レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

TREE CLIMBERS~3.20大日本プロレス新木場1stRING大会 観戦記~

3.20の昼に、新木場1stRING大日本プロレスの興行を観戦してきました

 
現在、毎年恒例となっている大日のシングルリーグ戦『一騎当千の開催期間中。
この日は公式戦3試合が行われました。
 
当初、仙台PITで開催予定だった大会でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止に…
しかし、会場を新木場に移した上で、急遽開催が決定!
 
4日前の3.16にチケットが発売された興行にもかかわらず、当日は9割〜満員の入りという大盛況に。
 
今回は、そんな新木場大会の公式戦をまとめた観戦記になります!
 
 

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河上隆一vs稲村愛輝

公式戦初戦でT-Hawkに勝利している河上と、公式戦初戦となる稲村愛輝(NOAH)の一戦から、この日の公式戦はスタート。
 

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両者は既に、2.16に行われたNOAH後楽園ホール大会のタッグマッチで対戦していましたが、その時は河上が稲村から直接勝利。
 
稲村にとってはリベンジの側面も色濃いカードでしたが、試合序盤から河上が優位に立つ展開に…。
 

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稲村のエルボーも充分強烈なんですけど、河上がその上を行く威力で返す鬼っぷり!
 

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稲村としては苦しい時間帯が続いた試合でしたが、終盤にドラマが…!
 

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フライングショルダータックルで河上に反撃の狼煙を上げると、更に河上をリフトアップ!

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稲村がそこから河上を前方に叩きつけると、河上はこれを返せずカウント3!
 

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稲村、公式戦初戦で河上から大金星!
 
個人的に、今回の『一騎当千』は、河上が優勝候補の一人だと思っていたので、それだけに、まさかまさかの結果となりました…。
 

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私自身、稲村のスプラッシュマウンテンが決まるシーンって、NOAHでも見たことが無かったので、決まった瞬間は衝撃を隠せなかったです…。
 
しかし、デビュー後初となるシングルリーグ戦のエントリー。
その初戦、しかも他団体というアウェーで、実力者の首を狩り取った事実は、稲村にとって間違いなく大きいはず!
 
凄かった…。
 

青木優也vsジェイク・リー

年始に三冠ヘビー級王座に挑戦するなど、昨年以降めきめきと力をつけてきているジェイク・リー全日本プロレス)と、現BJW Jrヘビー級王者の青木優也による一戦。
 

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恐らく、オープンウェイトリーグの『一騎当千でなければ実現し得なかったシングルだと思うんですけど、これが中々凄かった!

 

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ヘビー級のジェイク相手に一歩も引かない、青木のこの度胸!
 

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ジェイクのファンの大声援と、青木に対する声援が真っ二つだったこともあって、自然と団体対抗戦のような雰囲気になっていたのも素晴らしかったです!
 

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しかし、既に1敗を喫し、負けられないジェイクが終盤に猛攻を開始。
 
ジェイクのジャイアントキリングが決まったものの、カウント1で返した青木!
しかし、直後のバックドロップは返すことが出来ず、ジェイクが勝利!
 

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しかし、この一戦で青木の格は更に上がった感も。
 
ヘビー級のジェイク相手に、あそこまで真っ向からやり合ってしまう青木を見て、是非とも全日Jrに殴り込みをかける姿が見たい、と思う私なのでした…!
 

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関本大介vs木高イサミ

この日のメインイベントは、ストロングBJの象徴とも言える関本大介と、前年度『一騎当千 DEATHMATCH SURVIVOR』覇者の木高イサミによる一騎打ちに。
 
 

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開幕前からイサミに対し、関本がお前をバッキバキの二つにしてやる」と息巻くなど、火花を散らしていた両者でしたが、試合が始まると、互いに首や腕を狙っていく展開に。
 

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試合終盤、イサミの蹴りや関本のラリアットが飛び出す場面もありましたが、試合全体で見ると、双方の一点集中攻撃にウェイトが置かれる内容だったかと。
 

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ただ、同じ一点集中攻撃でも自慢の腕力でイサミの身体を絞る関本に対し、手足の取り方を工夫して関本の太い腕を極めるイサミ、という両者の違いが出ていたので、その辺は非常に見ていて面白かったです。
 

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あらゆる体勢から関本の身体を極めにかかるなど、関節技に勝機を掴もうとするイサミ。
 

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特に、「千弐四四」が関本にガッチリ極まった場面は、イサミ勝利かと思われた程でしたが、関本も何とかこれをエスケープ。
 
個人的に、ここが試合のターニングポイントだったような気がします。
 

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イサミの攻めを耐えた関本は、その後反撃をスタート!
 

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終盤、強烈なラリアットで打撃戦を制すると、最後は必殺のジャーマンスープレックスホールド!!
 

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最後は力でイサミを捩じ伏せる形で、関本が初戦白星スタート!
 

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とはいえ試合後は、関本がイサミに攻められた腕を押さえるなど、両者拮抗した試合だった事がうかがえる場面も。
 

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また、この両者がシングルで交わる機会はあるでしょうか?
いや、あってほしい!
 

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まとめ

大盛況の中終了した、大日本プロレス一騎当千』新木場大会。
 
前述した通り、当初は開催そのものが危ぶまれましたが、終わってみれば、公式戦3試合含め、熱い試合が続いた大会に!
 
ベタな感想になりますが、稲村、ジェイクと、外敵が立て続けに大日所属選手を撃破した流れの中、前年度覇者であるイサミとのシーソーゲームを真っ向勝負で制した関本はやっぱりストロングBJの大黒柱なんだなあ、と実感…。
 

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これを生で見ることが出来て、本当に良かった!
 

禁断の宮殿~3.29プロレスリング・ノア後楽園ホール大会 TV観戦記~

3.29に、TVでNOAH後楽園ホール大会を観戦しました。

 
新型コロナウイルスの影響で中止となった、3.8横浜文化体育館の4大GHC戦のみ開催する予定だった今大会でしたが、開催数日前に中止が決定…。
 
「史上初の無観客試合でのGHC戦」という形式で開催されたのですが、まあ、この大会が素晴らしかった!
恐らく、数十年後も「語れる」大会になったのではないか、と!
 
今回は、そんな大会の感想を書いていきたいと思います!
 

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高名な奴に威張られても
奇怪な論理押し付けて来ても
禁断の宮殿を脅かす
そんな力は 何ひとつ無いのさ
 
非凡な事に揺られても
辛辣な言葉言われていても
禁断の宮殿を揺るがす
そんなものは 他人の風景
 
the band apart - 『禁断の宮殿』
 
 
 

「ノアLIVEマッチ」という、新しい「無観客試合」のカタチ。

今回の「NOAH the CHRONICLE Vol.2」は、「無観客試合」ではなく、敢えて「ノアLIVEマッチ」と銘打たれて開催されました。
 
私自身、最初は「ポジティブな表現だなあ」という印象しか感じなかったんですけど、試合を見ていると、「なるほど!」と思わされる場面が多々ありました。
 
それは、興行を通じて、常に観客の存在が意識されていた、という点!
変な言い方になりますが、「無観客試合」だけど、「無観客」ではなかった、みたいな。
 

 

 

 
オープニングのGHCタッグ王座戦では、YO-HEYが普段通り客席に向かっての「ゲッツ!」に加え、場外乱闘ではセコンドのタダスケ(?)がお客さんがいるから危ないやろ!」と叫ぶなど、無観客であっても、常に観客の存在を意識した動きが見られました。
 

 

 
GHCナショナル王座戦後の挑戦表明における、杉浦と中嶋の観客参加型のやり取りも然り。
 

 

 
大会開始前、タイトル戦の合間、と、この日試合の組まれていない丸藤、清宮、拳王らによる、ファンに向けたメッセージも素晴らしかった!
 

