レンブラントの変態漫遊記

レンブラントの変態漫遊記

プロレスが大好きな変態の日記です

Can't Remember~私的2019年プロレスニュース10選~

2020年初のブログ記事になります。

 

年末年始はプロレス観戦に費やし、疲弊した状態だったので(笑)、今更ながら、色々あった2019年を個人的に振り返っていきたいと思います。

 

色々ありすぎて思い出せない事ばかり…(笑)

 

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①「本物(本当)のプロレスファン」

 
年始にプロレスリングWAVEの選手・スタッフ大量離脱に伴うニュースが出た中、WAVEに批判意見を投じたファンに対し、「本当のプロレスファンじゃない!」と憤ったファンの発言から生まれた「本物(本当)のプロレスファン」騒動。
 

 

 
個人的に、発言主と、これをネタにして明らかな冗談を言った人に対してマジレスした若干2名は…(以下自粛)
 

 

 

 

 

 

 
 

女子プロレス

 
2019年は、ケニー・オメガらが旗揚げした「AEW」での女子プロレスへの注力だったり、ブシロードグループによるスターダムの子会社化だったりと、「女子プロレスに関しての話題が多く出た年だったように思います。
 
長与千種の「拝啓、ブシロード様」ツイートだったり、「横に並んでいく」発言も、ちょっとした話題になってました。
 

 

 

 
女子プロレスを盛り上げるには〜」という話題が多く出るようになった事で、これまでの女子プロレス界にありがちだった傾向(男性ファンが圧倒的に多い客層etc)に風穴を空けてくれるのではないか、という期待感が個人的にあります。
 

 

 
木谷オーナーの発言に、「おっさんファンは要らないのか…」という意見も聞かれましたが、私はそういう事でもないと思ってます。
女子プロに限ったことでは無く、そもそもビジネスとして考えた時に、年齢層の高いファンが今後の業界を支え続けていくとしても、若いファン、新しいファンを獲得していかない事には、業界の先細りは不可避。
それは火を見るより明らかな訳で。
 

 
新規ファン獲得はいつだって命題ですね…。
 
 
 

青木篤志、急逝

 
個人的に、2009年にフジファブリックの志村雅彦が急逝した時ぐらい、ショックを受けたニュースでした。
本当に、「これから面白い事をしてくれそう」だと感じていた矢先の出来事だったので…。
 

 

 
2019年は、急遽参戦となった「チャンピオンカーニバル」で、ヘビー級の猛者が集う中、体格差を埋めるクレバーな動きを披露するなど、4勝4敗の5分で乗り切る好成績。
直後の世界Jrヘビー王座戦に勝利し、これからはヘビーにも勝てるJr王者像」を確立してくれると(どこか勝手に)信じていただけに、尚更そう感じました。
 
 
 

④カメラを購入

 
2018年末から、生観戦の時にカメラを持っていくことが増えたんですけど、2019年5月頃から、使っているカメラのピントの合わなさに絶望した為、中古でカメラを購入(OLYMPUSの『E-PL8』)。
 
カメラを購入して以降、「人生が変わった」と思う位には、ストレスフリーで写真撮れるようになり、即座に大会後に写真もアップできるため、自然と写真に反応を頂く機会も(ありがたいことに)増えた気がします。
 

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2020年は、レンズを買いたい、という目標設定で!(カメラ沼)。
 
 

⑤夏の上野野外音楽堂5days

 
8月14日〜17日まで、上野野外音楽堂で開催された、アイスリボンの4日間10連戦。
 

 

 
この翌18日には、同会場で全4バンド参加の音楽フェスが開催されるという話を耳にしたので、「いっそのこと5days行っちゃうぞバカヤロー!」というノリで、5日間行ってきました。
 

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この5日間はめちゃめちゃ楽しかったんですけど、特に印象的だったのは、最終日の野音ライブに出演していたミュージシャンの皆様も、ステージ下にある池の存在は気になるんだなあ、と(笑)。
(「暑いんで、盛り上がったり、何なら池に飛び込んだり!(byピアノジャック)」)
 
そんな5日目のライブでしたが、流石にアイス全通した方でも、このライブは流石に行ってないだろうと思っていたんです。
 
そしたら、私以外にもいました(笑)。
 
なんと、藤本つかさとテクラが、その日のライブ会場に!!

 

 
ツイート見ていて、the band apartが好きだったというのは初耳でしたね…。
気になる~。
 

⑥ジュリア騒動

 
秋口以降、賛否を巻き起こした一件の代表格でしたね…。
 
10.12アイスリボン後楽園ホールが台風直撃により中止になった、翌々日の10.14。
突如アイスリボンを退団するとツイートしたジュリアが、その日のスターダム後楽園ホール大会に来場したことは、大きな波紋を呼びました。
 

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この件について、「引き抜き」かそうでないか、という話も上がってきましたが、個人的に、未だにモヤモヤしてる点があるので、これを機に…。
 
「何故、あの人がそういう行動に出てしまったのか」と。
 
 
今だから言えることですが、私、彼女がデビューした2017年10月のアイスリボン後楽園ホール大会のチケットを、ジュリアから取り置きしてもらった事があるんです。
 
そして、観戦後、彼女から即日でお礼メールが届いたんです。
 
個人的に、(取り置きの回数自体多くないとはいえ、)チケット取り置きした際、翌日辺りにお礼メールを出してくれた選手って、大家健かジュリアしか思い浮かびません。
 
それくらいマメと思われた方が、何故社会人としてありえないような辞め方を唐突にしたのか、私には未だに理解できないのです。
 
テキーラ沙弥の引退発表時(9.23アイスリボン横浜ラジアントホール)にも、人目を憚らず大号泣していた人でしたし、「何故?」と。
 

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そんな理由を詮索したところで、何がどう変わる、なんて無いんですけど、それだけ。ホントそれだけは、未だに引っかかってます…。
 
 

プロレスリング・ノア

 
2019年は生観戦した165大会中、約1割にあたる18大会を生観戦しにいくなど、NOAHを観戦する機会が増えました。
 
新体制になった時は、「新しいロゴがソフトオンデマンドみたい」とか、掲げていた施策に対する不安(緑色だったマットの色の変更、鎖国宣言etc)とか、色々出ていましたが、気がつけば東西ビッグマッチも盛り上がりを見せて終えた所を見ても、当初の不安は杞憂に終わった気がします。
 
 
 
 
 
まだまだ課題はあるとはいえ、2020年もNOAHへの期待は変わらず!!
 

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あとは、(障壁はありそうですが)動画配信サービスを始めてくれると嬉しい所!
課金したいんじゃああああああ!!!
 

⑧プロレス会場

 
2019年は、(管理人の交代もあってか)新木場1stRINGから撤退を示唆する関係者ツイートが相次ぐなど、プロレスを行う会場の変化に動きが見られそうな1年でした。
 

 

 
2019年末には、テイセンホール閉館後に北海道の主要プロレス会場となっていたススキノマルスジムの唐突な閉館発表による混乱もありましたね…。
 
2020年は東京オリンピックの開催に加え、数々の名勝負を生み出した横浜文化体育館の閉館と、2019年以上に厳しい状況になりそうな気配もありますが、果たしてどうなるのでしょうか…?
 
