戦い方をしていたイメージがあります。
公式戦で杉浦から勝利した時も、めちゃめちゃに叩きのめされてからの逆転勝利でしたから。
タイトルマッチ本番も苦戦を強いられる展開があると思います。
しかし、公式戦で潮崎豪や杉浦貴、優勝決定戦で中嶋勝彦を破っている実力がありますし、拳王や潮崎、中嶋ら新世代軍が倒せなかった杉浦の存在を、かつて行動を共にしていた清宮が超える事になったら…、これってとても熱いのではないでしょうか!?
長くなってしまいましたが、12.16横浜文体、今年最後のNOAHビッグマッチ、心の底から楽しみにしたいと思います!