 

 

www.youtube.com

 

 

「無観客」だからこそ出来た、「潮崎豪vs藤田和之

観客の存在を意識する仕掛けが随所に施されていた、今回の「ノアLIVEマッチ」でしたが、中でも一際異彩を放っていたのが、メインイベントの「潮崎豪vs藤田和之によるGHCヘビー級王座戦!
 
試合開始のゴングが鳴らされると、リング中央に立つ潮崎と、青コーナー側に立つ藤田がそのまま睨み合う展開に…。
私自身、当初は数分で終わると思っていた両者の睨み合いでしたが、何とそれは10分、20分経っても続き、結果として、藤田がタックルで動くまでの31分間睨みっぱなし!
 
この睨み合いについて、色々な考察も出ていましたが、私自身の感想をば…。
 

①無観客だからこそ出来た「睨み合い」

他の方も既に言及されていますが、この睨み合い、観客を入れていたら絶対出来ないやつだと思うんですよね。
恐らく、2〜3分間両者が睨み合うだけでも、客側が痺れを切らして、潮崎や藤田に茶々や指示を入れるのが容易に想像出来てしまう訳で…(よせ)。
 

 

 

 
そういう意味では、これをやってのけた潮崎も藤田も、NOAHも凄いとしか!
 

②一切の動きを排した、前半戦の"攻防"

30分以上にも及んだ両者の睨み合いでしたが、何が凄いかって、この間、潮崎も藤田も全く表情が変わっていなかったという…。
 
中継カメラが、両者の表情を捉えようとスイッチングしても、微動だにしない両者の険しい表情…!

 

 

もう、全く動かなくても絵になる二人!
 

 

 

個人的に、「技を極力排した」より先鋭化した、一切の動きを排した」状況でこれだけ魅せていく所に、新しい景色の一端を見たと言いましょうか…。
しゅごい!

 

 

③「睨み合い」だけに留まらない試合内容

30分以上の睨み合い、というだけでもインパクト大なメインでしたが、藤田がタックルを仕掛けた31分〜試合終了(57分)までの約半分も素晴らしかった!
 

 

藤田が潮崎をグラウンドで押し込みながら、言葉でもマウントを取りに行く所だったり、場外乱闘でも王者・潮崎を圧倒しに行く様は、まさに外敵…!!
 

 

 

 

 

潮崎ピンチの状況は終盤まで続きましたが、試合の決する数分前だったでしょうか。
藤田の強烈な張り手を顔面に喰らいながらも、前を見据え、藤田を睨みつけていった潮崎。
 
その表情を見た時、変な言い方になりますが、)「潮崎の負けは無いだろうな」と、何となく私は思いました。
 

 

 
多分ここで、そういう表情が潮崎に出ていなかったら、藤田がそのまま押して勝っていた…。
傍から見ていて、そのように感じてしまう程の猛攻を浴びながらも、目は決して死んでいなかった潮崎の姿が、私には本当に逞しく見えました。
 
そして、57分以上の熱戦に終止符を打ったのは、潮崎の豪腕ラリアットでした…!
 

 

潮崎にとって今回が初防衛戦だった訳ですが、個人的に、向こう数回分の防衛ロードに匹敵するような内容の濃さと格の上がり方を、この一戦で手に入れてしまったように感じました。
 
まさに、潮崎こそがNOAHや!!!!
 
 

各試合の雑感

小峠篤司&鈴木鼓太郎vs YO-HEY&HAYATA

現王者チームの小垰&鼓太郎組に、 YO-HEY&HAYATA組が挑戦した GHCJrタッグ王座戦
 
1年前の横浜文体でも「STINGER vs RATEL'S」というシチュエーションでJrタッグ王座戦 が行われていましたが(小川&鼓太郎vsHAYATA&タダスケ)、その時はHAYATAが脚を攻められ続けて敗戦、という苦い結末に…。
 
 
今回も、戦前より腹部を痛めていたHAYATAが、王者チームにローンバトルを強いられる苦しい立ち上がりとなりました。
 
ただ、この腹部一点集中攻撃を、中盤以降もSTINGERが続けられなかった事が、個人的に勝敗を分けてしまったポイントでもあったかなあ、と…。
前年の文体では、とにかく、ねちっこく、HAYATAを潰して勝つ嫌らしさが終始出ていただけに、尚更痛かった…。
 
1年以上にわたる両ユニットの抗争で築き上げられた、「互いの攻守が素早く切り替わる」面が随所に出ていた試合は、HAYATAが小峠からへデックで勝利し、王座奪取。
終盤の両者の攻防は見応え抜群でした!
 
あと、中盤でYO-HEYが繰り出した顔面Gを相手にキャッチされても、HAYATAが水面蹴りでアシストしたシーンなんかは凄く熱かった!
 
一つ残念なのは、このタッグベルトを巻いたシーンを、生でカメラに収められなかった事だけ…。
 
コロナのバカーーーーーーーーーーーっ!!!!!
 
 
 

・杉浦貴vs田中稔

GHCナショナル王座戦
 
マイケル・エルガン(王者決定戦)、谷口周平、マサ北宮、清宮海斗と、これまでヘビー級を相手に防衛を重ねていった杉浦が、Jrヘビーの田中稔の挑戦を受けた一戦。
 
無差別級のベルトだからこそ実現できたカードだったと思うんですけど、実際、内容もそれまでのゴツゴツしたタフネス防衛ロードからは一線を画す、極め合いのシリアスさが活かされた面白さに!
 
個人的には、試合開始直後に、田中稔が杉浦の腕を極めたシーンが全てだったような気がしています。
 

 

 
あれで杉浦がたまらずロープエスケープをしたことにより、「一気に試合が決まるのではないか」という怖さが見えたと言いましょうか。
 
あのシーンがあったから、その後、お互いに腕や脚を極め合ったり、蹴り合ったり、エルボーをぶつけ合ったり、という攻防にもスパイスが効いた。
そんな気がしています。
 
試合は、極めっこが得意な田中稔相手に、杉浦がアンクルホールドでギブアップ勝利!
杉浦、強い…!
 

 

試合後、中嶋勝彦が杉浦に挑戦表明!
 
この時のやり取りだったり、バックステージでの杉浦のコメントは、観客の存在をめちゃめちゃ意識してきたので、正直泣きました…。
 

 

 

 

小川良成vs原田大輔

GHCJrヘビー級王座戦
 
試合前、入場時にベルトを持ってこなかった王者・小川が、原田に「(お前の持っているIPWJrヘビー級王座も)かけろよ。かけないと俺もベルトかけない。」と先制"口撃"。
うわあ、めんどくさい…(笑)。
(結局、通常通りGHCJrヘビーのベルトがかけられる事になりました。
 

 

 
Jrリーグ優勝という実績を引っ提げて、小川に挑んだ原田でしたが、最後まで小川のペースを崩す決定打を放てないまま、試合が終わってしまった印象が個人的には強かったです…。
 

 

 

 
ただ、私自身、過去に小川のシングルマッチを何度か観戦する機会があったのですが、Hi69、YO-HEYHAYATAと、小川の一点集中攻撃の前になす術なく終わってしまった印象の中、原田は比較的自分のターンも作れていましたし、小川相手にあれだけ対抗できる選手もそうそういないのではないか、と思っています。
 
だからこそ、原田のその場飛びフットスタンプを喰らった直後に、十字架固めで原田を丸め込み、勝利をおさめた小川がバケモノ過ぎて震えました…。
 
解説の丸藤も「こう来るとは思わなかった」と評していましたが、あの原田の攻撃すら、小川にとっては掌の上だったのか…、という衝撃。
つよい!
 