個人的に、カルッツ川崎や大田区総合体育館でのプロレス開催が、2020年は増えるのではないかと予想してますが、何せあそこもバスケとかで使う会場ですから、どうなる事やら…。
 

⑨「戦闘民族」

 
2018年秋より、プロレスリングBASARAで始動した「戦闘民族」。
 

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2019年は、5月にメンバー3選手が立て続けにシングルタイトル挑戦を果たし、サムライTV主催の「日本インディー大賞2019」でも、ユニット部門で5位にランクイン。
個人でも、MVP部門で木高イサミが1位、藤田ミノルが5位、ベストバウトでイサミが3位(11.4大日両国vs宮本祐向戦)にそれぞれランクインしました。
 
個人的に、4月にそれまでの推しだった「酒呑童子の無期限活動休止もあって、わりかしショックを受けていた自分に、新たな推しユニットが出来た事は大きかったです。(杉浦軍もしかり)
 
 
 

⑩人を連れての観戦

 
2019年は、家族を誘ってのプロレス観戦が4回、職場の人間を誘ってのプロレス観戦2回と、私がプロレスを好きになってから、一番多く人を誘った1年だったように思います。
 
実際、事前の予備知識を全く知らない状態で連れて行った方であっても、皆さん一様に、「良い試合」は「良い試合」だと言ってくれる方が多かったのが凄く嬉しかったです。
 
 
人それぞれ 響くポイントは違ったとしても、良いものを見た時の感動は共有出来るのだと、私自身少し自信を持てたと言いますか。
 
2020年もそんな体験を味わえるよう、頑張ります!

誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な10の名言〜2019年の個人的プロレス名言集〜

気がつけば、2019年もあと2日ほどで終わり…。
 
12月に入ってから、プロレス界のあれこれについても、色々と振り返りたい季節になりました。
 
 昨年もこの時期に「個人的プロレス名言集」なんてまとめたりしたんですけど、今年も色々な名言が生まれました。
 
今年は、この名言が熱かった!!!
 

 

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①杉浦貴「NOAHに来て、後楽園ホールに来て良かったと思える試合をします」

犬グッズ販売のきっかけとなった、5月の「俺は会社の犬だ」も印象的ではあったんですけど、私が来年の1.4後楽園に行くツイートをした際に、引用リツイートで頂いたこの言葉に胸打たれました。
 

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でも、去年も今年も、NOAHの試合を、杉浦の試合を見てきて、「観戦して良かった」と思える瞬間は沢山あったので、もう私の中では期待感しか無いんですよね!
 

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佐藤光留「青木さんのいないリングに上がったけど、ホント寂しいよ!青木さん!青木さん!青木さん!」

6.18に行われた、全日本プロレス後楽園ホール大会。
 
 
この日、メインで青木篤志の持つ世界Jrヘビー王座に挑戦する予定だった佐藤光留でしたが、2週間前に青木がベルトを持ったまま急逝…。
 
急遽、特別試合として行われた「佐藤光留vs岡田佑介の終了後、泣きながら叫んだこのマイク…。
 

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生で聞いていて、胸を締めつけられました…。
 

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葛西純「お前、試合中に『東北の皆さん力を貸してくれ』って言ったな?でもなあ、力を与えるのは俺らの役目なんだよ。」

 
6.15に行われた、プロレスリングFREEDOMS仙台PIT大会。
 
この日のメインイベントで組まれたのは、「葛西純vs佐々木貴によるKFC王座戦
 
試合中盤、佐々木が客席に向かって、『東北のみんな!力を貸してくれ!』と叫び、技を繰り出した場面があったんですけど、試合後、その事に言及した葛西のマイクがこれでした。
 

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この日、私が仙台までプロレスを見に行った理由の一つに、②で触れた青木篤志の急死というのもあったんです。
 
「見たいと思う試合は、予定を空けてでも行かなければ…」という気持ちが強くなり、仙台遠征に踏み切ったのですけど、このマイクを聞いて、仙台まで見に来て良かったと、心の底から思えた瞬間でした…。
 
 

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中島安里紗「(高橋)奈七永が女子プロレスを託すのは、彩羽匠じゃなくてアタシなんだよ!」

私がこの中で唯一現地観戦していない大会(11.2 SEAdLINNNGカルッツかわさき大会)だったんですけど、それでも胸を打たれたのがこのセリフでした。
 
 (11:43~)
 
高橋奈七永との敗者髪切りマッチに勝利したものの、涙を堪える事が出来なかった中島…。
 
高橋が中島の強さを認める発言をした直後、泣きながら奈七永を突き飛ばして叫んだ中島の一言は刺さりましたね…。
 
それを聞いて泣いた高橋を見て、私も涙腺に来るものが…。
 

火野裕士「イジメ、虐待、俺がぶった斬る」

 
ZERO1の真夏の祭典『火祭り』で初優勝を果たした火野裕士が、大会の締めで発した一言。
 
 
優勝インタビューで、施設にいる子供達との触れ合いについて語り、思わず涙ぐむ火野を見て、「この人がZERO1に入団したのは、凄く大きかったんだ」と感じた次第です!
 
 
 

丸藤正道「(プロレスが)普通のドラマと違うのは、終わりがない。俺たちのドラマを追い続けてください」

 
NOAHの旗揚げ19周年記念大会のメインで行われた「丸藤正道vs鈴木鼓太郎」のスペシャシングルマッチ
 
 
鼓太郎のNOAH退団〜全日入団もあり、実に17年ぶりだったというシングル対決は、試合内容も圧巻でしたが、「もう会わないと思っていた」という鼓太郎との試合後だからこそ、この丸藤のセリフは最高にエモかった!
 

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橋本千紘「男とか女とか関係なくて、今ここに立っている橋本千紘が一番強いんだ!」

DDTの「D-王グランプリ」開幕戦で、クリス・ブルックスに勝利した橋本千紘による、渾身のマイク!
 

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実際、この一戦は性別差を超越する素晴らしい内容に!
だからこそ、この一言にめちゃめちゃ説得力が担保されていると言いましょうか。
 

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個人的には、2019年のプロレス界No.1に推したい一言です!!
 

HARASHIMA「今のDDTには、貴方の強いプロレスが必要です。」

11.3DDT両国大会のメインを飾った、「竹下幸之介vsHARASHIMA」のダブルタイトルマッチ。
 
この一戦を制したHARASHIMAが、試合後に全選手をリング上に集める中、中々出てこようとしない竹下を呼び出して、直接語りかけたのが、このセリフでした。
 

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前哨戦の段階で竹下に上から目線で見下され続けた中で、試合後に直接こういう事を言えるHARASHIMAは、やっぱりDDTのエースだと改めて実感した次第です!
 

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木高イサミ「お前が取られてねえと負けじゃねえのかよ。俺は、ツカ(塚本)が取られても、宮本さんが取られても負けだよ。」

 
6.23大日本プロレス後楽園ホール大会のメインで組まれた、「木高イサミ&宮本裕向vs佐久田俊行&植木嵩行」。
 
イサミの持つデスマッチヘビー王座戦の前哨戦となった一戦は、佐久田が敗戦…。
試合後、「俺は負けてねえ!」と迫る植木に対して、イサミが放ったこの一言はめちゃめちゃ痺れました!
 

