レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

「令和元年のファイティングピープルズ」 Case2:全力少年〜5.5横浜文化体育館〜「髙橋匡哉vs木高イサミ」

 過去最長の連休となった、2019年のゴールデンウィーク…。

 
元号が「令和」に変わった、5月のゴールデンウィーク中盤〜後半には、プロレスリングBASARAのユニット「戦闘民族」のメンバーが、立て続けに各団体のシングル王座に挑戦するミラクルが実現しました。
 
 
3回にわたってタイトルマッチの観戦記を紹介する第2回目は、5.5大日本プロレス横浜文化体育館大会で行われた、「髙橋匡哉vs木高イサミ」のタイトルマッチ!
 

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絶対的ピープルズチャンピオン、再光臨!
 

■Prologue:REVENGE

 
毎年恒例「こどもの日」に行われる大日本プロレス横浜文化体育館大会…。
この日の文体では、約4年振りの一騎打ちとなる「関本大介vs岡林裕二」のBJW認定世界ストロングヘビー戦も行われ、私自身、横浜文体でプロレスを生観戦した中でも、(大日以外も含め)一番人が入っていたように思います。
 
5大タイトルマッチが組まれた、そんな今大会のメインを締めたのは、「髙橋匡哉vs木高イサミのBJW認定デスマッチヘビー級王座戦
 
今年1月に、名古屋で同じカードによる王座戦が実現していますが、この時は髙橋が勝利…。
 
その後、髙橋への挑戦権をかけて、シングルリーグ戦一騎当千が開幕すると、過去3大会で準優勝に終わっていた木高イサミが悲願の初優勝!
今回はイサミが「一騎当千」優勝を引っ提げて、髙橋とのダイレクトリマッチに挑む構図となりました。
 
4.30後楽園ホール大会で行われた両者の前哨戦(「佐久田俊行&髙橋匡哉vs宮本裕向&木高イサミ」)では、挑戦者であるイサミ組が勝利。
 

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試合後の会場の雰囲気を見ていると、2015年にDDTでイサミがKO-D無差別級王座を初戴冠する前後に似たようなムードを、私自身、凄く感じたんですよね。
 
2015年は、当時所属していたユニオンプロレスの解散が近づく中で実施されたDDT選抜総選挙」において、第1位となり、ファンの総意を背負った形でタイトル戦に勝利。
 
今回は、過去3回連続で準優勝に終わった「一騎当千」で、悲願の初優勝を果たし、約5年遠ざかっていたデスマッチヘビー王座に挑戦。
 
シチュエーションこそ違えど、ファンの期待感を一身に背負う形で、久しく遠ざかっていたタイトルへの挑戦…。
 
イサミの王座戴冠に向けた期待感は、間違いなく高まっていました。
 

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■「タイプは違うが息の合う」タイトルマッチ

 
そして迎えたタイトルマッチ本番…。
 
 

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試合前の煽りVでは、髙橋についてアイツは俺と試合のリズムが似ている。」という内容の事を言っていたイサミ。
 

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実際に試合が始まると、その言葉通り、二人はガッチリ噛み合う試合内容を展開!
この二人の対戦を生で見るのは初めてだったんですけど、器用なイサミに力で押す髙橋と、正直タイプが異なる印象のあった二人だったので、自然と時間を忘れて見入ってしまう程、テンポが良かったです。
 
 
前述したように、会場の期待感や支持を含め、試合前はイサミに追い風が向いているかと思われました…。
しかし、徐々に髙橋がその勢いを止めるかように、厳しい攻めを見せていきます。
 
 

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特に終盤で繰り出した、流れるような払い腰の連続なんかはその代表的なシーンだったと思います。
 

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イサミに向いた流れを断ち切ったプレーのようにも感じました。
 

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大流血となったイサミでしたが、ここから逆襲が始まります。
 

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まずは、蛍光灯のオブジェを利用してのニーアタック!
 

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高橋の動きが止まった終盤には、イサミがギガラダーを持ち出す展開に。
 

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しかし、ここで高橋も負けじと雪崩式ブレーンバスター!!
 

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しかし、この攻撃をカウント2で返すと、今度はイサミが髙橋にギガラダーブレイク(ラダーからのダイビングダブルニードロップ)を投下!
 

