世界はそれを「最高」と呼ぶんだぜ~2019.4.25全日本プロレス後楽園ホール観戦記~
4.25に、
ブロック1位の選手が優勝決定戦進出となる熾烈なリーグ戦は、 最終戦まで混戦にもつれました。
今回は、そんなAブロックの公式戦最終戦の観戦記になります。
僕は全日を語るときに、どうしても「最高」という言葉を使ってしまう訳ですよ!
■青柳優馬vs崔領二
崔領二のリングコールが終わった直後、 青柳の奇襲でスタートした試合。
崔にガウンを脱がせる間も与えないまま、 一気呵成に攻めていく青柳でしたが、中盤崔が息を吹き返すと、 得意の蹴りで盛り返す展開に…。
崔の蹴りって、生で聞くと、 その破裂音に見ている側が仰け反りそうになるんですよね…。
個人的に、中嶋勝彦(プロレスリング・ノア)と崔の蹴りは、 チケット代の元を取れると思ってます。
それくらい、エグいしヤバい!
コーナートップからの雪崩式ブレーンバスターも飛び出すなど、 崔の勢いに押される青柳…
しかし、終盤に入ると、 怒涛の丸め込み技で流れを引き寄せた青柳!
最後は青柳が、変型の複合関節技「エンドゲーム」で崔からタップアウト勝利!
今回、 ヘビー級の猛者が集うチャンピオンカーニバルに初参戦した青柳で したが、 今までのフィニッシャーであったロックスターバスターだけでなく 、 相手から確実にギブアップを奪える技を習得したのは非常に大きか った気がします。
反面、攻めの部分で一つ気になった点も。
崔が倒れている場面で、青柳の攻撃の手が、 試合中2度程止まっていたのが気になったんですよね…。
そこで、自ら手繰り寄せた流れを殺していたようにも感じたので。
ただ、この点が改善されれば、青柳はもっともっと良くなるはず!
今後のシングル戦線への期待を感じさせる試合でした!
■ディラン・ジェイムスvs青木篤志
Jrヘビー級ながら、急遽参戦したチャンピオンカーニバルで、
最終戦の相手は、優勝決定戦進出がかかっているディラン・ ジェイムス!
写真でも分かるように、青木とディランにはかなりの体格差が…。
チョップ一発で青木を薙ぎ倒してしまう、 超大型選手のディランに対し、青木は頭脳プレーで対抗!
ディランのブラインドを突くように、場外エスケープ
↓
リング下に避難
↓
反対側に出て、ディランにスクールボーイ
という攻めも見せていました。
終盤に入ると、青木が、ディランに休む間も与えない程、 丸め込み技の連続で攻めたてるも、カウントは2止まり。
前述の通り、Jrヘビー級ながら急遽参戦となった青木でしたが、 終わってみれば公式戦4勝4敗と大健闘!
そういう点においても、青木は今年のチャンカー裏MVPの一人だと、私は思っております!
■ゼウスvs石川修司
序盤は、ゼウスが石川に胴締めスリーパーを繰り出すなど、 個人的に新鮮に感じる場面も。
ゼウス、パワーで押すだけでなく、こういう技も出来るって、 意外であり、器用だなあ、と。
そして、この二人がぶつかり合う様は圧巻!
石川が必殺のスプラッシュマウンテンを決めるも、 カウント2で返すゼウス。
個人的に、この前後から、 試合のスイッチが一気に入った感がありました。
その後も互いに、一進一退の白熱した攻防を展開!
ゼウスと石川の意地が交錯した素晴らしい一戦は、 石川がジャイアントスラムでゼウスから勝利!
ゼウスも豪快なラリアットでカウント3を狙いに行ってたんですけ ど、 必殺のジャックハマーまで持ち込めなかったのがかなり響いたような気がします。
石川がファイヤーサンダー、 スプラッシュマウンテンを要所で決めていただけに…。
それでも、試合内容は「最高」!
この二人のカードは鉄板だと確信した一戦でした…。
■宮原健斗vs岡林裕二
「宮原vs火野」の時は、8〜 9割攻めまくる火野をシャットダウンジャーマン一発で宮原が逆転 していた印象でしたが、今回は結論から言うと、岡林のペースになりつつも、 終盤はどちらが勝ってもおかしくない、 拮抗した内容になってました。
序盤から圧倒的な強さを見せつけていく岡林!!
苦戦を強いられる宮原…。
そんな強敵に対し、宮原は膝を沢山相手にぶち当てる戦法で、 中盤以降反撃を見せます。
終盤、岡林のパワーファイトに苦戦する宮原でしたが、 怯まず果敢に膝、膝、膝!!
今考えると、岡林に行きそうな流れを断ち切り、 反撃のキッカケになったのは、 この膝攻撃の連打にあったのではないかと、私は感じました。
その隙を逃さなかった宮原が、抵抗する岡林を振り切る形で、 必殺のシャットダウンジャーマン!
これでカウント3!
2年連続で優勝決定戦進出の切符を勝ち取ったのでした。
試合後、退場する岡林に、 会場中から惜しみない拍手と岡林コール!
そして、宮原とは互いに「ピッサリ」ポーズ!
外敵という立場にもかかわらず、 終始ホームのような状態で応援されていた岡林の凄さを感じた試合 でもありました。
■まとめ
チャンピオンカーニバルのAブロック1位決定戦となった今大会。
Twitterとかでは( ゴールデンウィーク前の平日ということもあってか、) 客入りの部分も指摘されてましたが、個人的に、 会場と試合の熱量が凄くて、 その辺のマイナス部分は見ていてあまり気にならなかったです。
寧ろ、「もっとこの熱い試合を広げたい!」 というポジティブな気持ちになりました!
だから私は、何度でもこう言います。
チャンピオンカーニバル、最高!
全日本プロレス、最高!