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ただ、植木の負けん気の強さも良かったし、そう言いたい気持ちもめっちゃ分かる!
だからこそ、この一言が映えたし、2人とも最高だって思えた。
そんな感動が、このマイクには詰まっていた気がします。
 
個人的には、5月のこのマイクも好きです。
 

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長与千種「プロレス界の一番になろうと思うなよ。社会の中の、誰かのオンリーワンになる事を夢見ろ。」

 12.8に行われた、Marvelous後楽園ホール大会のメインイベント「長与千種vs彩羽匠」の試合後に、長与が彩羽に対して贈ったメッセージ。
 
 (8:09~)
 
個人的に、彼女のカリスマ性もそうですが、後輩に人間教育をしっかりやっているような人でないと、このようなセリフって中々言えないと思うんですよね。
 
それくらい重みのある一言!
 

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番外編・新土裕二「プロレスラーの、夢が叶う!」

8月に大日本プロレスの後楽園大会で行われた、「関本大介vsマイケル・エルガン」のドリームマッチ。
 
 
この入場シーンの前に、新土リングアナが入れたこのフレーズは、プロレスラーだけでなく、ファンの夢も叶った事を感じさせてくれる名台詞だったと、私は感じました!
 
新土リングアナのフレーズ選び、ほんと大好き!!!

「令和元年のファイティングピープルズ」 Case6:点描のしくみ〜戦闘民族のDDTUPと、「イサミvs高梨」に寄せて〜

11.3に、両国国技館で行われた「DDT ULTIMATE PARTY(以下:DDTUP)」を観戦してきました。

 
この日は、DDTプロレスリングガンバレ☆プロレス東京女子プロレスプロレスリングBASARAの、DDTグループ4ブランドが集い、各団体が管轄するタイトルの防衛戦を行われるなど、グループの集大成を見せる大会に!
 
今年の12月を以って、DDTグループから独立するプロレスリングBASARAにとっては、これがDDTグループとして参戦する最後の両国国技館大会となりました。
 
今回は、11月のDDTUPを「戦闘民族」の試合にフォーカスしていき、その上で、12.28のBASARA後楽園ホール大会で行われる「高梨将弘vs木高イサミ」について書いていきたいと思います!
 

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今更振り返る、「戦闘民族」のULTIMATE PARTY

 
今回のDDTUPには、「戦闘民族」のメンバー全員(木高イサミ、関根龍一、藤田ミノル、下村大樹)が本戦に出場。
 
まず先陣を切ったのは、BASARAの大将・木高イサミ
 

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DDTグループ代表である高木三四郎とのシングルマッチが、両国オープニングマッチで実現!
 
プラケース100箱をリング上に敷き詰めて試合をするという、珍しい形式のハードコアルールで行われたのですが、
霜柱を踏むように、プラケースを踏みながら前進していく2人の姿は、相当動きづらそうでしたね…(笑)。
 

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試合は、イサミが勇脚・斬で大社長から勝利!
 

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試合自体は短時間で終わったものの、試合前にギッシリ敷き詰められていたプラケースが、ものの10分足らずであっという間に壊れていた所が、この試合のハイペースさを物語っていたように感じました。
 

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続いて登場したのは、下村大樹と藤田ミノル
 

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佐々木大輔高尾蒼馬の保持する、KO-Dタッグ王座をかけて行われたハードコア4WAYマッチに、「戦闘民族」として出場!
 
試合に勝った1チームに王座が移動するため、挑戦者チームにとっては有利なシチュエーション。
リング内外で4チームが展開する攻防を眺めているだけでも、「誰が主導権を握っているのか」分かりづらいほどの混戦模様に…。
 

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そんな試合も終盤に差し掛かる中、先に動いたのは王者チームのDAMNATIONでした。
 
高尾が藤田ミノルを毒霧で排除すると、最後は即席で作られたスキャフォールド上で、佐々木が下村からギブアップ勝利!
 

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試合後、佐々木は下村に何かを語りかけ、高尾はロープに寄りかかった藤田を睨みつけ、去っていったのでした…。
 

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「DAMNATION」、「ALL OUT」、「魁!鋼鉄家族」、「戦闘民族」と、各団体のユニットが集結したタイトルマッチにおいて、唯一線になりそうだったのが、この「DAMNATION」と「戦闘民族」の両ユニットでした。
 
BASARAのDDTグループ独立後も、この両ユニットの遭遇は見られたりするのでしょうか…?
というか、見たい!見たすぎる!!
 
 

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エモさとヒリヒリさが同居していた「関根龍一vs高梨将弘」

 
「戦闘民族」として参戦する、最初で最後のDDT両国ビッグマッチ…。
メンバーの中で一番最後に登場したのが、関根龍一でした。
 

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今年5月に中津良太からUNION MAX王座を奪取した関根。
木高イサミ、SAGATを退け、迎えた3度目の防衛戦の相手は、DDTの高梨将弘!
 

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DDTとBASARAの対抗戦という側面もあった一戦でしたが、それ以上に…
 
・後輩の中津にシングルベルト戴冠を越されたりしながらも、ようやくBASARAの頂上に立った関根。
 
 
・(本人は戴冠経験こそあれど、)直近数年で木高イサミ佐々木大輔とのKO-D無差別級王座戦に敗れ、悔しい思いをしている高梨が、両国ビッグマッチでシングルベルトに挑戦。
 
というシチュエーションがただただ熱かった!
 
試合自体も、割と早い段階から関根がレッツコンバイン、高梨がタカタニックと、互いに必殺技を決めに行く、ヒリヒリした一進一退の攻防に…。
 

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その一戦を制したのは、高梨でした!
 
必殺のタカタニックが関根に決まると、これで3カウント…!!
これにより、高梨がUNION MAX王座初戴冠を果たしたのでした!
 

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個人的には、関根が負けたことも悔しいし、高梨が勝ったことも嬉しいという、何とも複雑な心境ではありましたが(笑)、DDT両国・心のベストバウトに挙げたい一戦!
 
そんな試合後、高梨の前に現れたのは、関根のセコンドに就いていた木高イサミでした…。
 

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Playback「高梨将弘vs木高イサミ

 
12.28後楽園ホール大会で決定した、「高梨将弘vs木高イサミ」のUNION MAX王座戦
 
高梨とイサミの関係性に関しては、高梨がBlogで語っていたりするので、ここでは私の思い入れをば…。
 
私が「高梨vsイサミ」の試合を見たのは、過去に2回あります。
 

①2016.1.31 後楽園ホール

 

初めて見たのは、遡ること約4年前…。

プロレスリングBASARA旗揚げ直後の、2016年1月のことでした。
 
当時、BASARAの代表でありながら、DDTのKO-D無差別級王座を保持していたイサミ。
2016.1.3 DDT後楽園大会で、竹下幸之介の挑戦を退けた直後、「この日の6人タッグマッチでHARASHIMAから勝利した」高梨が、鶴見亜門GM(当時)から次期挑戦者として指名されたのでした。
 

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1月末の後楽園大会に挑戦が決定した直後は、我闘雲舞の曲の歌詞にある「担ぎ担がれ負け戦」というフレーズも引用していた高梨…。
 

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 しかし、いざ試合が始まると、普段の試合では見せないようなジャベを駆使して、イサミを追い込む高梨の姿が、あの日のリング上にありました。
 
終盤、イサミにタカタニックを決めた高梨でしたが、カウントは2.99…。
 

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最後は、高梨の全てを受け止めたイサミが勝ち、王座防衛!
結果だけ負け戦だったのかも知れませんが、私の脳裏には今でも強く焼き付いて離れない、素晴らしい一戦でした!
 