 

試合後、STINGERの仲間である鈴木鼓太郎が小川を急襲し、次期挑戦者に名乗りを上げる、まさかの事態に!
 

 

これでSTINGER解散も取り沙汰されておりますが、これによって、「RATEL'S vs STINGER」のNOAHJr2強体制が一端終焉してしまうのでしょうか…?
その2強に食い込むユニットが見てみたいんじゃあ…。
 
 

潮崎豪vs藤田和之

試合については前項で散々書いてしまったので、ここでは敢えて一つだけ…。
 
昨年9月にNOAHに参戦した当初は、「試合がプロレスじゃない」など、NOAHファンからの拒否反応も強かった藤田でしたが、参戦から半年が経った今、記憶と歴史に残るGHC王座戦を潮崎とやってのけた事、本当に素晴らしかったです!
 
ありがとうございます!ありがとうございます!!!!
 
 

まとめ

「ノアLIVEマッチ」として行われた、今回の後楽園ホール大会。
 
その後も新型コロナウイルスの影響は続いており、以降に予定されていた『GLOBAL TAG LEAGUE』は、全公式戦が「TVマッチ」として開催…。
 

 
4.18、4.19の後楽園ホールも中止と、しばらくはNOAH以前に、プロレスも娯楽も生で見れない日々が続きそうですが、この後楽園ホール大会を見て、団体側が辛い状況をもポジティブに変えていこうとする、前向きさと逞しさを感じましたし、これが収束した際には、また会場でNOAHを見に行きたい!
 
それが、今の私の正直な思いです!
 

 

『デスマッチ侍、斬って候』~木高イサミの『一騎当千 strong climb』をプレビューしてみる。~

3.3の後楽園ホール大会より開幕した、大日本プロレスのシングルリーグ「一騎当千」。

 

rembrandt38hentai.hatenablog.com

 

rembrandt38hentai.hatenablog.com

 
偶数年の今年は、ストロングBJ中心の「strong climb」として開催され、出場選手・ブロック数ともに、過去最大規模での開催になりました(4ブロック・20選手)。
 
今回は、T-Hawk(#STRONGHEARTS)、火野裕士(プロレスリンZERO1)、ジェイク・リー全日本プロレス)、滝澤大志(2AW)など、各団体から猛者が集結した印象のある「一騎当千」ですが、その中で、個人的に注目している選手が1名います。
 
 

 
今回の「一騎当千」では、Bブロックに「X」が一枠設けられ、(私が見た限りでも、)マイケル・エルガン宮原健斗、デイビー・ボーイ・スミスJr、GCW勢など、色々な予想が飛び交っていたのですが、前年度の「一騎当千DEATHMATCH SURVIVOR」覇者であるイサミが、この枠にエントリー!
 
今回は、大日で主戦場としているデスマッチルールではなく、通常ルールの「strong climb」にエントリーした木高イサミに焦点を当てて、『一騎当千』の個人的レビューを書いていきたいと思います!
 

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Bブロック概要

今回、木高イサミがエントリーされた、Bブロックの面々は以下の通り。
 
橋本和
 
ストロングBJの大黒柱である関本&ZERO1の現世界ヘビー級王者である佐藤耕平の現BJWタッグ王者チーム。
元BJW Jrヘビー級王者の橋本和樹。
KAIENTAI-DOJO時代に、シングル王者として約1年間長期政権を築いた経験を持つ、2AWの滝澤大志
 
この面子に、前BJWデスマッチヘビー王者の木高イサミが加わる訳ですが、Jrヘビー級の和樹を除いても、3人がヘビー級!
この辺りは、階級の区分が設けられていない、『一騎当千ならでは、と言ったところでしょうか。
 
エントリーされた5人全員、直近1〜2年でシングル王座を獲得しているなど、実力者揃いのBブロックですが、決勝トーナメントに進めるのは、この中のたった1人だけ。
しかも、今回の『一騎当千』は、公式戦が1人4試合しかない為、1敗した時点でトーナメント突破に黄信号が灯る、いつになく過酷な内容…!
(これについては、他の3ブロックに関しても同様の事が言えるんですけどね…)
 

個人的妄想に満ちた公式戦プレビュー

そんな強者揃いの中で、私自身注目したいイサミのカードは…。
 
公式戦全試合!
 
もう、そのまんまです!
凄く雑な回答かも知れませんが…(笑)。
 
私自身、前々から木高イサミの試合を見て感じていた事なんですけど、イサミって「3カウント(ギブアップ)を奪いに行く」器用さや泥臭さに長けている選手だなあ、と。
 
主要フィニッシャーの「勇脚・斬」やダイビングダブルニードロップ(≒ギガラダーブレイク)だけでなく、「絶槍」、「憤怒の罪(腕極め式エクスプロイダー、変型サムソンクラッチ、ヨーロピアクラッチショーンキャプチャーetc…。
 

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必殺技のバリエーションが幅広いだけでなく、状況に応じてフィニッシャーをチョイスできる機転にも優れていると言いますか。
実際、2019年にBASARAのシングルトーナメント『頂天』で優勝した際には、「勇脚・斬」だけではなく、「憤怒の罪」や変型サムソンクラッチで試合を制するなど、彼の柔軟性と決定力が随所に垣間見えましたから!
 
そして、これまでに、「KO-D無差別級王座」、「ユニオンMAX王座」、「インターナショナルジュニアヘビー級王座」&「NWA世界ジュニアヘビー級王座」、「インディペンデント・ワールド・ジュニアヘビー王座」など、階級差を股にかける活躍を見せてきたイサミだからこそ、今回のオープンウェイトリーグ戦では、どの選手と対戦しても刺激的で面白くなる、そんな未来しか私には見えません!!!
 

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vs関本大介(3.20新木場)

今年の2.11に行われた大日後楽園ホール大会のメインイベント(タッグ王座戦)で対戦している両者。
 

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試合後、「一騎当千」に向けて、両者がマイクで火花を散らし合った訳ですが、この試合の鍵になりそうなシーンが、前述のタッグ王座戦で見られました。
 

 

試合中盤から終盤にかけ、関本がイサミをジャーマンスープレックスで投げようとしたんですけど、その際、イサミが切り返して関本を丸め込むと、あわや3カウント!
 

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余談ですが、約3年前の2017年4月に、イサミは関本と比較的タイプの近い、岡林裕二とシングルで対戦した事がありました(レスリングBASARA・後楽園ホール大会)。
この時は、しぶとく3カウントを狙っていったイサミを、岡林が圧倒的なパワーで捩じ伏せる結果に…。
 

 

 
私自身、その試合を生で見ていた事もあって、今回の初戦、「ストロングBJの象徴」とも言える関本をイサミがどう攻略していくのか、非常に楽しみです!
 
