「令和元年のファイティングピープルズ」 Case4:COEXIST〜7.24 BASARA新木場大会観戦記〜
7.24は、
BASARAが毎月開催している新木場大会では、 お酒飲み放題形式の「宴」として行われるのですが、 この日は藤田ミノルのプロデュースによる「宴闘2019」 として開催!
ということで、今回はその観戦記になります!
藤田ミノルの人柄と愛され具合に加え、プロデューサーとしての手腕がいかんなく発揮された、素敵な興行でした!
■Prologue:Fuck and Peaceの両思い
互いに技の切り返し合い・読み合いが光る、
勇脚・斬で藤田ミノルから勝利し、「頂天」 開催4回目にして初優勝!
しかし、試合後にイサミが、次回(7.24) 開催の新木場大会のプロデュースを藤田ミノルに打診!
晴れて、 藤田ミノルプロデュース大会が開催される運びとなったのでした!
■"藤田P"の「塩コショウ」が絶妙だった大会
そして迎えた大会当日…。
通常のBASARA新木場大会だと、 全6試合で開催される事が多いのですが、 この日のプロデュース大会は全5試合という構成に。
そして、プロデュース大会ならではの仕掛けが、 以下のように施されました。
各軍のメンバーは、事前に(BASARAの配信コンテンツ「ババババBASARA」内で)リーダー2名が、野球のドラフト会議さながら、選手を指名する流れで選出。
・第1試合(タッグマッチ)、第2試合(シングルマッチ)、第3試合(タッグマッチ)は、試合開始前の抽選でルール(※)が決定し、3試合とも、選手の組み合わせは当日発表。
ルールの抽選と前説が終わり、会場内に流れたBGMは、BASARAでお馴染みの『UTAGE(T.M.Revolution)』ではなく、藤田ミノルの入場曲である『プレイボーイ・ツイスト(クレイジーケンバンド)』!
こうして、特別感満載な「宴闘」が開幕したのでした
①特殊ルールで掘り起こされた、"傾奇者"達の新境地
前半3試合は、前述のように、当日抽選で試合のルールを決め、 メンバーも当日発表という、まさに「 蓋を開けてみないと分からない」状態。
そんな前半戦3試合は、以下のようなラインナップに…。
第1試合 神野聖人&中津良太vs風戸大智&久保佑允
試合形式⇒ドランカーズマッチ
第2試合 下村大樹vs阿部史典
試合形式⇒ハードコアマッチ
試合形式⇒グラップリングルール
どのカードも、試合前から予測のつかない組み合わせ(笑)。
しかし、この特殊ルールが、思わぬ化学反応を生み出します。
まずは第1試合のドランカーズタッグマッチから…。
そんな中、試合で一番化けたのは、 一番酒が飲めないと思われていた神野聖人でした。
試合には敗れたものの、 今大会でインパクトを残した一人だったのではないでしょうか?
第2試合では、下村と阿部がハードコアマッチで激突!
個人的に、 ハードコアマッチの印象があまり無い2人だったんですけど、 試合が始まると、下村が椅子を積極的にセットしたり、 竹刀でしばいたりして、阿部を攻め立てる展開に。
次は、グラップリングルールとかでも見てみたい試合だったなあ、 と感じました!
試合前、「イサミ軍」の大将・木高イサミが、 竜のグラップリングマッチに頭を抱えていましたが(笑)、 試合では(慣れない様子ながらも) 積極的にヒロシに技をかけていく竜の姿勢と、 脚極め式の関節技がかなり上手かったヒロシという、 両者の意外な一面が浮き彫りに!
当日抽選・当日カード発表とはいえ、 起こされた化学反応の数々に、思わず「 神がサイコロを振ったのではないか」 と言いたくなるような前半戦でした(笑)。
しゅ、しゅごい…。
②通常ルールだからこその醍醐味が詰まった、「 塚本vsFUMA」
前半戦の特殊ルールとは一転して、通常ルールで行われた一戦。
今年1月にハードコアマッチで対戦している両者…。
第4試合 FUMA vs塚本
— レンブラント🚨👮🚓 (@rembrandt_kbs) January 29, 2019
一斗缶ハードコアマッチとなった試合は、塚本がランニング式のずどんで勝利
序盤、FUMAが試合を優位に進める中で、客席の缶チューハイの缶を使って、塚本を大流血に追いこんでいたのはめちゃめちゃ上手かったなあ
ただ、その攻撃を耐えた塚本も凄い
良い試合でした!#basara_pw pic.twitter.com/CtBytc4oue
個人的に、今年の「頂天」 の優勝決定戦はこの2人によって争われると予想していたので、「 頂天」終了直後のこのタイミングで見られたのは、 何とも感慨深いものがありました。
そんな一戦は、試合時間が10分以内だったとは思えない程、 濃い内容に!