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②2018.7.8 両国KFCホール

2回目は、2018年7月8日に開催された、「高梨将弘自主興行」のメインイベント。
 

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高梨は、前回とはまた異なるジャベを駆使してイサミを攻め立て、超満員札止めとなった両国KFCホールの観客を沸かせる熱戦を展開したのですが、このシングルでもイサミに敗戦…。
 

twitter.com

 
試合後、四方に一礼して、ノーマイクでリングを降りていく高梨の姿を、私は今でも忘れることができません。
良い試合だったという余韻の中に、"悔しさ"が強く客の胸に突き刺さる、そんな印象でした…。

 

 

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自分で切符を掴んだ男の勝ち戦となるか…!?それとも至宝奪還か…!?

GMの指名から、無差別級に挑戦することになった2016年1月…

 
自身の自主興行で、メインにイサミを呼んだ2018年7月…
 
この直近2回のシングルで、イサミに敗戦している高梨ですが、今回行われるBASARA後楽園での一騎打ちは、過去2戦と明確に異なる部分があると、私は感じています。
 
それは、「イサミが高梨に挑戦する」シチュエーションだということ!
 
高梨がイサミを越えに行く構図だった過去2回に対し、今回は、UNION MAX王座を獲得した直後に、イサミから挑戦表明してくるシチュエーションを高梨から作り出したのです。
 
DDTグループとして最後の後楽園大会で、団体の至宝を奪還できるのか…?
 
それとも、高梨が王者としてイサミ超えを果たすのか…?
 
いざ、尋常に、勝負!!!!
 

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2019年11月の個人的ベストバウトについて

2019年も残り10日弱という今になって、11月の個人的ベストバウトを書きます…(笑)。

 

NOAH、DDT大日本プロレスによる両国国技館3daysから始まりを告げた11月は、色々な好勝負が多かった印象にあります。

橋本千紘vsクリス・ブルックス」、「坂口征夫vsHARASHIMA」(どちらも11.29DDT横浜大会)なども生まれた中、私が選んだのはこの10試合!

 

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清宮海斗vs拳王(11.2 NOAH両国国技館

NOAH両国ビッグマッチのメインを飾った一戦!
 
試合前は、タイガースープレックスをブリッジした清宮の腹部に向かって、拳王がフットスタンプを放った事が賛否を巻き起こしました。
しかし、それでも容赦ない攻撃を続けた拳王と、それを耐え抜いて勝った清宮の試合は、そんな批判を一蹴する、強烈なメッセージが詰まっていた試合だったと私は感じました!
 
 
 

関本大介&ウォルターvs岡林裕二&火野裕士(11.4大日本プロレス両国国技館

私自身、これまでウォルターの試合を見たことが無く、予備知識さえ全く持ち合わせていなかったんですけど、岡林、火野といった屈指のパワーファイターを押し切ってしまう姿に衝撃を受けました…。
 

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ウォルター、凄い!
 
 

竹下幸之介vs HARASHIMA(11.3DDT 両国国技館

 団体のトップ戦線に立ち、どんな相手とも良い試合をする実力者ながら、観客からの支持や人気が…、という印象にあった竹下。
 
HARASHIMAを見下していくスタンスで、圧倒した試合運びを見せる中、試合中盤、HARASHIMAのセコンドについていたディザスターボックスの面々にイキリ倒して、会場から大ブーイングが起こります。
 

 

 
恐らく、DDTでガチのブーイングが起きたのは、2015年の『大家帝国興行』における棚橋弘至以来ではないかと。
 

 

 
観客の生の感情を引き出したこの瞬間、竹下は本当の意味でネクストステージに立てたんじゃなかろうか、と感じました。
 

 

 

 

 

石井慧介vs大石真翔(11.8DDT 新木場1stRING

私自身、大石真翔という選手は、普段のDDTで見せる、コミカルな役割を担う印象が強くあったのですが、この日は石井の脚を攻めるなど、シリアスモード全開!
 
こういう大石の試合、もっともっと見たいと思いました。
 
そして、大石の全てを受け止めた上で勝った石井も、シングルプレイヤーとして本当に強かった!
 

 

 
今年9月にインディペンデントワールド王座を戴冠して以降、BASARAの阿部、今回の大石、名古屋を中心に活動している影山道雄など、恐らく旭志織以来となる「各団体の選手と防衛戦を積極的に行う」防衛ロードを歩んでいる石井。
 
個人的には、2015年の木高イサミや、旭のように、これくらい色んな選手とどんどん防衛戦をやっていって、ベルトの価値を上げていく石井の姿を、今後も是非是非見たい!!
 
 

岩崎永遠&佐藤耕平vs岡林裕二&火野裕士(11.17 ZERO1後楽園ホール

単純に、岡林と火野のタッグチーム・「Wユージ」がチートレベルで強いと感じた一戦…。
 
耕平も岩崎も身体はデカいはずなのに、その2人を圧倒する程のパワーとチームワークが間違いなく備わっていました…。
 

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合体技のファッキンゴーレムスプラッシュなんかも、とにかく説得力抜群すぎて、もうこの2人に勝てるチームはいるのだろうか、と…。
 
 

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羆嵐&児玉裕輔&芦野祥太郎vs岩崎孝樹&今成夢人&石井慧介(11.22 PPP 王子BASEMENT☆MONSTER)

WRESTLE-1のアンファンテリブルと、ガンバレ☆プロレス勢の初遭遇となった一戦は、双方の団体でネクストを見たいと感じさせる程、バッチバチな展開に!
 
Twitterでは軽く今成をあしらっていた芦野が、試合では容赦なく今成を潰しにかかっていましたし、物凄い形相で芦野に奇襲を仕掛けた石井の対抗戦モードも素晴らしかった!
 

 

 
「石井vs児玉」なんてカードも是非見たいところです!
 

 

 

⑦飯塚優vs小仲=ペールワン(11.23 HEAT-UP王子BASEMENT☆MONSTER【夜】

この日のオープニングマッチでしたが、関節技の応酬だけで観客の視線を釘付けにしてしまう、両者の攻防がたまらなく熱かった!
 

 

 
HEAT-UPのシングルリーグ「灼熱王」自体、全体的にグラウンドの攻防が光る試合の連続だった印象にあるんですけど、その中でも、この試合は屈指の内容でした!
 
 

⑧クリス・リッジウェイ&小峠篤司&鈴木鼓太郎&小川良成vs原田大輔&タダスケ&YO-HEY&HAYATA11.24 NOAH新木場1stRING

今年から勃発した、RATEL'Sとスティンガーのユニット抗争の魅力を、ギュッと凝縮したタッグマッチがこれでした!
 
 
今年の最優秀ユニット抗争部門、エントリー不可避な一戦!
 