 

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vs滝澤大志(3.21後楽園)

KAIENTAI-DOJO(現2AW)時代の至宝である、CHAMPION OF STRONGEST-K王座を巻いていた実績を持つ両者ですが、双方が王者だった時期は微妙に被っていなかった(※)事もあって、個人的には新鮮味の強いカード。
 
※2017年5月~9月までイサミ⇒タンク永井が奪取⇒同年10月に滝澤が獲得、という流れでした。
 

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個人的に、ストロングポイントである強烈なチョップに加え、関節技も操り、大柄ながらケブラーダなどの飛び技も駆使してくる、滝澤のようなタイプの選手って、ストロングBJではあまり見かけない印象があります。
 

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なので、今回の公式戦中、イサミにとって一番曲者と言える選手って、実は滝澤なんじゃないか説…!
 
決戦は後楽園ホール
 

vs佐藤耕平(3.28大阪)

関本同様、2.11のタッグ王座戦で対戦している佐藤耕平
 
体格差はあれど、タッグ王座戦では、背中に強烈なエルボーを浴びせられたり、腹部に一発喰らわされるなど、我慢勝負のようなシーンも見られました。
 

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こうした意地の張り合いは、公式戦でも見られたりするのでしょうか?
 
先日、火野裕士に勝利し、ZERO1のシングル王者となった耕平ですが、そんな相手に対して、イサミが「畳み掛ける攻撃」をどれだけ出来るか。
個人的に、ここが勝利の鍵になるのではないか、と勝手に予想しております。
 
 
その論拠として挙げたい試合が、2018年7月にZERO1で行われた、「火祭り」優勝決定戦・宮本裕向vs佐藤耕平」。
 
 
ヤンキー二丁拳銃」でイサミとタッグを組む宮本が、耕平との熱戦を制して「火祭り」初優勝を果たした試合なのですが、体格差のある耕平相手に対し、宮本はファイヤーサンダームーンサルトプレスと、終盤に怒涛のラッシュを仕掛けて勝利しているんですよね。
 
個人的に、猛者が集っている今回のBブロック中、直近の実績もピカイチな今の耕平を突破できるかどうかで、ブロック1位の道に大きく近づくと言っても過言ではない気がします!
 
さあ、どうなるか!?

 

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vs橋本和樹(3.29名古屋)

公式戦最終戦では、元Jrヘビー王者である橋本和樹と対戦!
 

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2017年夏、大日にJrヘビーのベルトが出来た際、デスマッチとストロングの区分のない王座だったこともあり、「階級を考えても、今後イサミがJrヘビーに挑戦する展開もあるのではないか」なんて事を、薄ぼんやりと私は妄想していました…。
 
そんな私にとって、今回の「vs橋本和樹」は、今後の「STRONG J」戦線に繋がる可能性を秘めた"点"だと(勝手に)思っております!
 
この試合から始まるドラマだって、きっとあるでしょう?
Twitterで戦前からバッチバチにやり合っていた両者ですから、これが"線"になれば、尚の事面白くなりそう!(というか、線になってください!!)
 

 

 

 

まとめ~デスマッチファイター、「ストロングBJ」を登る~

木高イサミの公式戦に絞ってお送りした、 今回の「一騎当千」レビュー。
 
好きな選手だから、というのも勿論ありますけれど、何よりこの記事を書いた一番の動機は、今年2月に起きたある出来事でした。
 
2月上旬に新木場1stRINGで開催されたGCWの大会初日。
メインに出場していた竹田誠志が、デスマッチの最中、相手選手に包丁ボードの上に叩きつけられた事で、大怪我を負いました。
 
その際、ごく一部から聞かれてきたのは、「(凶器に注目が集まるから)デスマッチはプロレスじゃない」 、「デスマッチは残酷ショーだ」 みたいな、思わず目を覆いたくなる程の否定的反応。
私自身、その意見に反論せずにはいられなかったですし、デスマッチを見に金を払う行為そのものを否定された気がして割とショッキングな出来事でした…。
 
そんな出来事から程なくして、今回の「strong climb」に木高イサミの参戦が発表。
そんな今だからこそ、私は思うんです。
 
デスマッチに苦手意識がある、という方にこそ、是非是非、木高イサミの試合を見てほしい、と!!
 
 「ストロングBJ」という山に、「デスマッチBJ」代表として登りに行く、というエモさもそうですが、何より、「デスマッチファイターやデスマッチBJは凄い」という事を、通常ルールの場で改めて示そうとしている、イサミのチャレンジングなこの姿勢!!
 
惚れてまうやろおおおお!!!!
 
正直、これだけの猛者が集まる訳ですし、結果がどうなるか、いつも以上に先の読めない今回のリーグ戦だからこそ、イサミの活躍に期待せずにはいられないのです…!
 

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楽しみ!!!!

プロレス~3.1 プロレスリングZERO1後楽園ホール大会観戦記~

3.1に、後楽園ホールでプロレスリンZERO1を観戦してきました。

 
今大会は、2001年3月に産声を上げたZERO1にとって、記念すべき旗揚げ19周年大会!
 
しかし、1月末より日本でも猛威をふるい始めた、新型コロナウイルスの影響もあって、2月26日に政府よりイベントの自粛要請…。
プロレスについても例外ではなく、以降、各団体が大会の中止を発表する事態に。
 
そんな状況の中、開催された大会ではあったんですけど、ハッキリ言わせてください…。
「めちゃめちゃ最高だった!」と!
 
そう感じた理由の諸々の理由も交えつつ、今回は、ZERO1の19周年大会の観戦記を書いていきたいと思います!
 

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ひとつだけ信じたいことを それだけは信じるために
街の光が揺れる中 前を睨み続けた
気がふれるような悲しみに ぞっとするような淋しさに
負けてしまいそうな夜でもそれと戦えるように
LUNKHEAD - 『いきているから』

 

youtu.be

 
 
 

20周年に向け、動き始めた歯車。

今回の19周年記念大会では、ZERO1の今後に関するストーリーの動きが、いくつか見られる大会となりました。
 

①三又又三GMVOODOO MURDERSに電撃加入。

第2試合で行われた「VOODOO MURDERS vs REVENGERS」の8人タッグマッチでは、試合開始早々に暴れまわるVOODOO軍に巻き込まれる形で、笹崎勝己レフェリーがダウン…。

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急遽、ZERO1GMも務める三又又三がサブレフェリーとして登場し、VOODOO軍の無法行為をすかさず注意。

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そんな荒れに荒れた試合は、終盤、REVENGERSのヤス久保田がコーナーに登り、試合を決めにかかったのですが、ここで三又レフェリーがヤスにパウダー攻撃!

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VOODOO軍が逆転勝利を収めた試合後、三又はマイクでこう叫んだのでした。
 

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「破壊なくして、創造なし!」
 
今でこそ「ひー、ふー、みま、たー」という掛け声や、大会中の告知と、ZERO1に欠かせなくなってきた三又ですが、思えば、ZERO1に来た当初(2017年)は、ZERO1に悪態をついて批判しては、ファンのヒートを買う嫌われ役でした。
元旦に#STRONGHEARTSの参戦を発表した際、「ZERO1に刺激を注入する」と発言していた三又本人が、ヒールユニットと結託する形で刺激を注入しにきたのも、非常に興味深いといいますか。
 
ただ、以前みたく当たり前に 「ひー、ふー、みま、たー」が聞けなくなるのは惜しい…。

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岩崎永遠北村彰基佐藤嗣崇が新ユニットを結成(NEW SPIRITS)。

第4試合では、岩崎永遠佐藤嗣崇の若手2選手が、ベテランの高岩竜一&大谷晋二郎と激突!
 