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 致命的な一発でしたが、何と髙橋は肩を上げて返します!
 
するとイサミは、ブレーンバスターから、最後は必殺の勇脚・斬を髙橋の顔面に炸裂!
 

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これでカウント3!
 
木高イサミが、実に約5年振りとなる、デスマッチヘビー王座戴冠を果たしたのでした!
 

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一方、王座を失った髙橋ですが、敗れたとはいえ、今回のイサミとの試合内容により、更に選手としての格を上げた印象を受けました。
 

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唯一惜しまれる事は、4月の仙台大会でバチバチと火花を散らしていた、佐々木貴との対戦が、シングルベルトをかけて見れなかったところでしょうか?
 
 
個人的に、今年の両国国技館とかで、佐々木と高橋のスペシャルシングルが実現してくれないかなあ、なんて妄想しております…。
 
 

■こどもの日 楽しみ尽くす デスマッチ

 
今回のタイトルマッチですが、王座を失った髙橋が、試合後のリングで語った言葉が、個人的に今でも忘れられません。
 
「前日はワクワクして寝られなかった」
 
「遠足に行く前夜のような気分」
 

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確か、こんな内容だったと記憶しています。
 
去年は、メインの「竹田誠志vsアブドーラ小林に勝利した竹田が、「少年少女も憧れるデスマッチします」と宣言するなど、「こどもの日」にかけた一言が飛び出した5月の文体。
 
今回の5.5は、髙橋とイサミが激しい試合をしながらも、どこか"対戦を楽しんでいる"様子が伝わってくるような内容でした(大流血でしたが…)。
 

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まるで、現在進行形で「青春している」かのように…。
 

■まとめ~イサミ政権のキーマンは○○?~

 
久々のデスマッチヘビー王座戴冠となった木高イサミ…。
会場の好反応や支持率を見ても、竹田誠志とはまた違ったピープルズチャンピオンが、大日に戻ってきたという印象を受けました。
 

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そんな試合後には、髙橋と同じユニット「三代目血みどろbrothers」の植木嵩行と佐久田俊行についても言及。
 

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ユニットの大将が取られた仇討ち…、という事を抜きにしても、佐久田や植木が、イサミのベルトに挑戦する姿は是非とも見てみたいです。
 
今年に入ってから、葛西純とのシングルや、「一騎当千ベスト4入りを果たすなど、勢いのある佐久田。
 
植木も、「一騎当千」で結果こそ出ませんでしたが、改造した電動工具や自作の三角木馬に加え、受けの部分で安定の信頼感が出てきた気がします(後は結果だけ!)。
前回(2017年)の「一騎当千」では、イサミから直接勝利もしていますから。
 
 
 
この若い二人が、11月の両国大会までに王座挑戦するようになると、デスマッチ戦線にもより一層の刺激が生まれるのではないでしょうか?
 
…と思っていたら、なんと5.30大日後楽園大会で、植木がイサミのベルトに挑戦表明!
 

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また、この日のセミファイナルでは、大日への継続参戦を発表した若手外国人選手のドリュー・パーカーと、イサミのシングルも実現!

試合後には、勝利したイサミが人差し指を立て、再戦を示唆するようなジェスチャーも。

 

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あくまでもこれは個人的な予想になりますが、今回のイサミ政権は、ズバリ「若手」がカギを握るのではないかと思います(というか、そうなってほしい)!

 

前述した「Prologue」の項で、今回の王座挑戦のムードに似ていると触れた、2015年のKO-D無差別級王者時代は、当時はまだ若手で、後にDDTの中核を担う事になる遠藤哲哉竹下幸之介のKO-D初挑戦を受けていました。

 

そして、今回のイサミによるデスマッチヘビー王座政権では、植木が挑戦表明し、文体で名指しされた佐久田、イサミと再戦の可能性を残すドリュー・パーカーなど、デスマッチを担う若手選手が挑戦者サイドに控えているんですよね…。

 

この若手選手が、数年後の大日デスマッチの最前線を担うという意味でも、イサミという絶対的ピープルズチャンピオン相手に、どれだけの爪痕やインパクトを残していくのか、今からワクワクせずにはいられないのです…