 
 

高尾蒼馬vs田中将斗(11.29 DDT横浜ラジアントホール

シングルリーグの開幕戦で、田中将斗に負けない位の気迫とエルボーの強さを見せた高尾蒼馬
 
田中も田中で、VOODOO MURDERS時代を思い起こさせる程、こっわいこっわいヒールファイト!
 

 

 
もう見ていてゾクゾクしました!
 
 

 

 

⑩関根龍一vs高梨将弘(11.3 DDT両国国技館

自分の好きな選手同士が、両国国技館で、シングル王座をかけて闘っている試合を見ることが出来た…。
 
個人的に、それだけで相当エモかったんですけど、関根の「レッツコンバイン」か、高梨の「タカタニック」か、シンプルに必殺技1発で試合が決まりそうな、このヒリヒリ感がたまらなくて、もう手に汗握りながら見てました(笑)。
 
感動!
 

 

 

 

かってに選考してもいいぜ〜私的プロレス大賞2019について〜

毎年恒例となっている、東京スポーツ主催の「東スポプロレス大賞」。

 

先日、2019年の「プロレス大賞」の結果が発表…。

www.nikkansports.com

 
「名前が出て納得!」という選考結果もあれば、「なんで選外なんや…」という結果もあり…。
 
どちらかというと、今回の結果に対して、後者の思いが圧倒的に強かった私は、「私的プロレス大賞」というものを勝手にブログで書き連ねてみる事にしました…。
 
かってに私人が選考した「プロレス大賞」が、あってもいいじゃないか!!(慟哭)
 

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MVP 宮原健斗

2019年の個人的MVPは、満場一致でこの人でした!!
 
 

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私が現地観戦しただけでも、「vs KAI(1.3全日後楽園)」、「vs岡林裕二(4.25全日後楽園)」、「vsジェイク・リー(10.24全日後楽園)」と、どれもベストバウト級の好勝負を見せており、特に10月のジェイク戦はベストバウトに選ばれても充分おかしくない内容!
 
 
全日本プロレス!最高ですか!!??」という客席へ向けたマイクアピールも、三冠王座をゼウスから奪取した2018.10.21の横浜文体以降、宮原が「聞こえないなあ〜!」⇒「よく聞こえる〜!!」に変化した印象があるんですけど、今年はよく聞こえる事が増えたこと増えたこと!
 
まさに"最高"な活躍を見せた2019年だからこそ、宮原健斗にはMVPがよく似合う!
そんな気がします。 

年間最高試合 「野村直矢vs諏訪魔(4.28 全日本プロレス後楽園ホール)」

単純に試合内容が凄いと感じた宮原健斗vsジェイク・リー(10.24全日後楽園)」清宮海斗vs杉浦貴(6.9 NOAH後楽園)」諏訪魔&石川修司vs岡林裕二&関本大介(1.13大日後楽園)」
 
個人的に感情全開で見てしまった葛西純vs藤田ミノル(5.2 FREEDOMS後楽園)」「関根龍一vs中津良太(5.6 BASARA板橋グリーンホール)」
 
 
凄さとエモさの両方を兼ね備えた関本大介vsマイケル・エルガン(8.24大日後楽園)」「拳王vs杉浦貴(9.16 NOAHエディオンアリーナ大阪第1競技場)」清宮海斗vs拳王(11.2 NOAH両国国技館)」
 
 
こう見ると、自分の中でも沢山の候補がありすぎて、めちゃめちゃ迷いました…。
 
そんな個人的ベストバウトでしたが、2019年は、一緒に全日を観戦した「初めてプロレスを見た人」+「全日が苦手だった父親」を、生観戦1発で魅了させるほどの魔力を持っていた野村直矢vs諏訪魔を推したいです!
 
 

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最優秀タッグチーム 「AXIZ(中嶋勝彦&潮崎豪)」

1年通じてNOAHのタッグ戦線の中心に立っただけでなく、本隊よりのポジションながら、「vs杉浦貴&KAZMA SAKAMOTO」(5.4NOAH後楽園)や「vs井上雅央&齋藤彰俊」に代表される、観客からのブーイングもヒールファイトも厭わない試合運びを見せるなど、2018年冬の始動時に比べ、チームとして成熟した「AXIZ」が相応しいかと!
 

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活躍度合いから言うと、「暴走大巨人」(諏訪魔&石川修司も捨てがたかったですが…。
 
結成当初(2018年夏)は急造タッグ感が否めなかった所から、今年に入って一気に魅力あるチームに変貌を遂げた、「飛艶」(菊田一美&河上隆一)も、個人的には推したいタッグチームの1つでした!
 
ただ、この項目が「最優秀"タッグチーム"」ではなく「最優秀"ユニット"」だとしたら、また結果も違ってくるのではないか、と私は思っています。
その辺のアレコレは、来年の『ネットプロレス大賞』の「ベストユニット部門」に取っておこうかなあ、と(笑)。 

殊勲賞 杉浦貴

GHCヘビー王者として駆け抜けた2018年の杉浦貴も最高でしたが、
 
・「会社の犬になる」発言も飛び出した、KAZMA SAKAMOTOとの『GLOBAL TAG LEAGUE』優勝
 
 
・「三沢メモリアル」の6.9 NOAH後楽園大会で見せた清宮海斗との削り合い
 
丸藤正道潮崎豪、拳王といった猛者と激闘を繰り広げた『N-1 VICTORY』
 
・初代王座決定戦ながら、GHCナショナル王座の格を上げたマイケル・エルガンとの初遭遇
 
 
など、勝っても負けても格を更に上げていった、2019年の杉浦貴も最高でした!
まさに殊勲!!
 

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敢闘賞 藤田ミノル

年始の「モーニング闘争」、秋の「農業闘争」、2AWでの「藤田プロレス★スクール」に代表されるように、Twitter上で交わされたレスラー間の何気ない発信をキッチリ興行として線にする才能に加え、FREEDOMS、プロレスリングBASARA2AWなど参戦してる各団体で様々なキャラクターを見せるなど、プロデュース能力の高さを遺憾なく発揮!
 
 
「vs葛西純」(5.2 FREEDOMS後楽園)や「vs木高イサミ」(7.7 BASARA両国KFCホール)など、見てる側の琴線に激しく訴えかけるようなエモーショナルな試合も印象的でした。
 
 
【敢闘】という言葉には、「勇ましく戦うこと。果敢に戦うこと。」という意味があるそうですが、その言葉に則って考えた時に、団体に属しないフリーランスの立場から、プロレスメディアだったり、観客動員だったり(⇒5.2FREEDOMSメイン後の発言)とも戦っていた、藤田ミノルが一番「敢闘した」のではないか、と私は思いました!
 

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技能賞 ウィル・オスプレイ

東京ドームでのNEVER無差別級王座戴冠に始まり、鷹木信悟という強敵を跳ね除け、ベストバウト級の試合内容で優勝した『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』、Jrヘビー王座としてヘビー級戦線に殴り込みをかけた『G1 CLIMAX』に加え、休む間もなく『スーパーJカップにもエントリー。
 
 
秋の両国ビッグマッチではエル・ファンタズモと一進一退の好勝負を展開し、直後の『スーパージュニア・タッグリーグ』でもロビー・イーグルスと息の合った連携を披露!
 