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ヘビー級の若手選手に対し、高岩や大谷はJrヘビー級と、主戦場とする階級こそ違う両者でしたが、試合が始まればそんなの関係なし!
若手2人のチョップも凄まじい破裂音でしたが、高岩と大谷の打撃技も強烈!!

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一時はベテラン勢に捕まるなど、苦戦を強いられた岩崎ですが、最後は佐藤との連携技から、バックドロップで高岩を投げて3カウント!

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試合後、岩崎、佐藤嗣崇、北村がリングに集まり、新ユニット「NEW SPIRITS」の結成を発表。

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2月21日の浅草大会で共闘を宣言した3選手でしたが、正式にユニットが発足したことで、今後はZERO1本隊、REVENGERS、VOODOO MURDERSと対角線に立つ機会が増えそうな予感。
楽しみです!
 

ハートリー・ジャクソン、久々のZERO1マット登場。

世界ヘビー級選手権試合が行われたメインイベント終了後、VOODOO MURDERSがメインの勝者を複数人で襲撃!

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このピンチを救いにやってきた男が、VOODOO勢を一人で蹴散らしてしまうんですけど、その男は、何とハートリー・ジャクソン
 

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(私の記憶が合っていればですが、)2018年9月30日の後楽園ホール大会を最後にZERO1マットを離れ、以降はアメリカでコーチを務めていたジャクソン。
まさかこのタイミングで帰ってくるとは…。

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直後のマイクで「ビッグリスペクト、大谷さん、ZERO1ZERO1ファミリー!」と発言!
 

 

ヒールレスラー時代も、ファンからの人気は高かったジャクソンですが、今回、そのVOODOO軍と対角線に立った事で、スーパーベビーレスラーが爆誕した感があります。
こんなん、愛されるに決まってるやろ~!!!!
 

 

④2021.3.14、両国国技館大会開催!

今大会、一番のサプライズはこれ!!
 
 
2011年の旗揚げ10周年大会以来、ZERO1旗揚げの地・両国国技館に帰還!
 
ビジョンに映し出されるVTR映像だけで、もう、興奮しっぱなしな私(笑)。
 
発表直後、大谷の発した言葉も熱かった!

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あと1年ありますが、今から本当に待ち切れません!
 
 

掛け値なしで「プロレス」を堪能した後半戦。

関本大介&岡林裕二vs杉浦貴&田中将斗

セミファイナルでは、「関本大介&岡林裕二vs杉浦貴&田中将斗」によるタッグマッチが実現。

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田中将斗デビュー25周年記念大会」のメインイベント以来、約1年半振りにタッグ結成となった「弾丸ヤンキース」が、タッグ・個人で数多くの実績を残してきた「関本&岡林」と対戦したのですが、まあ、凄かった!(笑)

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戦前から期待値の高いカードではありましたが、実際やると、試合時間30分があっという間でした…。
 

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4選手とも、相手に1vs2の数的不利を強いられても、自力で打開してしまう所に凄みを感じたと言いますか…。
全てが規格外!
 

 

 
ただ、このカードは、30分を越えてからが本領だった気も…。
なので、再戦、全裸待機!!!!
 

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火野裕士vs佐藤耕平

19周年記念大会を締めくくるメインは、「火野裕士vs佐藤耕平」による、世界ヘビー級選手権試合!

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2019年3月にZERO1入団後、「火祭り」優勝⇒世界ヘビー級選手権獲得と、1年でZERO1の新たな顔となった火野に、創成期よりZERO1を知る佐藤耕平が挑戦した一戦に。
 

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セミファイナル同様、「この2人なら間違いない」と思わせるだけのカードでしたが、耕平の蹴りに、火野のチョップと、双方のストロングポイントがシンプルにぶつけられる様は、ただただ圧巻の一言でした。

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試合時間が15分を経過した時点で、既に20〜25分はやり合っているのではないかと錯覚する程、内容も濃密!

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激しくも、一進一退の攻防が続く中、試合の均衡を破ったのは佐藤耕平でした。

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火野に強烈な頭突きをぶち当てると、火野の額から大流血!
頭突き一発で相手の額を割った選手、初めて見ました…。

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ここから流れが耕平に傾くと、最後はだるま式ジャーマンスープレックスで火野をブリッジ!

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これで3カウント!
 
佐藤耕平が、19周年記念大会の舞台で、世界ヘビー級選手権を獲得!
 

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思う存分、堪能しました!!!
 

まとめ〜「今、ここにZERO1がいる」という心強さ〜

新型コロナウイルスの猛威に揺れる中で開催された、今回のZERO1後楽園ホール大会。

 

コロナウイルスの影響で、イベントの中止・延期が相次ぐなど、重々しい空気に包まれている今の日本…。
そんな中、純粋にプロレスの楽しさ・熱さ・面白さを伝えてくれた今大会は、個人的に「神興行」だったのではないかと感じています!
 

 

 
今は色々と、自粛ムードだとか、開催の決まっているイベントに対しての風当たりの強さだとか、殺気立っている感もありますが、ZERO1センダイガールズプロレスリングなど、興行の開催を決めた団体は、万全を期している事はもっともっと知られてほしいところ。
 

 

 
ZERO1も、今月末に行われる、毎春恒例の靖国神社大会が秋に延期されるなど、まだまだしんどい時期ではありますが、そういう苦しみを乗り越えられるような勇気や活力を、あの日の後楽園ホールで私自身、間違いなく貰えましたから!
 
だから、また、ZERO1を見に行きたいと思います!

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スパイラル〜2.24プロレスリング・ノア名古屋国際会議場大会 観戦記〜

2.24の夜、名古屋国際会議場で行われた、プロレスリング・ノアのビッグマッチ「NOAH the CHRONICLE Vol.1」を観戦してきました。

 
2020年は、NOAHにとって記念すべき旗揚げ20周年!
 
そんな節目の1年は、年始の"裏東京ドーム"2daysで幕を開け、上半期だけで「NOAH the CHRONICLE」と銘打ったビッグマッチを計3大会も予定する、怒涛の攻めっぷり!
 
 
 
今回は、20周年記念ビッグマッチ第1弾となった、名古屋大会の観戦記になります。
 
推しがビッグマッチで勝ったから、日本で一番、名古屋が好きです!(小並感)
 

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逃げようとして 忘れようとして
何度も何度もやり直して
でも きみがいない世界には
いきたくない
切り拓くように 呼び覚ますように
どこまでも闇を照らして
飛んでいきたい 越えていこう
あの時を
いつかまた ぼくの歌を聴いてくれ

ストレイテナー - スパイラル

http://j-lyric.net/artist/a009e64/l04b21d.html

 

 
 

未来と歴史が交錯した「年代記」の第1章

今回の名古屋ビッグマッチは、メインの「杉浦貴vs清宮海斗によるGHCナショナル王座戦を含む、全9試合という構成に。
 
後述するメインイベントを除くと、個人的には、第4試合の中嶋勝彦vs稲村愛輝」のシングルマッチ、第6試合の齋藤彰俊デビュー30周年記念試合」の2試合が、特に印象に残りました。
 
まず、「中嶋vs稲村」では、現WRESTLE-1シングル王者である中嶋勝彦という強敵相手に、デビュー約1年半の稲村が必死に抵抗していくなど、彼の持つ可能性の大きさを感じさせる試合内容に。
 

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特に、中嶋の定番ムーブでもある「相手を踏みつけて四方にシャッターチャンス」の際には、2コーナー目で自ら前に出て顔面キックを受け、中嶋をムキにさせる事でこれを阻止した姿は流石の一言!
 