何だろう、「この2人のシングルだったら、 何分経っても楽しみが尽きないのではなかろうか」 という思いで見てしまいましたね…。
1月に続いての敗戦となったFUMAでしたが、 どっちが勝ってもおかしくない試合内容!
個人的に、 2人ともユニオンMAX王座戦線に行ける実力者だと思ってますし 、何なら、 いずれはタイトルかけてやり合うのが見たいカードだとも感じた次 第です!
③主役でありながら「主役ではなかった」、 藤田ミノルの立ち振る舞い
試合後に谷嵜は、勝った勢いそのままに、現在BASARAの「 戦闘民族」(イサミ&関根&下村) の持つUWA6人タッグ王座への挑戦を表明!
8月の「ダブプロレスvsBASARA」対抗戦に向けて、 1つ布石が打たれる形となったのでした。
そんなメインにおいて、私自身印象に残ったのが、 藤田ミノルの立ち位置でした。
一言で表現すると、「主役なのに"主役"ではなかった」。
プロデュース大会の場合、主役のプロデューサー(=藤田ミノル) が前に出ていくような、大会の舵切りも出来たと思うんです。
しかし、藤田ミノルの場合、谷嵜にSAYONARA( ツームストンパイルドライバー)を決めたり、 アントーニオ本多のバイオニックエルボーに加わったりする場面こ そあれど、試合後のマイクはアントーニオ本多やイサミに託すなど、 この日の主役にしては珍しく控えめだった印象…。
そんなプロデュース大会も、締めのマイクに差し掛かった頃…。
藤田ミノルが、リングの下にいた選手全員に向けて、リングに上がるよう呼びかけたのです。
普段のBASARA新木場大会では、メインで勝利した選手( またはユニット)が大会を締めて、 リングの周囲に集まった観客と乾杯する、というのが恒例行事。
BASARAのリングに選手全員が集う機会も、(後楽園ホールのビッグマッチなど)ごく一部に限られる中、実現したこの光景…。
この光景を見ていて、私、思ったんです。
藤田ミノルは「全員を主役として共存させていける」才能を持った人なんだと。
個人的に、最後に全員を集めて場を締める事が出来る人って、BASARAだと代表のイサミとかに限られてきそうな気はするんです。
けれど、フリー参戦という立場ながら、所属全員をまとめ上げる事が出来るのって、ひとえに藤田ミノルの人望の厚さにもあるのではないかと、私自身感じた次第です。
藤田ミノル、プロデューサーという主役のポジションながら、締めのマイクをアントーニオ本多やイサミに振ったり、メインイベント後のリングに(途中退場の谷嵜を除く)参加全選手を上げてたのが一番印象に残ったなあ😇
— レンブラント🚨👮🚓 (@rembrandt_kbs) July 24, 2019
ユニットの枠を超えて、選手を一つにまとめあげた所に凄みを感じました#宴闘2019
■まとめ〜「ダブバサラ」とは異なる視点の"生かし合い"〜
藤田ミノルプロデュース興行として開催された、 今回のBASARA新木場大会。
普段の「宴」とは異なり、 プロデュース興行でしか見られない特殊ルールでの試合に加え、 所属選手の新たな一面も発掘された、素晴らしい興行でした!
夏という時期もあってなのか、毎年DDTが開催している、 ビアガーデンプロレスの雰囲気に近いものを感じました。
そして、今大会のプロデューサーであった、藤田ミノルのプロデュース能力の一端を垣間見た興行でもありました!
今年は、年始からTwitterきっかけで展開された「モーニング闘争」を興行にまで昇華したり、今大会後にも、同じくTwitter発信の「農闘」を興行として開催することが決定するなど、自ら話題を作り発信する力は、TAJIRIやヨシタツらに比肩する巧さがあるんじゃないかと私自身思ってます(奇しくも、3選手ともフリー)。
自身もマイクで述べていたように、今後は他の選手によるプロデュース興行の開催というのも、非常に面白そうだなあ、と。
毎年夏の恒例行事となっている、ダブプロレスとBASARAの対抗戦では、「生かし合い、殺し合い」が一つのテーマになっているんですけど、対抗戦を前に行われた今大会では、対抗することによる「生かし合い」とは違った切り口から、選手全員が共存していける「生かし合い」を提示していたようにも感じたんですよね。
また、藤田ミノルプロデュース興行が見たい!!