Jrとヘビーの階級差を飛び越えていく活躍を、この1年で成し遂げてみせたウィル・オスプレイは、もっともっと評価されてしかるべきだと私は思うのです…。
 
 

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新人賞 稲村愛輝

2018年9月デビューから約1年ちょっとが経ちましたが、
 
・年始から杉浦貴、潮崎豪らとの7番勝負が組まれる。
 
・若手ながら、拳王やマサ北宮と共に"反会社"という立場に身を投じる(⇒金剛)。
 
・大阪ビッグマッチでの「vs藤田和之」において、互角に藤田と張り合うなど、短時間で爪跡を残す。
 
・両国ビッグマッチでマサ北宮とタッグ王座に挑戦し、王者チームの「AXIZ」をあと一歩の所まで追い詰める。
 
など、2019年に入ってから、ここまで活躍を見せた新人って、個人的には稲村と駿河メイくらいではなかろうか、と。
 

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なので、稲村が今年の「プロレス大賞の新人賞に選ばれなかった事が、個人的に今回の結果で一番悔しかった…。
 
2017年の女子プロレス大賞に、橋本千紘松本浩代が選ばれなかったのと同じくらいのガッカリ感
 
なんでや…。
 
 

女子プロレス大賞 雪妃真矢

この賞に関しては一番色々と思う所があるのですが(今回もそう)、個人的に「何故この人が、女子プロレス大賞の候補に入っていなかったのだろうか…」と感じた雪妃真矢が、今年の女子プロレス大賞に一番相応しいのではないかと感じています!
 

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今年、女子プロレス大賞に選ばれた岩谷麻優も、「女子プロレス大賞」を獲ると宣言したSareeeも素晴らしい活躍を見せたと思いますが、前者は脚の怪我で約2ヶ月欠場していた時期がありましたし、後者はアジャ・コングからベルトを奪還するのに一度失敗しているんですよね…(2月の新木場大会)。
 
雪妃の場合、1年通じて試合で活躍した事も勿論のこと、8月に行われた上野野外音楽堂での10連戦で見せた「ダンスあり、野球あり、歌あり」な振り幅の広さに加え、TBSやフジテレビなどの地上波TV出演も果たす広報活動っぷりなど、その活躍はもっともっと評価されていい気がしています。
 

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まあ、里村明衣子松本浩代にシングルで勝った橋本千紘や四冠王者も経験した松本浩代がいながら、"満場一致"紫雷イオを選んだ2017年や、「今年の女子プロレス界はドングリの背比べだった」なんて発言が選考委員から飛び出した2018年を見れば、選考委員の女子プロレスに関する知見は「あっ…(察し)」レベルなんですよね…(唾棄)。
 

まとめ

今年の「東スポプロレス大賞」の結果に半ば反駁するような思いで書いてみた(笑)、今回の「私的プロレス大賞2019」…。
 
こうして書いてみると、「最優秀興行」や「最優秀ユニット」の項目が新たに欲しくなったり、同率1位として複数選定したくなる選手がいたりと、まあ悩ましいです(笑)。
 
ただ、個人的に一つ感じたのは、(プロレスに限らず)「何かを評価する時は、良くも悪くも、自分の見ている範囲の中でしか評価できない」という事。
 
実際、私も書いていて思ったのですが、今年よく観戦していたNOAH、大日、BASARA、全日の選手や試合は、各賞のほとんどで自然と出てきてしまうものなんですよね(笑)。
 
もっと新日とか、他の団体も見ないといけない、なんて感じました…。
今年に入ってから、自然と足の遠のいた団体も自分の中で出てきたりと、偏りが一層激しくなった自覚があります(苦笑)。
 
来年の今頃、私はいったいどんな選手や試合を一番に挙げているのかなあ?
気になる~!!
(完)
 

Back and Forth〜11.24 RATEL'Sプロデュース興行観戦記〜

2019.11.24に、新木場1stRINGで行われたプロレスリング・ノアの興行を観戦してきました。

この日は、NOAHのJrヘビー級ユニット「RATEL'S」によるプロデュース興行第2弾!
 

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記念すべき第1回大会では、黒潮イケメン二郎の参戦に加え、「原田大輔vs杉浦貴」という、当時の「GHCヘビー王者vsGHCJrヘビー王者」によるシングルマッチなど、豪華カードが組まれたのですが、今回のプロデュース興行では、あるコンセプトが打ち出されました。
 
それは、「スティンガー」との対抗戦!
 
第1回とは打って変わり、他団体からのゲスト参戦等は一切無し!
2019年1月(「スティンガー」結成前も含めると2018年秋頃)より、NOAHのJr戦線で繰り広げられている、「RATEL'S vs スティンガー」のユニット抗争に特化した興行に!
(今年DDTでやっていた、『ALL OUT vsセンダイガールズ』の対抗戦に近いかもしれません
 
今回は、そんな第2回RATEL'Sプロデュース興行の観戦記になります。
 
ほぼ1年中抗争して、因縁を築いてきたからこそ生まれた熱量と、リマッチの面白さをパッケージした大会(+ファンサービス)は、まさに神興行クラスの内容でした!
 

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2019年の『RATEL'Svsスティンガー』をパッケージした、NOAHJr最新アルバム

2019年よりNOAHで繰り広げられている、「RATEL'S」(原田大輔HAYATAYO-HEYタダスケ)と「スティンガー」(小川良成鈴木鼓太郎、クリス・リッジウェイ、小峠篤司)によるユニット抗争…。
 
 
当初、「原田&HAYATA&タダスケvs小川&鈴木鼓太郎&YO-HEY」による、3vs3のシチュエーションから始まった抗争も、
 
YO-HEYのRATEL'S復帰(=スティンガー追放)
・クリス・リッジウェイ、小峠篤司のスティンガー加入
 
という出来事を経て、8月以降は4vs4の8人タッグマッチで対戦する機会も増えていきました。
 
 
そんな、両ユニットの絶賛抗争中に行われた、今回のRATEL'Sプロデュース興行では…、
 
①試合前にメンバー4人が綱を引いて、対戦相手を決める「綱引きマッチ」×4試合
 
②4vs4の「時間無制限イリミネーションマッチ」形式によるメインイベント
 
というように、RATEL'Svsスティンガー』の抗争を丸ごとパッケージした内容に!
 
試合前に行った綱引きの結果、「綱引きマッチ」は以下のような組み合わせに…。
 
小川良成vsYO-HEY
③クリス・リッジウェイvsタダスケ
小峠篤司vsHAYATA
 

"鉄板"と"新鮮"を一度に堪能した「綱引きマッチ」

"鉄板"の因縁を味わう前半戦

「綱引きマッチ」の1本目は、小川良成vsYO-HEY」からスタート。
一時期はスティンガーで行動を共にしていた両者の一戦でしたが、一言で表すなら「小川の完封勝利」…。
 
序盤こそ、いつものようにポーズを決める余裕も見られたYO-HEYでしたが、その後の場外乱闘から、小川の徹底した左脚攻めがスタート!
 