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普段なら、4コーナーをキッチリ周る余裕が中嶋にはありましたから。
それをさせなかった所に、稲村の強烈な意地を見た気がします!
 

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2019年は、3月の横浜文体でマイバッハ谷口谷口周平)、同年5月の後楽園で火野裕士、9月には大阪ビッグマッチで藤田和之と、それぞれシングルが組まれた稲村でしたが、パワーファイターの3人と異なり、今回鋭い打撃技を得意としている中嶋と、約8分ながらガッツリやれたのは、今後に向けて期待大かと!
 

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将来が楽しみ!!

第6試合の齋藤彰俊30周年記念試合(井上雅央&齋藤彰俊&越中詩郎&青柳政司vs仁王&覇王&マサ北宮&拳王)では、「金剛」の4選手による、観客からのブーイングを引き出す立ち回り方が光りつつも、最上級フィニッシャーのデスブランド一発で試合を決めてくる、齋藤彰俊の説得力の高さが光る内容に!

 

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試合後のマイクでは「まだまだ落ち着かない」との熱い宣言も飛び出していましたから、「反選手会同盟の頭領として、今年もどんどん暴れていってほしいです!
 

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「ビッグマッチで前哨戦を見せる」という"挑戦"

一方で、試合全体を通じて見てしまうと、どこかビッグマッチらしさに欠けていた大会ではあったかなあ、と…。
 
実際、今大会の約2週間後(3.8)に、横浜文化体育館でのビッグマッチ第2弾を控えていた事もあってか、
 
・第7試合
「RATEL'S vs STINGER」の6人タッグ戦の試合後に、文体でのJrヘビー&Jrタッグ王座戦が決定。

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セミファイナル
文体メインのGHCヘビー王座戦・「潮崎豪vs藤田和之の最終前哨戦。

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・タイトルマッチ
メインイベントの「杉浦vs清宮」の1試合のみ。

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と、文体ビッグマッチに重きが置かれるようなカード編成だったなあ、というのが個人的な感想…。
 
個人的に、「ビッグマッチ前最後の後楽園ホール大会」のような前哨戦を、ビッグマッチで組んできた事については、ビッグマッチの中で前哨戦を見せる事も出来るようになった」と肯定的に捉えるか、「正直カード的に物足りない」と否定的に捉えるかで、大分印象が変わってくるような気がしました。
 
私はどちらかと言えば後者よりですが、前者のチャレンジングな姿勢は肯定していきたいなあ、と。
ビッグマッチが直近で続いたからこそ、なのかも知れませんが、去年までであれば、まず出来なかった試みだと思いますから。
 
 

「嫌な景色」を払拭してみせた、象徴と未来の邂逅~杉浦貴vs清宮海斗

20周年記念大会1発目となった、名古屋ビッグマッチのメインイベントは、「杉浦貴vs清宮海斗によるGHCナショナル王座戦
 

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2018年11月の『GLOBAL LEAGUE』公式戦、同年12月に杉浦が王者として迎え撃ったGHCヘビー王座戦2019年6月に挑戦者に立場を変えて臨んだGHCヘビー王座戦
 
直近のシングルマッチで、清宮に3連敗を喫している現王者の杉浦としては、地元・名古屋のタイトル戦という点も含め、俄然負けられない一戦でした。
 
カード決定時、「新しい景色に吸収する」と宣言した若き清宮に対し、旗揚げ当初よりNOAHに在籍し、良い景色も、悪い景色も、見たくもない景色も見てきた」と発言した杉浦。
 
 
NOAH20周年を迎えた今だからこそ、新たな色合いが芽吹いた世代対決でしたが、GHCヘビーからGHCナショナルに舞台を移しても、その熱量は不変!

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昨年の三沢メモリアル(6.9後楽園)で組まれた王座戦では、30分以上にわたって互いの体力・総力を削り合う死闘でしたが、今回は、そこに清宮の巧さも合わさった事で、以前とはまた違った面白さに満ちていた印象を受けました。

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中でも、私自身印象に残ったシーンの一つが、試合終盤における両者の攻防でした。
 
杉浦がフロントネックロックを極めに行くのですが、それを清宮が華麗に切り返すと、すぐさま杉浦に変型チキンウイングフェイスロック!

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杉浦のフロントネックロックを素早く切り返す選手って、私自身あまり見た事がなかっただけに、会場で思わず唸ってしまいました(笑)
若いながらも、そういう事が出来る清宮に恐ろしさを感じましたね…。
 
試合は中盤に入り、両者のエルボー合戦、張り手合戦がスタート!

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杉浦も清宮も、相手のフィニッシャーをカウント2で返した事で、どちらに流れが行くか分からない、拮抗した内容でしたが、その均衡を破ったのは、杉浦貴でした…!

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一度はカウント2で返されたオリンピック予選スラムを清宮に決めると、すかさず清宮をトップコーナーに引きずり込んでからの、雪崩式オリンピック予選スラム!!

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流石の清宮も、これは返せず、勝負あり!
 
この瞬間、もう、「よし!!!よし!!!!!」って思わず叫んでしまいましたね…。

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清宮とのシングルで3連敗を喫していた杉浦が、ついに勝利!!
シングル3連敗の全試合を生で観戦して、良い試合だったけれど、どこかで悔しさを感じながら会場を後にしていた私としては、この1勝が、尚の事沁みましたね…。
 
私にとっての悔しい思い出も、景色も、確実に変えてくれた瞬間でした。
 
本当に、名古屋まで遠征して良かった!

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まとめ

NOAH20周年記念大会「NOAH the CHRONICLE」の第1弾となった今大会。

ビッグマッチにしては、若干のカードの弱さが気になったとはいえ、大会後の多幸感は申し分なし!

 

若手の台頭にベテランの歴史や意地が組み合わさる様は、まさに「CHRONICLE(=年代記)」というタイトルに違わぬ内容だったかと。

特にメインなんて、これまでの「若手vsベテラン」に見る世代闘争からグレードを上げてくる好勝負でしたから!

会場も、清宮と杉浦で歓声真っ二つでしたから!

 

ただ、残念ながら、新型コロナウイルスの影響もあり、3.8横浜文化体育館大会は中止という結果に…。

 

 
辛い時期ではありますが、こんな時だからこそ、この日の試合後に杉浦がマイクで話していた事を思い出してしまうのです…。
 

 

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杉浦がメインを締める時、必ずと言っていいほど、「またみんなと会いたい」、「どこかの会場で会いましょう」という言葉が出てくるんですけど、まさにそう!

 

どこかでまた、NOAHの会場に行けるときが必ず来ると信じて、待ちます!!