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そこから後は、小川がYO-HEYから如何にしてギブアップを奪うか、という状況でした。
 

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結果、猛烈な小川の攻めに意地でもギブアップしなかったYO-HEYに、セコンドのHAYATAがTシャツを投入する形で決着…。
 
 
続く2本目は、鈴木鼓太郎vs原田大輔
 
2018年秋にGHCJrヘビー王座や「RATEL'S解散」をかけるなど、両ユニットの抗争以前から因縁を築いていった両者が、綱引きマッチで激突!
 
約9分間ながら、切れ目なく続いていった攻防は、今回の「綱引きマッチ」の中でも随一だったかと。
(何となくではありますが)2人は手が合うんだろうなあ、というのが、見ていて伝わってくる程でした。
 

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試合は原田が片山式ジャーマンスープレックスで勝利!

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"新鮮さ"から生まれる因縁を噛みしめた後半戦

「綱引きマッチ」の後半2試合は、対抗戦の中でも新鮮さを感じたカードに。
 
まず、3本目の「クリス・リッジウェイvsタダスケは、個人的に、今まであまりやり合っていた印象が薄い両者による一戦でした(とはいえ、今年10月のイベントプロレスで一度実現済)。
 
とはいえ、パワーのタダスケに、テクニカルなリッジウェイという、一見対照的なタイプにも見える2人が、試合では思いの外噛み合っていた所が一番記憶に残りました。
タダスケも、リッジウェイの極め技を、身体を上下に動かしながら抜け出した所が巧かった!
 

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そんな試合は、リッジウェイがクロスアーム式のジャーマンスープレックスで、タダスケから3カウント。
アンクルホールドや鋭い蹴りを得意としている選手ですけど、タダスケを綺麗なブリッジで投げきっていた所は流石でした!
 
 
そして、4本目の小峠篤司vsHAYATA」は、綱引きマッチ」のラストを飾るに相応しい激闘に!
 
2017年にHAYATAがNOAH参戦・入団した当時、小峠は既にヘビー級に戦いの場を移していた為、恐らくNOAHでは初のシングルではなかったかと(記憶違いならすいません…)。
その前週(11.16)にIPWJrヘビー王座から陥落したばかりの小峠でしたが、この日は現GHCJrヘビー王者のHAYATAに対し、主導権を握る場面も多く見られました。
 

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特に終盤の5分間は、どちらが勝つか分からないシーソーゲームになりましたが、最後まで互いに一歩も譲らぬまま、20分時間切れドロー。
 

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これにより、「綱引きマッチ」はRATEL'Sの1勝2敗1分という結果に。
 
小峠、今後の展開次第では、HAYATAとベルトをかけてやり合う展開が見られるかもしれません。
そう感じた一戦でした。
 

会場が熱狂の坩堝と化した「4vs4イリミネーションマッチ」

休憩+セミファイナルを挟み、迎えたメインイベント。
 
両ユニットの8人タッグマッチは、小峠が加入した8月以降、何度も組まれてきましたが、今回は「最後の1人になったユニットが勝利」、「オーバー・ザ・トップロープ(以下:OTR)でも退場」という特殊ルールでの一戦に。
 
 
スティンガーが奇襲を仕掛けてスタートした試合は、「綱引きマッチ」で左脚にダメージを負ったYO-HEYが、スティンガーとのローンバトルを強いられる、苦しい立ち上がりに…。

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そんな劣勢に立たされたYO-HEYですが、左脚を攻める小川に生まれた僅かな"隙"を突いて丸め込むと、これが見事な3カウントに!
 
この判定に納得のいかない小川がレフェリーに詰め寄ると、会場からは小川に大ブーイング。

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「綱引きマッチ」の時といい、観客のヒートを買うような(良い意味で)嫌らしい小川の攻めが、対抗戦を盛り上げるスパイスになっていた事を感じさせたシーンでした。
うーん、小川、凄い!
 
その後はYO-HEY鈴木鼓太郎⇒リッジウェイ⇒HAYATAという順番で退場していき、スティンガーが小峠、RATEL'Sは原田とタダスケが残る状況に。
 
しかし、ここから小峠の逆襲が始まります。
 
数的不利の状況で、タッグ王者チームである原田とタダスケの連携網に捕らえられた小峠でしたが、間一髪で2人の合体技を交わすと、ここで誤爆を誘発!
流れがスティンガーに傾くと、この勢いのまま、小峠がタダスケをOTRで退場させることに成功。

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遂に試合は、小峠と原田の一騎打ちに!
 
「綱引きマッチ」に加え、メインでも既に20分近く闘っていた両者。
タイトルマッチの終盤さながら、原田が片山ジャーマン、小峠がキルスイッチと、必殺技を狙いにかかるも、互いにこれをかわします。
 
先に均衡を破ったのは原田!
遂に片山ジャーマンスープレックスを小峠に決めますが、これはカウント2…。

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すると、この1週間前(11/16)のタイトル戦で、小峠に決めた雪崩式片山ジャーマンを再び狙いに行きますが、小峠がトラースキックで反撃!

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原田の動きが止まると、最後はランニングニーアタック⇒キルスイッチ連発で小峠が逆転勝利!

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「綱引きマッチ」に続き、メインもスティンガーが勝利という結果に…。
 

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試合後、小峠はマイクでRATEL'Sの面々にこう突きつけたのです。
 

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今年8月にJr再転向&スティンガー加入を果たした当初は、ユニット抗争の中でどうしても1人浮いていた感のあった小峠。
 
 
しかし、9月に行われた大阪大会での「vs原田」戦以降、確実に小峠は良くなりました!
 
 
原田との力の差を見せつけられた8月の後楽園とは違い、今回の対抗戦では、試合内容でも、ケンカでも、小峠は間違いなく強くなってましたから!

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まとめ〜リマッチによる"深化"を感じさせてくれた対抗戦〜

第2回RATEL'Sプロデュース興行は、綱引きマッチで負け越し、メインイベントでも敗戦を喫するなど、スティンガーに完敗という結果に…。
 
とはいえ、大会そのものは大熱狂のまま閉幕!
 

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試合後のRATEL'Sサイン会&撮影会も、行列が新木場の隣の建物まで続くという盛況っぷりでした。

twitter.com

 
個人的に、今回の興行に限らず、「RATEL'Svsスティンガー」の抗争で感じた事があります。
それは、同じ対戦カードであっても、対抗戦形式で何度も何度も組んでいくことによって、互いの攻守の切り替えにバリエーションが生まれ、"深化"を遂げていくこともあるのだという所。
 
ほぼ1年、継続してやってきたからこそ生み出せた賜物だと思います。
(最初の頃は、NOAH新体制の掲げた鎖国政策もあって、同じメンバーで毎回やる事に不安を抱いてしまってすいません…。)
 
しかし、2020年は、RATEL'Sとスティンガーが主体で動きつつあるNOAHJr戦線に、杉浦軍や、Special 3(田中稔、Hi69、諸橋晴也)、熊野準、宮脇純太といった選手・ユニットも喰いこんでほしい所…。
その方がもっともっと面白くなるはず!
 
NOSAWA論外ルートで誰か来る展開、あったりしないかなあ…。
 
(完)

「令和元年のファイティングピープルズ」 Case5:butterfly swimmer〜2019年のIFTTに寄せて〜

今年10月、プロレスリングBASARAで毎年恒例となっているタッグトーナメント・「IRON FIST TAG TOURNAMENT(以下:IFTT)」が開催されました。

https://www.ddtpro.com/news/3782

 
トーナメント前には、2016年のBASARA旗揚げ以降、初となるベルトの新設(IRON FIST TAG王座)が発表され、今回の優勝チームは、初代タッグ王座の称号も与えられる事に!
 
全8チーム参加となった今回のトーナメントは、一回戦から、ヤス・ウラノと組んで出場した塚本拓海が直接敗戦を喫したり、前大会の優勝経験者である中津良太(パートナー:瀧澤晃頼)と関根龍一(同:藤田ミノル)も敗退したりと、まさかまさかの展開に…。
 
そんな波乱含みのIFTTで、トップ戦線に台頭せんとする、1人の新星が現れました…。
 
その選手の名は、下村大樹!
 

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BASARA所属となってから1年が経つ下村…。
木高イサミと組んで出場した今回のIFTTでは、トーナメント決勝戦まで駒を進めるなど、大会初出場とは思えぬインパクトを残して見せました。
 
今回は、そんな「IRON FIST TAG TOURNAMENT」を、下村大樹に注目して書いた観戦記になります!
 
↓過去記事はこちらから!↓
 
 

■Prologue:BASARA移籍で躍進した下村の1年

 2016年3月に、DDTプロレスリングの「DNA(DDT New Attitude)」でデビューを果たした下村大樹。
 
 
私自身、DNA時代の下村の試合は、DDT本隊の興行で見る事の方が圧倒的に多かったんですけど、奥田啓介とバッチバチにやり合ったタッグマッチ(2017.12.24DDT後楽園)だったり、AbemaTVの「DDTマジ卍」の本放送に流れずともマッド・ポーリー相手に好勝負を見せたダークマッチ(2018.7.3DDT新木場)だったり、良い試合をしていた印象が今でも残っています。
 

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その一方で、DDTの本興行だと、比較的人員の足りていない、バラエティ的な試合に組み込まれる事もしばしば…。
(これは何も、下村に限った話では無いですが)
 
2018年5月の後楽園大会では、「次世代のアントーニオ本多として、島谷宣寛や飯野雄貴らと共に試合をする、なんてこともありました。
 

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そんな下村に転機が訪れます。
 
2018年8月、所属先のDNAが活動休止を発表。
そのままDDT本隊に移籍する選手が殆どだった中、下村はBASARAへの移籍を志願!
 
これが了承され、下村は晴れてプロレスリングBASARAの一員となったのでした。https://www.ddtpro.com/news/1209
 
 
BASARA入団直後は、ユニオンMAX王座、インディペンデントワールド王座にそれぞれ初挑戦。
 
同時期に、木高イサミ、関根龍一、藤田ミノルと共に、新ユニット・「戦闘民族」の結成に参画。
直後に勃発した、「戦闘民族」とガンバレ☆プロレスとの対抗戦では、リーダーである木高イサミが負傷欠場で不在の中、ハードコアマッチでガンプロ勢とやり合うなど、戦闘民族の切り込み隊長として、存在感を高めていきます。
 

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2019年に入ると、WRESTLE-1管轄から暫くの間空位となっていた、UWA6人タッグ王座に「戦闘民族」のメンバーとして挑戦(7.21大日本プロレス大阪大会)。
この新王者決定戦に勝利した下村は、自身初となるタイトル戴冠を果たしたのでした。
 

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そして、BASARA所属として初めて出場した、今回のIFFT…。
タッグパートナーは、第1回大会で優勝した経験を持つ、BASARAの総大将・木高イサミ
大会中には、イサミが下村について、こんな熱いコメントを残してました…。
 

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■羽化を予感させたトーナメント公式戦

トーナメント一回戦(10.13王子【昼】)

タッグトーナメント1回戦は、前年度覇者である中津良太がリーダーを務める「スパーキー」(瀧澤晃頼&中津良太)との一戦。
 

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中津とイサミによるマッチアップも当然のように素晴らしかったんですけど、この日は年齢もキャリアも比較的近い、下村と瀧澤のマッチアップも熱かった!
 

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終盤は、この下村と瀧澤の一騎打ちに!
 

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制したのは、下村!!
 

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下村が瀧澤から見事勝利し、一回戦突破を自らの力で切り開いたのでした!
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BASARA所属ではない瀧澤ですが、思えば今年2月のASKA PROJECTでもやり合うなど、下村とは互いに良いライバル関係が築けているんじゃないかと、見ていて感じた一戦でした!
 

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トーナメント準決勝(10.23新木場)

約2週間近く空いて行われた準決勝は、トランザム☆ヒロシ&SAGAT組と激突。

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ヒロシの醸し出す空気感に代表される、対戦相手の独特な間合いに対して、主導権を上手く掴むことができない下村&イサミ組…。
 

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そんな戦況の中、イサミはヒロシに生まれた一瞬の隙を逃さず、変型サムソンクラッチ!!
 

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勝ったイサミもこの表情…。
 

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しかし、この一戦に勝利した二人は、遂にトーナメント決勝まで進出したのでした!
 

トーナメント決勝戦(10.23新木場)

そして、迎えたトーナメント決勝戦
決勝の相手は、IFFTの提唱者でもあるFUMAと、BASARA旗揚げ当時からFUMAと行動を共にしてきた久保佑允。

 

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トーナメントの提唱者でありながら、過去2大会で優勝経験のないFUMA達にとっても、今回の決勝戦は絶対に負けられない一戦…。

 

この決勝戦、何とYoutubeで公開されているので、是非!是非!
 
 

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試合自体は当然ながら素晴らしく、凄まじい内容だったんですけど、FUMA、久保、イサミと、キャリアも中堅~ベテランの選手が揃う中で、身体は決して大きいとは言えないし、キャリアもまだ3人に比べると浅い下村が、先輩の攻撃を喰らっても、何度だって立ち上がり、這い上がってきた。
 

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個人的には、そんな下村の姿が最高に熱かったし、この試合における一番エモいポイントだったとのではないか、と感じています!
 
終盤、FUMAとの一騎打ち状態になった下村は、FUMAのフィニッシュ級の攻めを返し、立ち上がり、反撃していきましたが、最後はFUMAの必殺技・Heavy Metal Anthemは返すことが出来ず、勝負あり…。
 

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久保&FUMA組が、念願のタッグトーナメント初優勝にして、IRON FIST TAG初代王座チームに輝いたのでした!
 
 

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■まとめ~一人前の蝶になるため~

今回、惜しくも決勝戦で敗れてしまった下村&イサミ組…。
 

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しかし、この準決勝・決勝が行われたこの日の新木場大会、個人的MVPは下村大樹でした。
下村がBASARAに入団して1年が経ちましたが、この1年で、立派なメインイベンターを務め上げるだけの力をつけただけでなく、(久保やFUMAへの声援も大きかった中で)成長の跡も、多くの声援にこたえる活躍も示してみせたのですから!
 
しかも、彼はまだ21歳!
これから、どんどん、どんどん、成長していくはず。
この悔しさをバネに逆襲する彼の姿がこれから見れるんだって考えるだけで、これからが楽しみでしょうがない。
 
個人的に、今年のIFTTは、そんな期待に胸を膨らませてくれる大会だったと感じています。