はじまりの日~BASARA独立元年に思う事~

1月22日に新宿FACE、1月26日に王子BASEMENT★MONSTER(昼・夜)で、それぞれプロレスリングBASARAの大会を観戦してきました。

 
2016年1月、DDTプロレスリング内の新ブランドとして旗揚げしたプロレスリングBASARA。
 
2015年10月に「ユニオンプロレス」の解散後、事実上の後継として、木高イサミが「家を建てた」団体も、4年目を迎える2020年より、DDTグループから独立!
 
そんな独立直後のBASARAを是非見なければ!
 
という事で、今回はBASARA3大会を見て感じた事、思った事を書いてみたいと思います。
 

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独立後も変わらない&揺るがない面白さ

1月に行われたBASARAの3大会を観戦しましたが、私が一番に感じたのは、BASARAの面白さは独立後も変わらなかったという点でした。
 
今回の独立にあたり、大手企業で母体でもあった、サイバーエージェントの傘下から外れた事により、独立前に出来ていた事が出来なくなる(予算規模、DDT UNIVERSEでの動画配信etc…)不安は少なからずありましたが、試合内容等々に、そうした点は一切無し!
 
今振り返ってみると、2016年1月の旗揚げ当初から、将来的な独立に向けた準備は、着々と進めていたような気がするんですよね。
 
旗揚げ当初から、(一部の例外を除いて)DDTとの選手間交流を"敢えて"避けてきた印象にありますし(※1)、他団体からの参戦に関しても、大日本プロレスやFREEDOMS、ダブプロレスが中心になるなど、DDT本隊とは独自の路線を築いてきた事が大きいのかなあ、と。
 
練習生の募集も、当初からDDT本隊とは別でしたから。
 
※1
ユニオンプロレス解散後〜木高イサミKO-D無差別級王座戴冠〜BASARA旗揚げ直後(2015年10月〜2016年3月)
・BASARA勢のKO-D6人タッグ王座挑戦(2018年2月)
DDTビッグマッチ(両国国技館etc)のアンダーカード(提供試合)
・選手・ユニットプロデュース興行(ビアガーデンプロレスetc)
・壮行試合
・高梨の王座挑戦(2019年秋〜)
 
 

いぶし銀、バイプレーヤー、新人が主役に躍り出る、フラットな空間

1.22新宿FACE

1.22に行われた新宿FACE大会では、ユニオンMAX王座、
IRON FIST TAG王座の2大タイトル戦が開催されました。
 
「いぶし銀」のトップ戦線浮上を見た、タッグ王座戦
まずは、セミファイナルのIRON FIST TAG王座戦から。
 
初代王者チームの久保佑允&FUMA組が、「SOS」(バナナ千賀&ツトム・オースギ)の挑戦を受けた一戦。

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関節技を得意とする久保と、鋭い蹴り等の打撃技に優れるFUMAに対し、小柄ながらスピーディーかつ滑らかな連携攻撃を見せる「SOS」

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終盤、千賀が王者チームに捕らえられて、絶体絶命のピンチに陥る場面がありましたが、オースギが間一髪で千賀を救出すると、そこから「SOS」が猛反撃!

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FUMAを孤立させる事に成功すると、最後はオースギがFUMAから完璧な3カウント!

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大日本プロレスの最侠タッグリーグで準優勝の実績もある「SOS」ですが、(大日参戦時にタッグ王座挑戦こそあれど、)「SOS」としては、ここ2年タイトル戦線に出ていく事も少なかった印象があるので、まさかタッグベルトを巻く瞬間が生で見れるなんて…(感激)。
 
なお、新宿大会から僅か4日後の王子BASEMENT★MONSTER大会(昼)のメインで、早速タッグ王座戦のダイレクトリマッチが実現!

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この時は、FUMAや久保がラフファイトも織り交ぜるなも、なりふり構わない姿を見せましたが、目には目を、とばかりに、「SOS」が久保にベルト攻撃⇒丸め込みで王座防衛に成功しました。
 
何が言いたいかというと、この2チームの試合は面白いから、また是非ともやってほしいってこと!
 
バイプレーヤーによる17年目の新境地を見た、ユニオンMAX王座戦
続いて、新宿大会のメインで行われたユニオンMAX王座戦では、現在DDTの高梨将弘に流出している団体の至宝を、元王者の中津良太が奪還に挑む、注目の一戦に。

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試合が始まると、双方がグラウンドで主導権を取り合う展開に。
 

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ヒリヒリするような緊迫感。

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思わず息を呑み、声を出せない程の静寂。

 

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その静寂が一気に破られたのは、高梨の仕掛けた足4の字固めでした。
 

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苦悶する中津。
 

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容赦なく足を殺しに行く高梨。
 

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観客から両者に注がれる、悲鳴にも似た歓声。
 
高梨って、特に目立つような、派手な攻防をしている訳では決してないのに、オーソドックスな攻めだけで、会場中の熱量を一気に引き上げてしまう所が本当に凄いと思うんです。
 
今年の1.4 NOAH後楽園の時の小川良成もそうですが、こういう事が出来る人って中々いない気がしまして。
 
中津も中津で、得意の蹴りをこの試合ではそれほど押し出すことなく、高梨の土俵でグラウンド勝負しにいった所が、この試合をより面白いものにしていた印象を受けました。
 
そんな熱戦は最終盤、互いにフィニッシャーを投入する一発勝負に切り替わりますが、目まぐるしい攻防を制したのは高梨でした!
一瞬の隙をついて決めた、タカタニックの技あり一本感!

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試合後は、「DDTでもメインに立つことはない」と言いつつ、観客への感謝を述べる高梨。
言われてみると、DDTで大会のメインを締める高梨の姿って、正直そんなに無かった気がしますね…。

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だからこそ、BASARAのメイン後に見たこの光景は、私にとって、非常に新鮮に感じられました。
外敵とはいえども、17年目にして、王者としてメインストリームで躍動する高梨、凄い!
 

1.26王子編

新宿大会から4日後の1.26には、王子BASEMENT★MONSTERにて昼夜興行が開催。
 
昼は若手vs中堅・ベテランのシングル3試合にタッグ王座戦と、割りかしカッチリ決めたのに対し、夜は「阿部軍vsイサミ軍」による対抗戦でワイワイ盛り上がる内容になりました。

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そんな昼夜通じて、一番インパクトを刻みつけたのは、デビューからまだ1ヶ月も経っていない、新人の薄井鉄央でした(2019.12.28デビュー)。
 
昼に行われた木高イサミとのシングルでは、強いエルボーを打ち込むなど、負けん気の強さを見せた一方、夜の対抗戦では、場外乱闘中に相手チームから拉致⇒ボッコボコにされたり、いじられ放題やられたい放題(笑)

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選手全員が身銭の1万円をかけて臨んだ対抗戦で、先輩選手に「勝って1万円ほしいよな!?」と聞かれた際に、カタコトで「欲しい…」とつぶやいた所も強烈でした(笑)

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結局、両軍の2勝2敗で迎えた対抗戦も、特別試合の18人タッグマッチで薄井が敗れたことにより、阿部軍勝利の結果に…。
しかし、負けて1万円を失ったこと以上に、強烈なキャラとインパクトを残し、先輩達を押さえて大会の主役へと躍り出た薄井は、実は"勝者"だったのではないか、と私は思うんです。

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デビュー1ヶ月足らずで、観客の印象に刻みつける個性を持っているのは、非常に強い!
将来楽しみです!

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まとめ〜選手が全力で楽しむから、客も楽しい〜

1月に観戦したBASARA3大会を、駆け足で紹介した今回…。
 
個人的にBASARAって、選手が全力で試合や大会を楽しんでいるから、観客も楽しく盛り上がれる素敵な空間があると思っています。
1月末の王子の夜興行なんかは、特にそれが顕著でしたから。

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大手から独立したことで、今までにない苦労は今後出てくるのかもしれません。
しかし、BASARAの選手や観客が、旗揚げ以降少しずつ築き上げてきたカラーリングは、独立後も揺らぐことはない、とも思っています。
 
だから私は、新しいBASARAから始まるドラマが楽しみでなりませんし、今後のBASARAから目が離せないのです!

使徒、襲来〜1.12 WRESTLE-1後楽園ホール大会観戦記〜

1.12の昼に、WRESTLE-1後楽園ホール大会を観戦してきました。

 
WRESTLE-1(以下:W-1)を観戦したのは、昨年5月以来。
今回観戦を決めた一番の理由として、メインイベントでシングル王座に挑戦することになっていた、中嶋勝彦(NOAH)の参戦が大きかったです。
 
そんでもって、大会を生で観てきたのですが、正直言うと、見終わった後で色々考えさせられる内容の大会だったなあ、と…。
 

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 ダークサイド中嶋勝彦の真髄を見たメインイベント

今大会のメインイベントでは、「稲葉大樹vs中嶋勝彦WRESTLE-1チャンピオンシップ戦が組まれました。
 
何でも、昨年末の大晦日にあった大阪大会のバックステージで、中嶋が稲葉を批判した事から、稲葉の逆指名により実現した一戦とのこと。
 
キャリアやこれまでの実績は、完全に中嶋が上。
この差があるのは当然な訳で、稲葉としては、それを埋めるだけの試合内容や、観客へのインパクトを残していく必要が、今回の防衛戦で求められていたと私は思うんですよね。
  
しかし、試合が始まると、王者の稲葉が終始中嶋に苦戦を強いられる、厳しい展開に…。
 

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野球で例えるなら、中嶋の「1安打完封勝利」感…。
 

 

 
結果以上に、内容で「挑戦者に完敗を喫した王者」というケースも、中々見ないので…。
 

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卍固め、強烈なエルボー一発、顔面ウォッシュ…。
稲葉は反撃を線に繋げられなかったのが痛かったか…。
 

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一方、中嶋は稲葉の攻撃を「スカす」(≒敢えて受けない)事無く、技の一発一発で稲葉の心を折りに行く容赦の無さを発揮!
 

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中嶋が試合を決めたバーティカルスパイクも、稲葉を持ち上げた際に、観客から手拍子が自然発生する程。
 

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それくらい、中嶋がリング・客席・熱量を支配してました。
 
試合後は、レフェリーから渡されるベルトを放り投げたり、笑いながらベルトを踏みつけたり、やりたい放題。
 

 

 
2015年、武藤敬司からベルトを獲得したKAIの初防衛戦で、鈴木秀樹が勝利し、ベルトを投げた事があったんですけど、そのシーンがフラッシュバックするような外敵っぷり!
 
2018年頃から、髪にパーマをかけ、攻撃中に時折笑みを浮かべるなど、ギラギラした雰囲気を纏うようになった中嶋ですが、意外にも、シングル王者になるのは約2年半ぶり(2017年8月以来)。
 
私自身、2018年頃からNOAHを見に行くようになって以降、「今の中嶋がシングル王座を獲得したら、一体どんな化学反応が起きるのか?」という部分は絶えず気になっていました。
ただ、いざそれが実現してみると、普段NOAHでは見せる事のない、中嶋の外敵としての振る舞い方がズバ抜けていて震えました…。
 

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唯一残念だったのが(王座戦の決まった経緯が経緯だったので)、中嶋のシングルベルト姿がガッツリ見られなかった点。
まあ、これは致し方なし…。

 

ベルト流出より気になる、試合全般の「無味無臭」感

今回の生観戦を通じて、私自身、凄く気になった部分がありました。

それは、殆どの試合において、見ていて印象に残る場面もあまり無いまま、ただ淡々と"消化"されているように感じた事。
 
(これに関しては、人それぞれの好みもあると思いますし、
そもそも私自身、WRESTLE-1を生で見に行く機会が年に1〜2回程度なので、戯言ではありますが…。)
 
個人的に、今大会で行われた全9試合中、見ていて満足感も面白さもあったのは、第7試合の「近藤修司vs征矢学」くらい。
 

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その試合も、伊藤の乱入によりノーコンテストという悲劇…。
 
試合中の乱入自体は否定しないですが、よりによってその日一番良かった内容の試合で乱入、というバッドタイミング…。
それまでの試合で良い場面が幾つかあったなら、乱入に対する評価も大きく変わっていたんだろうなあ、と。
 

 
個人的に、所属選手で印象に残ったのも、芦野祥太郎、熊嵐、近藤、征矢、土肥孝司ぐらい(+ヘビー相手に受けっぷりが良かったアレハンドロもでしょうか?)
 
外に対する発信だったり、己の牙を研ぎ続ける事を怠らなかった人と、そうでなかった人とで、残酷な程に明暗分かれた気もします。
 
試合だけでなく、「入江vs土肥」、田中将斗ヨシタツの参戦がイマイチ話題性に欠けるなど、プロモーション面においてもチグハグだった感は否めず。
 
今大会について、「レッスルワンのファンは熱量が無い」みたいな意見も見かけましたが、私はそうは思いません。
 
ファンが盛り上がるだけの試合を提示できていない、団体や選手に責任があるんじゃないかと。
 
ベタですけど、アンファンテリブルや#STRONGHEARTSの対抗馬で複数のユニットを作るとか、世代闘争を仕掛けるとか、今ぼやけている相関図をクッキリさせる何かが欲しいと私は思うんですけど、数年前のNEW ERAみたく、ユニット作っても発信力無かったら意味ないよなあ、なんて、これ書きながら思ってみたり…。
 
うーん…。
選手は良いと言われるだけに、歯車が、少し歯車が噛み合えば…。
 
 

まとめ

W-1の至宝が、他団体に流出するという結果で幕を閉じた、年始の後楽園大会。
 
その至宝奪還に立ち上がったのは、団体を背負う元シングル王者・芦野祥太郎

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3月に大田区総合体育館でビッグマッチを控えるW-1ですが、「中嶋vs芦野」を切ったのは大田区ではなく、2月の後楽園ホール
 

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初防衛戦で、かつビッグマッチ前の後楽園ホールで、いきなりジョーカーを切った感あるW-1。
ここで芦野が取り返せないと、「次は誰が取るの?」という状況にすらなりかねない、この感じ…。
 
ただ、芦野が挑戦表明した時も、会場のファンからの反応はイマイチで、中嶋がファンを焚き付け、芦野も拍手を煽った程でした。
 

 

 
あれから約1ヶ月経ちましたが、TLを見ても、(キャンペーンツイートという仕掛けもあれど、)その時の状況とさして変わっていないような気もします。
 
ただ、前述したように、ビッグマッチ前にこのカードを切ったW-1に、勝負をかける矜持を垣間見たのも、また率直な感想でして…。
 
さあ、どうなるか?
いざ、尋常に、勝負!勝負!!!!